○知内町子どものいじめ防止に関する条例

平成25年6月27日

条例第17号

(目的)

第1条 この条例は、子どものいじめ防止に関し、町と教育委員会、学校、家庭、地域社会、事業者及び関係機関が「いじめ」の問題の重大性をとらえ、子どもの安心・安全について果たすべき責務並びに役割を明らかにするとともに、いじめの未然防止や迅速に解決するための連携や対処についての基本的な事項を定めることにより、子どもが安心して生活し、学ぶことができる環境をつくることを目的とします。

(いじめに関する用語の定義)

第2条 この条例において使用するいじめに関する用語は、次の各号に掲げる用語の意義によります。

(1) いじめ 子どもが、一定の人間関係のある者から、学校の内外を問わず心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているものをいいます。この場合の攻撃とは言葉や肉体的な暴力等の直接的な行為だけでなく、仲間はずれや無視などで間接的に相手に苦痛を与えたり、インターネットや情報端末等を使用して相手を傷つけ、また、金品を要求したり、大切にしているものを隠す等、相手に心理的、肉体的、金銭的苦痛を与える幅広い行為やことがらをいいます。

(2) 一定の人間関係のある者 学校の内外を問わず、例えば同じ学校・学級や部活動の者、当該児童生徒が関わっている仲間や集団など、当該児童生徒と何らかの人間関係のある者をいいます。

(3) 子ども 小学生、中学生及び高校生をいいます。

(4) 学校 町内の小学校、中学校及び高等学校をいいます。

(5) 保護者 親権を行う者、未成年者後見人その他子どもを現に看護する者をいいます。

(6) 町民 町内に居住する者又は町内に通勤する者若しくは通学する者をいいます。

(7) 事業者 町内において事業活動を行なう個人及び団体をいいます。

(8) 関係機関等 警察署その他子どものいじめの問題の対応に関係する機関及び団体をいいます。

(基本理念)

第3条 町と教育委員会、学校、保護者、町民、事業者及び関係機関等は、子どもが安心して生活し、学ぶことができる環境を実現するため、それぞれの責務を自覚し、主体的かつ相互に連携していじめの未然防止に取り組まなければなりません。また、いじめが発生した際には迅速に対応しなくてはなりません。

2 子どもの育成に携わる全ての関係者一人ひとりは、いじめは絶対に許されない行為であること、卑怯で恥ずべき行為であることを子どもに教えなければなりません。

(子どもの役割)

第4条 知内町の子どもは、相手を傷つけることばを使ったり、無視するなどの卑怯な行為をしてはなりません。

2 知内町の子どもは、他の良さを認め、協力して明るい学校づくりに参加しなければなりません。

3 知内町の子どもは、情報機器の使用に関し、保護者等との約束を交わし、それを守らなければなりません。

(町と教育委員会の責務)

第5条 町と教育委員会は基本理念にのっとり、連携して、子どものいじめ防止やいじめの問題に迅速かつ適切に対応できるように必要な体制を整えなければなりません。

2 町と教育委員会は基本理念にのっとり、連携して、子どもをいじめから守るため、学校・家庭・地域が一丸となって取り組める施策を総合的に策定し、実施しなければなりません。

3 町と教育委員会は、子どもをいじめから守るため、関係機関と緊密な連携を図らなければなりません。

4 町と教育委員会は、子どもをいじめから守るため、保護者に対して啓発、啓蒙活動に努めなければなりません。

(学校の責務)

第6条 学校は、いじめ防止のため、社会性や規範意識、思いやりなどの豊かな人間性を育む教育活動の推進に努めなければなりません。

2 学校は、いじめの早期発見に努めるとともに、子どもの悩みを積極的に受け止めることができるような指導体制を整えなければなりません。

3 学校は、いじめが生じた場合、学校全体で組織的に対応するとともに、保護者や町と教育委員会に報告し、適切な連携を図らなければなりません。

4 学校は、子どもが有害情報に接触しない、問題ある情報発信をして加害者にならないための教育活動の推進に努めなければなりません。

5 学校はいじめへの対処方針や対処方法を公表し、保護者や町民の理解を得るように努めなければなりません。

(保護者の責務)

第7条 保護者は、子どもに対し日頃から「していいこと、悪いこと」の価値基準を教えることに努めなければなりません。

2 保護者は、子どもとの対話の時間を見出し、意思の疎通を図るとともに、明るい家庭づくりに努めなければなりません。

3 保護者は、学校が行ういじめ防止に対する取り組みに積極的に協力するよう努めなければなりません。

4 保護者は、携帯電話等情報端末の利用に関して、フィルタリング使用や時間制限など、子どもの情報環境を適切に管理しなければなりません。

(町民及び事業者の役割)

第8条 すべての町民及び事業者は、基本理念にのっとり、町と教育委員会、学校などが実施するいじめ防止に向けた取り組み等に積極的に協力しなければなりません。

2 すべての町民及び事業者は、子どもの気になる行動・行為を発見した場合、注意を促す言葉ではなく「どうかしたのか」「それでいいのか」等、尋ねることばで子どもに接することを心がけるとともに、速やかに学校又は関係機関に情報を提供しなければなりません。

3 すべての町民及び事業者は、地域の大人の責任として、子どもたちを温かく見守り、進んであいさつや声がけを行うなど、安心で安全な環境をつくるために力を合わせなければなりません。

(北海道との連携等)

第9条 町及び教育委員会は、北海道(以下「道」という。)と連携協力して、いじめの防止等の対策の推進を図るとともに、必要があると認めるときは、道に対して措置を講ずるよう要請するものとします。

(知内町いじめ防止基本方針)

第10条 町は、いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)第12条の規定によりいじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針(以下「いじめ防止基本方針」という。)を定めるとともに、必要に応じて見直しを行わなければなりません。

(学校いじめ防止基本方針)

第11条 学校は、いじめ防止基本方針を参酌し、その学校の実情に応じ、学校いじめ防止基本方針(当該学校におけるいじめの防止等のための対策に関する基本的な方針をいう。)を定めるとともに、必要に応じて見直しを行わなければなりません。

(いじめ防止委員会の設置)

第12条 町は、通報又は相談を受けたいじめについて、有識者による客観的な立場からの調査、調整等を行うため知内町いじめ防止委員会(以下「いじめ防止委員会」という。)を設置します。

(いじめ防止委員会の所掌事務等)

第13条 いじめ防止委員会は、いじめに関する町長の諮問に応ずるほか、通報又は相談のあったいじめについて、その解決を図るために必要な調査、審議又は関係者と調整を行います。

2 町長は、いじめの解決を図るために必要があると認めるときは、関係者に対する助言又は支援をいじめ防止委員会に行わせることができます。

3 いじめ防止委員会は、前2項に規定する事項を行うために必要があると認めるときは、関係者に対して資料の提出、説明その他必要な協力を求めることができます。

(いじめ防止委員会の組織等)

第14条 いじめ防止委員会の委員は、7人以内とします。

2 委員は、子どもの人権に理解があり、豊かな経験を有する者から町長が委嘱します。

3 委員の任期は3年とします。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とします。

4 委員は、再任することができます。

5 町長は、委員が心身の故障のため、職務を行うことができないと認める場合、委員に職務上の義務違反その他委員としてふさわしくない行為があったと認める場合は、その職を解くものとする。

6 委員は、職務上知り得た秘密を洩らしてはいけません。その職を退いた後も同様とします。

(是正要請)

第15条 町長は、いじめ防止委員会の調査、調整等の結果を受け、必要があると認めるときは、関係者に対して是正要請をします。

2 前項による是正要請を受けた者は、必要な措置をとるとともに、当該是正要請に係る対応状況を町長に報告しなければなりません。

3 町長は、是正要請をしたときは、その後の経過の確認を行い、その結果をいじめ防止委員会に報告しなければなりません。

(いじめ防止委員会への協力)

第16条 学校、保護者、町民、事業者及び関係機関等は、いじめ防止委員会の活動に協力しなければなりません。

(啓発活動)

第17条 町と教育委員会はいじめ防止に関する町民の理解と協力を得るため、あらゆる機会をとらえて啓発活動を推進しなければなりません。

(公表)

第18条 町長は、必要と認めるときは、是正要請及びその対応状況の内容を公表することができます。

(個人情報に関する取扱い)

第19条 町は、この条例の施行にあたって、知り得た個人情報の保護及び取扱いに万全を期するものとし、当該個人情報を業務の遂行以外に使用してはなりません。

2 いじめに関する通報、相談等に関係した者は、正当な理由なく、その際に知り得た個人情報を他人に洩らしてはなりません。

(学校におけるいじめの防止)

第20条 学校は、子どもの豊かな情操と道徳心を培い、コミュニケーション能力の素地を養い、いじめが生まれにくい環境をつくるため、教育活動全体を通じて道徳教育及び体験活動の充実を推進しなければなりません。

(いじめの早期発見等のための措置)

第21条 教育委員会及び学校は、いじめの実態を的確に把握し、いじめの早期発見及び早期解消を図るため、子どもへのアンケート調査及び必要な調査等を行うものとします。

2 教育委員会及び学校は、子ども及びその保護者がいじめに係る相談を行うことができる体制を整備するものとします。

3 前項に定めるもののほか、教育委員会は、いじめに関する通報及び相談を受け付けるための体制の整備に必要な施策を講ずるものとします。

(学校評価等における留意事項)

第22条 教育委員会は、いじめの事実が隠蔽されず、並びにいじめの実態の把握及びいじめに対する措置が適切に行われるよう、学校評価において、いじめの防止等の取組に関わる評価が適正に行われるようにするために必要な措置を講ずるものとします。

(インターネットを通じて行われるいじめに対する対策の推進)

第23条 教育委員会及び学校は、子ども及びその保護者が、インターネットにより発信される情報の高度の流通性、発信者の匿名性などの特性を踏まえて、インターネットを通じて行われるいじめを防止し、及び効果的に対処することができるよう、子どもに対する情報モラル教育(情報化社会の中で適正に行動するための基となる考え方及び態度を養うことなどを目的とする教育をいう。)の充実に努めるものとします。

(学校におけるいじめの防止等の対策のための組織)

第24条 学校は、いじめの防止等に関する措置を実効的に行うため、複数の教職員及び必要に応じて心理、福祉等の専門的な知識を有する者等により構成されるいじめの防止等の対策のための組織を置くものとします。

(いじめに対する措置)

第25条 学校は、いじめに係る相談を受けた場合において、いじめの事実があると思われるときは、速やかに教育委員会に報告するものとします。

2 学校は、いじめがあったことが確認された場合は、いじめをやめさせ、及びその再発を防止するため、いじめを受けた子どもに対する支援並びにその保護者に対する情報の提供及び支援を行うよう努めなければならない。

3 学校は、いじめを行った子どもに対する指導及び支援並びにその保護者に対する助言を継続的に行うものとします。

4 学校は、いじめを受けた子どもが安心して教育を受けることができるようにするために必要な措置を講ずるものとします。

5 学校は、いじめの事案の円滑な解決を目指して、いじめを受けた子どもの保護者及びいじめを行った子どもの保護者の理解と協力の下、いじめの事案に係る情報を当該事案に係る子どもの保護者と共有するための措置その他の必要な措置を講ずるものとします。

6 学校は、いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものであると認めるときは所轄警察署と連携してこれに対処するものとし、子どもの生命、身体又は財産に重大な被害が生ずるおそれがあるときは直ちに所轄警察署に通報し、適切に援助を求めなければなりません。

(教育委員会による措置)

第26条 教育委員会は、学校から報告を受けたときは、学校に対し支援を行い、若しくは必要な措置を講ずることを指示し、又は自ら必要な調査を行うものとします。

(懲戒及び出席停止)

第27条 校長及び教員は、子どもがいじめを行っている場合であって教育上必要があると認めるときは、学校教育法(昭和22年法律第26号。以下「法」という。)第11条の規定に基づき、適切に子どもに対して懲戒を加えるものとします。

2 教育委員会は、子どもをいじめから守る必要があると判断したときは、いじめを行った子ども及びその保護者に対して、法第35条第1項(法第49条において準用する場合を含む。)の規定に基づき出席停止の措置を講ずるものとします。

(学校による対処)

第28条 学校は、いじめにより子どもの生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いが認められるとき又はいじめが原因により学校を長期間欠席することを余儀なくされている疑いがあると認められるとき(以下「重大事態」という。)が発生したときは、速やかに教育委員会に報告しなければなりません。

(教育委員会による対処)

第29条 教育委員会は、前条の報告があった場合又は子ども若しくはその保護者から重大事態が発生し、若しくは発生した疑いがあるとの申立てがあった場合は、教育委員会が主体となる調査を実施しなければなりません。

2 教育委員会は、前項の報告又は申立てが重大事態であるときは、学校対策組織と連携し、公平かつ中立性を確保した調査を実施するものとします。この場合において、いじめを受けた子ども及びその保護者の意見聴取の機会を確保しなければなりません。

3 教育委員会は、前2項の調査が終了したときは、その調査結果を町長へ報告しなければなりません。

4 教育委員会は、第2項の調査が終了したときは、いじめを受けた子ども及びその保護者へ調査の結果を情報提供するものとします。

(町長による対処)

第30条 町長は、前条第3項の調査結果について、必要があると認めるときは、附属機関が調査を行う等の方法により再調査を行うことができます。

2 町長は、前項の再調査が終了したときは、いじめを受けた子ども及びその保護者へ調査の結果を情報提供するものとします。

3 町長は、第1項の再調査結果を議会に報告しなければなりません。

(委任)

第31条 この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定めます。

この条例は、平成25年7月1日から施行する。

(令和4年条例第3号)

この条例は、令和4年4月1日から施行する。

知内町子どものいじめ防止に関する条例

平成25年6月27日 条例第17号

(令和4年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第1節 事務分掌
沿革情報
平成25年6月27日 条例第17号
令和4年3月10日 条例第3号