○障害を理由とする差別の解消の推進に関する倶知安町職員対応要領

令和2年9月25日

要領第9号

第1 目的

この要領は、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号。以下「障害者差別解消法」という。)第10条第1項の規定に基づき、倶知安町職員(非常勤職員、会計年度任用職員及び臨時的任用職員を含む。以下「職員」という。)による障害者に対する適切な対応に関し、必要な事項を定めるものとする。

第2 定義

この要領において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 障害者

障害者基本法(昭和45年法律第84号)第2条第1号に規定する障害者をいう。

(2) 社会的障壁

障害者差別解消法第2条第2号に規定する社会的障壁をいう。

(3) 不当な差別的取扱い

障害者に対し、正当な理由なく、障害を理由として、財、サービス又は各種機会の提供を拒否し、これらの提供に当たって場所、時間帯等を制限し、障害者でない者に対しては、付さない条件をつけること等により、障害者の権利利益を侵害することをいう。

(4) 合理的配慮

職員が事務又は事業を行うに当たり、個々の場面において、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合に、障害者の権利利益を侵害することのないよう、当該社会的障壁の除去のために必要かつ適切な配慮で、その実施に伴う負担が過重でないものをいう。

第3 不当な差別的取扱い

1 不当な差別的取扱いの禁止

職員は、障害者差別解消法第7条第1項の規定のとおり、その事務又は事業を行うに当たり、障害を理由として、障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。これに当たり、次に掲げる事項に留意すること。

(1) 障害を直接の理由とする事由並びに、障害そのものではないが、車いす等の福祉用具の利用や盲導犬・介助犬・聴導犬の同行などの間接的な事由により、障害者の権利や利益を侵害してはならない。

(2) 以下の事項は不当な差別的取扱いには該当しない。

ア 障害者を障害者でない者と比べて優遇すること(積極的改善措置)

イ 障害者に対して、合理的配慮の提供により障害者でない者と異なる取扱いをすること。

ウ 合理的配慮の提供等をするために、必要な範囲でプライバシーに配慮しつつ、障害の状況等を確認すること。

2 正当な理由の判断の視点

第2―(3)の正当な理由に該当するかの判断は、次に掲げる事項により行い、具体的な検討をせずにこれを拡大解釈するなどして障害者差別解消法の趣旨を損なうことのないよう留意すること。また、職員は正当な理由があると判断した場合には、障害者にその理由を説明し、理解を得るよう努めることが望ましい。

(1) 障害を理由として、財、サービス若しくは各種機会の提供を拒否する等の取扱いが、客観的に見て正当な目的の下に行われ、その目的に照らしてやむを得ないと言える場合。

(2) 個別の事案ごとに、障害者、第三者の権利利益(安全の確保、財産の保全、事業の目的・内容・機能の維持、損害発生の防止等)及び倶知安町の事務・事業の目的・内容・機能の維持等の観点に鑑み、具体的場面や状況に応じて総合的・客観的に判断する。

3 不当な差別的取扱いの具体例

不当な差別的取扱いに当たり得る具体例は以下のとおりである。

なお、第3―2で示したとおり、不当な差別的取扱いに相当するか否かについては、個別の事案ごとに判断されることとなる。また、ここに記載されている具体例については、正当な理由が存在しないことを前提としていること、さらに、あくまで例示であり、記載されている具体例だけに限られるものではないことに留意すること。

○障害があることを理由に窓口対応を拒否すること。

○障害があることを理由に対応の順序を劣後させること。

○障害があることを理由に書面の交付、資料の送付、パンフレットの提供等を拒むこと。

○障害があることを理由に説明会、シンポジウム等への出席を拒むこと。

○事務・事業の遂行上、特に必要ではないにもかかわらず、障害があることを理由に、来庁の際に付添人の同行を求めるなどの条件を付け又は特に支障がないにもかかわらず、付添人の同行を拒むこと。

第4 合理的配慮

1 合理的配慮の提供

職員は、障害者差別解消法第7条第2項の規定のとおり、障害者の社会的障壁の除去の実施について合理的配慮をしなければならない。これに当たり、次に掲げる事項に留意すること。

(1) 事務・事業の目的・内容・機能に照らし、必要とされる範囲で本来の業務に付随するものに限られること、障害者でない者との比較において同等の機会の提供を受けるためのものであること、事務・事業の目的・内容・機能の本質的な変更には及ばないこと。

(2) 障害者の状態(障害種別、障害の状態、性別、年齢等)や社会的障壁の除去が求められる具体的場面・状況に応じて配慮の内容が異なり、多様かつ個別性が高いものであり、手段及び方法について、第4―2に掲げる要素を考慮し、代替措置の選択も含め、双方の建設的対話による相互理解を通じて、必要かつ合理的な範囲で、柔軟に対応すること。

(3) 合理的配慮の内容は、技術の進展、社会情勢の変化等に応じて変わり得るものであること。

(4) 意思の表明に当たっては、言語(手話を含む。)のほか、点字、拡大文字、筆談、実物の提示や身振りサイン等による合図、触覚による意思伝達(手書き文字等。)など、障害者が他人とコミュニケーションを図る際に必要な手段(通訳を介するものを含む。)により伝えられるものであること。また、障害者からの意思表明のみでなく、知的障害や精神障害等により本人の意思の表明が困難な場合には、障害者の家族、介助者、成年後見人等、コミュニケーションを支援する者が本人を補佐して行う意思の表明も含むこと。

(5) 意思の表明が困難な障害者が家族、介助者、成年後見人等を伴っていない場合で、社会的障壁の除去を必要としていることが明白であるときは、適切な配慮を提案するために建設的対話を働きかけるなど、自主的な取組に努めること。

(6) 倶知安町がその事務又は事業の一環として実施する業務を事業者に委託等する場合、特に、障害者との関わりが生じることが想定される業務に当たっては、提供される合理的配慮の内容に大きな差異が生ずることにより障害者が不利益を受けることのないよう、必要に応じ、接遇要領等を踏まえた合理的配慮の提供に努めるよう、仕様書等に盛り込むこと。

2 過重な負担の基本的な考え方

第2―(4)の過重な負担については、具体的な検討をせずに拡大解釈するなどして障害者差別解消法の趣旨を損なうことなく、個別の事案ごとに、次に掲げる事項の要素等を考慮し、具体的場面や状況に応じて総合的・客観的に判断するものとする。

(1) 事務又は事業への影響の程度(事務又は事業の目的・内容・機能を損なうか否か)

(2) 実現可能性の程度(物理的・技術的・人的制約、体制上の制約)

(3) 費用・負担の程度、事務・事業規模、財政・財務状況。

3 合理的配慮の具体例

合理的配慮は、第4―1で示したとおり、具体的な場面や状況に応じて異なり、多様かつ個別性の高いものであるが、具体例として以下のようなものがある。

なお、ここに記載した具体例については、第4―2で示した過重な負担が存在しないことを前提としていること、また、これらはあくまでも例示であり、記載されている具体例だけに限られるものではないことに留意する必要がある。

(合理的配慮に当たり得る物理的環境への配慮の具体例)

○段差がある場合に、車椅子利用者にキャスター上げ等の補助をする、携帯スロープを渡すなどする。

○配架棚の高い所に置かれたパンフレット等を取って渡す。パンフレット等の位置を分かりやすく教える。

○目的の場所までの案内の際に、障害者の歩行速度に合わせた速度で歩いたり、前後・左右・距離の位置取りについて、障害者の希望を聞いたりする。

○障害の特性により、頻繁に離席の必要がある場合に、会場の座席位置を扉付近にする。

○不随意(本人の意に寄らない)運動等により書類等を押さえることが難しい障害者に対し、職員が書類を押さえたり、バインダー等の固定器具を提供したりする。

○事務室等が2階等にあるため、障害者が窓口に行くことが困難な場合は、職員が1階で受付対応をしたり、事務室等への移動を補助する。

○庁舎内に多目的トイレ等が設置されている場合は、必要に応じて案内する。

○災害や事故が発生した際、館内放送で避難情報等の緊急情報を聞くことが難しい聴覚障害者に対し、電光掲示板、手書きのボード等を用いて、わかりやすく案内し誘導を図る。

(合理的配慮に当たり得る意思疎通の配慮の具体例)

○筆談、読み上げ、手話、点字、拡大文字、手書き文字(手のひらに文字を書いて伝える方法)などのコミュニケーション手段を用いる。

○聴覚障害者に説明をする際には、マスクを外すなど口の動きが見えるようにして、口をゆっくり大きく動かして話す。また、視覚的な補助を行ったり、並行して動作を取り入れる。

○書類記入の依頼時に、記入方法等を本人の目の前で示したり、わかりやすい記述で伝達したりする。本人の依頼がある場合には、代読や代筆といった配慮を行う。

○障害者から申し出があった際に、2つ以上のことを同時に説明することは避け、ゆっくり、丁寧に、繰り返し説明し、内容が理解されたことを確認しながら応対する。また、なじみのない外来語は避ける、漢数字は用いない、時刻は24時間ではなく午前・午後で表記する等の配慮を念頭に置いたメモを、必要に応じて適時に渡す。また、紙等に書いて伝達したり、書面を示す場合には、ルビを付与した文字を用いたり、極力平仮名を用いたり、分かち書き(文を書くとき、語と語の間に空白を置く書き方)を行ったりする。

○意思疎通が不得意な障害者に対し、コミュニケーションボード等を活用して意思を確認する。

○比喩表現(たとえによる表現)等が苦手な障害者に対し、比喩や暗喩、二重否定表現などを用いずに説明する。

○会議資料等について、点字、拡大文字等で作成する際に、各々の媒体間でページ番号等が異なりうることに留意して使用する。

○視覚障害者に会議資料等を事前送付する際、読み上げソフトに対応できるよう電子データ(テキスト形式)で提供する。

○会議の進行に当たっては、職員等が委員の障害の特性に合ったサポートを行う等、可能な範囲での配慮を行う。

○パニック状態になったときは、刺激しないように、また危険がないように配慮し、周りの人にも理解を求めながら、落ち着くまでしばらく見守る。また、パニック状態の障害者へ落ち着ける場所を提供する。

(ルール・慣行の柔軟な変更の具体例)

○順番を待つことが苦手な障害者に対し、順番を教えたり、周囲の者の理解を得た上で手続き順を入れ替える。

○立って列に並んで順番を待っている場合に、周囲の者の理解を得た上で、当該障害者の順番が来るまで別室や席を用意する。

○障害に関する手続きや確認等を行う場合、書類の該当箇所を指差すなど、周囲の方に内容が聞こえないよう配慮する。また、必要に応じて別室等で対応する。

○他人との接触、多人数の中にいることによる緊張により、不随意の発声等がある場合、当該障害者に説明の上、施設の状況に応じて別室を準備する。

○スクリーン、板書等がよく見えるように、本人を意向を聞いた上で、スクリーン等に近い席を確保する。

○説明会や会議等において、定期的な休憩を入れたり、個別に説明をする時間を設ける。なお、休憩の際には、場所の確保等について障害特性に応じた必要な配慮を行う。

○非公表又は未公表情報を扱う会議等において、情報管理に係る担保が得られることを前提に、障害のある委員の理解を援助する者の同席を認める。

○車両乗降場所を施設出入口に近い場所へ変更する。

○敷地内の駐車場等において、障害者の来庁が多数見込まれる場合、通常、障害者専用とされていない区画を障害者専用の区画に変更する。

第5 管理職職員の責務

1 管理又は監督の地位にある職員(以下「管理職職員」という。)は、障害を理由とする差別の解消を推進するため、次に掲げる事項を実施しなければならない。

(1) 日常の業務を通じた指導等により、障害を理由とする差別の解消に関し、その管理又は監督する職員の注意を喚起し、当該差別の解消に関する認識を深めさせること。

(2) 障害者及びその家族その他の関係者から、不当な差別的取扱い及び合理的配慮の不提供に対する相談、苦情等の申出があった場合には、迅速にその状況を確認すること。

(3) 合理的配慮の必要性が確認された場合には、その管理又は監督する職員に対し、合理的配慮の提供を適切に行うよう指導すること。

2 管理職職員は、障害を理由とする差別に関する問題が生じた場合には、迅速かつ適切に対処しなければならない。

第6 相談体制

1 職員による障害を理由とする差別に関する障害者及びその家族その他の関係者からの相談、苦情等については、当該相談、苦情等に係る事務を所管する課において対応するものとする。

2 相談を行おうとする者は、手紙、電話、FAX、メール、直接の訪問など任意の方法を用いて、相談を行うことができることとする。

第7 研修・啓発

町長は、各職場において障害を理由とする差別の解消の推進を図るため、不当な差別的取扱い、合理的配慮の提供等についての事例を積み上げ、及び検証するほか、これらを職員に周知し、必要に応じて研修又は啓発を行うものとする。

また、職員は障害者差別解消法の趣旨にのっとり、障害への理解を深め、研修等の積極的な受講に努めるものとする。

この要領は、令和2年10月1日から施行する。

障害を理由とする差別の解消の推進に関する倶知安町職員対応要領

令和2年9月25日 要領第9号

(令和2年10月1日施行)

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要綱・要領等 / 総務課
沿革情報
令和2年9月25日 要領第9号