○下川町産業振興基本条例
令和6年12月26日
条例第27号
本町は、明治34年(1901年)に開拓の鍬がおろされてから今日まで、先人の英知と情熱を礎に幾多の困難を乗り越え、尊い歴史を刻みながら発展してきた。
この間、産業においては、多様な事業活動を通じて地域経済の基盤を形成し、雇用創出の機能を果たすなど、町の発展を支えてきた。
一方、少子高齢化の進行や人口減少時代の到来など、産業を取り巻く環境は大きく変化しており、未来世代に向けて持続的な発展を遂げていくためには、産業に関わる全ての者が課題を共有し、持続可能な産業を共創していくことが必要である。
そのため、産業振興についての基本的な事項を定め、町民が将来にわたり安心して暮らすことのできる地域社会の実現を目指すため、この条例を制定する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、産業振興に関する基本方針及び施策を定め、町の責務、事業者、経済団体等及び町民の役割を明確にし、産業基盤の安定と地域経済の活性化のための総合的な施策を講じることで、町民が将来にわたり安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に掲げるところによる。
(1) 町 町長をはじめとする全ての執行機関をいう。
(2) 事業者 農業者、林業者及び商工業者など、町内で産業に関する事業を営む者をいう。
(3) 経済団体等 北はるか農業協同組合、下川町森林組合、下川町商工会及びその他の産業振興に関わる団体並びに組織をいう。
(4) 事業承継予定者 産業に関する事業の承継を受けようとする者をいう。
(5) 事業承継者 産業に関する事業の承継を受けた事業者をいう。
(基本方針)
第3条 町は、事業者の自主的な努力と創意工夫を尊重し、国、北海道及び経済団体等と連携を図りながら、総合的な施策を講じることを基本とする。
(町の責務)
第4条 町は、前条の基本方針に基づき、産業基盤の安定と地域経済の活性化のため、社会経済情勢の変化に適応した必要な支援を講じなければならない。
(事業者及び経済団体等の役割)
第5条 事業者は、事業活動を通じて、地域経済の活性化に寄与するよう努めるものとする。
2 事業者は、自主的な努力及び創意工夫により事業活動を行うとともに、人材育成及び働きやすい職場環境づくりに努めるものとする。
3 経済団体等は、事業者の事業活動を支援するとともに、町が実施する施策に協力するよう努めるものとする。
(町民の役割)
第6条 町民は、産業振興が持続的な地域社会の発展に寄与することについて理解を深めるとともに、産業振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。
第2章 農業
(農業の施策)
第7条 町は、次に掲げる事項について施策を講ずるものとする。
(1) 総合的な農業施策
(2) 環境に配慮した農業の推進
(3) 生産基盤の整備
(4) 生産・流通体制の整備
(5) 農業経営の安定化
(6) 担い手の確保・育成
(補助金の交付)
第8条 町は、次に掲げる事業について、予算の範囲内において補助金を交付することができる。
(1) 農業振興事業
(2) 農業担い手対策事業
(3) 前各号に属さない事業で、町長が特別に必要と認めた事業
(利子補給及び損失補償)
第9条 町は、次に掲げる資金の融資を受けた者に対して、予算の範囲内において利子補給及び損失補償をすることができる。
(1) 国及び北海道の要綱等に基づく資金のうち町長が認めた資金
(2) その他、町長が特別に必要と認めた資金
第3章 林業・林産業
(林業・林産業の施策)
第10条 町は、次に掲げる事項について施策を講ずるものとする。
(1) 循環型森林経営の推進
(2) 路網整備の推進
(3) 人材確保と育成の強化
(4) 林業・林産業の振興
(5) 森林バイオマスエネルギーの推進
(6) 森林の利活用
(補助金の交付)
第11条 町は、次に掲げる事業について、予算の範囲内において補助金を交付することができる。
(1) 私有林整備事業
(2) 林業・林産業振興事業
(3) 前各号に属さない事業で、町長が特別に必要と認めた事業
(利子補給及び損失補償)
第12条 町は、次に掲げる資金の融資を受けた者に対して、予算の範囲内において利子補給及び損失補償をすることができる。
(1) 国及び北海道の要綱等に基づく資金のうち町長が認めた資金
(2) その他、町長が特別に必要と認めた資金
第4章 商工業
(商工業の施策)
第13条 町は、次に掲げる事項について施策を講ずるものとする。
(1) 商工業振興
(補助金の交付)
第14条 町は、次に掲げる事業について、予算の範囲内において補助金を交付することができる。
(1) 経営基盤強化及び経営革新事業
(2) 人材育成事業
(3) 商店街活性化事業
(4) 事業承継事業
(5) 起業化促進事業
(6) 産業間連携事業
(7) 前各号に属さない事業で、町長が特別に必要と認めた事業
(利子補給及び損失補償)
第15条 町は、次に掲げる資金の融資を受けた者に対して、予算の範囲内において利子補給及び損失補償をすることができる。
(1) 国及び北海道の要綱等に基づく資金のうち町長が認めた資金
(2) その他、町長が特別に必要と認めた資金
(貸付金の決定)
第16条 町は、事業承継予定者に対し1年を限度として、月額200,000円以内を貸し付けることができる。ただし、町長が特別に必要と認めた場合は、1年を限度に貸付期間を延長することができる。
2 貸付金は、無利子とする。
(償還延期)
第17条 町は、前条の貸付金について、事業承継予定者が技術取得を継続又は事業承継者として経営を継続している場合は、貸付金償還を延期することができる。
(償還免除)
第18条 町は、第16条に定める貸付金について、事業承継者が経営を5年間継続した場合又は町長がやむを得ない事情と認めたときは、貸付金償還の債務を免除することができる。
(貸付金の取消し等)
第19条 町長は、貸付金を受けた者が貸付金の貸付け条件に違反したとき、その他貸付けを行うことが不適当と認めたときは、当該貸付けの決定を取り消し、又は既に貸付けした貸付金の全部若しくは一部の返還を命ずることができる。
(貸付金の償還等)
第20条 事業承継予定者は、前条の規定により貸付けの決定を取り消されたときは、当該理由の生じた日の属する月の翌月から起算して3月以内に、貸付金の全部を償還しなければならない。
2 貸付金を償還すべき者が、前項に定める償還期限までに償還金の全部又は一部を支払わなかった場合においては、その未納額に年14.6パーセントの割合をもって、償還の翌日から支払の日までの日数によって計算した違約金を徴収する。ただし、町長は特別の事情があると認めるときは、その違約金の全部又は一部を免除することができる。
第5章 その他
(審議会の設置)
第21条 町長は、この条例による産業振興を図るため、下川町産業振興審議会(以下「審議会」という。)を置くものとする。
2 町長は、前項に規定する審議会に専門事項を調査又は審議させるため、必要に応じて別に専門委員を委嘱することができる。
(審議会の所掌事務)
第22条 審議会は、町長の諮問に応じ、次に掲げる事項について調査又は審議する。
(1) 産業振興のための施策及び事業に関すること。
(2) その他、産業振興に関すること。
(審議会の構成)
第23条 審議会は、15人以内の委員で構成し、町長が委嘱する。
2 委員の任期は2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 町長は、必要に応じて別に部会を置くことができる。
(報告等)
第24条 町長は、この条例に定める補助金等の交付を受けようとする者、若しくは補助金等の決定を受けた者について報告を求め、必要な調査を行うことができる。
(補助金等の返還等)
第25条 町長は、補助金を受けた者が補助金等の交付条件に違反したとき、その他補助等を行うことが不適当と認めたときは、当該補助等の決定を取り消し、又は既に交付した補助金等の全部若しくは一部の返還を命ずることができる。
(規則への委任)
第26条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、令和7年4月1日から施行する。
(下川町農業振興基本条例等の廃止)
2 次に掲げる条例は、廃止する。
(1) 下川町農業振興基本条例(平成22年下川町条例第12号)
(2) 下川町林業振興基本条例(平成22年下川町条例第13号)
(3) 下川町中小企業振興基本条例(平成19年下川町条例第20号)
(経過措置)
3 この条例の施行前に前項に掲げる条例によりなされた申請及び承認等の行為については、なお従前の例による。
(下川町新規就農促進住宅の設置及び管理に関する条例の一部改正)
4 下川町新規就農促進住宅の設置及び管理に関する条例(平成29年下川町条例第14号)第2条第3号を次のように改める。
(3) 下川町産業振興基本条例第2条第4号に規定する事業承継予定者のうち、農業を営む者
(下川町農業研修道場の設置及び管理に関する条例の一部改正)
5 下川町農業研修道場の設置及び管理に関する条例(平成29年下川町条例第15号)第4条第2号を次のように改める。
(2) 下川町産業振興基本条例第2条第4号に規定する事業承継予定者のうち、農業を営む者
別表第1(第8条関係)
区分 | 事業内容 | 補助基準 |
農業振興事業 | (1)事業者及び経済団体等が行う調査研究、新商品開発、販路拡大等 | 当該事業費の2分の1以内 |
(2)事業者及び経済団体等が行う農業振興に資する取組 | 予算に定める範囲内で町長が定める額 | |
(3)事業者及び経済団体等が行う施設整備、機械設備等導入 | 当該事業費の3分の1以内 ただし、デジタル技術の導入、省エネルギーや再生可能エネルギー機器導入については2分の1以内 | |
農業担い手対策事業 | (1)事業者及び事業承継予定者が行う資格取得、研修、事業者が行う人材募集 | 当該事業費の2分の1以内 ただし、人材募集については3分の2以内 |
(2)事業者及び事業承継予定者が行う新たな取組 | 当該事業費の2分の1以内 | |
(3)事業承継者が行う施設整備、機械設備等導入 | 当該事業費の2分の1以内 | |
上記に属さない事業 | (1)農業振興上特別に必要と認めるもの | 予算に定める範囲内で町長が定める額 |
別表第2(第11条関係)
区分 | 事業内容 | 補助基準 |
私有林整備事業 | (1)森林所有者が行う森林整備 | 予算に定める範囲内で町長が定める額 |
林業・林産業振興事業 | (1)事業者及び経済団体等が行う調査研究、新商品開発、販路拡大等 | 当該事業費の2分の1以内 |
(2)事業者及び経済団体等が行う資格取得、研修、人材募集 | 当該事業費の2分の1以内 ただし、人材募集については3分の2以内 | |
(3)事業者及び経済団体等が行う施設整備、機械設備等導入 | 当該事業費の3分の1以内 ただし、デジタル技術の導入、省エネルギーや再生可能エネルギー機器導入については2分の1以内 | |
上記に属さない事業 | (1)林業・林産業振興上特別に必要と認めるもの | 予算に定める範囲内で町長が定める額 |
別表第3(第14条関係)
区分 | 事業内容 | 補助基準 |
経営基盤強化及び経営革新事業 | (1)事業者及び経済団体等が行う調査研究、新商品開発、販路拡大等 | 当該事業費の2分の1以内 |
(2)事業者及び経済団体等が行う施設整備、機械設備等導入 | 当該事業費の3分の1以内 ただし、デジタル技術の導入、省エネルギーや再生可能エネルギー機器導入については2分の1以内 | |
人材育成事業 | (1)事業者及び経済団体等が行う資格取得、研修、人材募集 | 当該事業費の2分の1以内 ただし、人材募集については3分の2以内 |
商店街活性化事業 | (1)事業者及び経済団体等が行うイベントの開催 | 当該事業費の3分の1以内 |
(2)事業者及び経済団体等が行う施設整備、機械設備等導入 | 当該事業費の3分の1以内 | |
(3)事業者行う店舗及び附帯する車庫等の解体 | 当該事業費の2分の1以内 | |
事業承継事業 | (1)事業承継予定者が行う資格取得、研修 | 当該事業費の2分の1以内 |
(2)事業承継予定者が行う施設整備及び取得並びに機械設備等導入及び取得 | 当該事業費の2分の1以内 | |
(3)事業者が事業承継予定者に行う技術指導 | 予算に定める範囲内で町長が定める額 | |
(4)事業者が行う企業評価 | 当該事業費の2分の1以内 | |
起業化促進事業 | (1)新たに起業する事業者が行う資格取得、研修 | 当該事業費の2分の1以内 |
(2)新たに起業する事業者が行う施設整備、機械設備等導入 | 当該事業費の2分の1以内 | |
産業間連携事業 | (1)各産業が連携して事業者が行う調査研究、新商品開発、販路拡大等 | 当該事業費の2分の1以内 |
上記に属さない事業 | (1)商工業振興上特別に必要と認めるもの | 予算に定める範囲内で町長が定める額 |