○滞納処分の停止等事務取扱要領
平成17年4月28日
要領第4号
(目的)
第1条 この要領は、町税の滞納について、地方税法(昭和25年法律第226号、以下「法」という。)第15条の7その他の関係法令に基づき、滞納処分の執行を停止する措置(以下「処分停止」という。)を行うことについて必要な事項を定めることを目的とする。
(処分停止に係る調査)
第2条 処分停止に当たっては、原則として次の調査を行った上で行うものとする。
(1) 町道民税課税資料による前年の収入状況調査(滞納者が個人の場合に限る)
(2) 預貯金調査
(3) 不動産の所有状況の調査並びに不動産を所有する場合の登記事項の調査及びこれに担保設定された私債権の債権現在額調査
2 滞納者が法人又は個人事業者である場合には、直近2箇年の決算書等の帳簿の提示を求め、差押可能財産の発見と収支状況の把握に努めるものとする。
3 処分停止の可否の判断は、その判定時における滞納者の現況によりこれを行うものとし、将来の見込みを考慮する必要がないものとする。
4 不動産競売事件に係る交付要求を行った場合においては、速やかに町税に優先する担保設定のある私債権の現在債権額を調査し、配当の見込みがなく、かつ、他の差押可能財産も発見できないときは処分停止をするものとする。
(財産がない場合の判定基準)
第3条 法第15条の7第1項第1号に基づく処分停止の可否の判定は、次に定めるところによる。
(1) 無財産の判定にあっては、国税徴収法(昭和34年法律第147号)による財産区分のうち、債権及び不動産の差押可能財産の有無により、これを行うこと。
(2) 無財産の判定は、滞納税を徴収するための差押可能財産の有無により行うものであるから、法令で認められる場合を除き、同居の親族等滞納者以外の者が所有する財産については、考慮する必要はないこと。
(3) 滞納者の前年分町道民税課税資料の提出がなく、かつ、当該滞納者とまったく接触できずに実態調査ができない場合において、他の差押可能財産の発見もできないときは、現に差押えを執行することができないことから、無財産により処分停止の措置ができること。
(1) 完結した直近の事業年度の法人町民税が発生している場合は、代表者等に対する聴取等による実態調査のほか、直近2事業年度の決算書等の帳簿調査を行うこと。
(2) 完結した直近の事業年度の法人町民税が発生しておらず、それが未申告による場合には、代表者等に対する聴取等による実態調査を行うこと。
(3) 当該法人に解散登記がある場合は、精算人等に対する第二次納税義務追求の可否の調査並びに国税及び道税の滞納整理状況等の調査を行うこと。
(4) 当該法人に解散登記はないが廃業又は事実上倒産している場合は、代表者等に対する実態調査のほか、国税及び道税の滞納整理状況等の調査を行うこと。
(生活困窮判定基準)
第4条 法第15条の7第1項第2号に基づく処分停止の可否の判定は、次に定めるところによる。
(1) 当該滞納者が差押可能財産を有しているものであることに留意すること。
(2) 生活保護受給者については、その受給の事実をもって生活困窮に該当するものとして処分停止をすること。
(3) 滞納者が換価価値のある不動産を有している場合においては、原則として当該不動産は、国税徴収法基本通達第153条第3項に定める「滞納処分を執行することにより、滞納者が生活保護法の適用を受けなければ生活を維持できない程度の状態になるおそれがある場合」に該当するものとみなし、他の差押可能財産が発見できないときは、生活困窮による処分停止の措置をすること。
(4) 滞納者が預貯金を有している場合において、当該滞納者が疾病又は失業等やむを得ない事情により、当該預貯金を現に生活費として充てていることが明らかであり、かつ、当該預貯金の金額が給与の差押禁止額に3を乗じて得た金額以下のときは、当該預貯金は第3号と同様の取扱いをすること。
(5) 滞納者に、売掛金、不動産賃貸料等、法令上差押禁止財産に該当しない収入が有るとき及び当該滞納者がもっぱらその収入で生活を維持しており、1箇月分の収入が給与の差押禁止額以下となるときは、当該収入については第3号と同様の取扱いをすること。
(所在不明及び財産不明の判定基準)
第5条 法第15条の7第1項第3号に基づく処分停止の可否の判定は、次に定めるところによる。
(1) 滞納者が所在不明の場合においては、預貯金調査を行い、この預貯金が無財産に該当すると判断される場合に限り、所在不明及び財産不明(無財産)により処分停止をすること。
2 滞納者が個人である場合、次の調査を行ってもその所在又は連絡先が判明しない者が所在不明に該当するものとする。
(1) 住民登録地の市町村への照会及び当該登録地が町内である場合の現地調査(近隣の者からの聴取等)
(2) 住民登録地に親族が居住している場合は、当該親族に対する調査
(3) 住所登録地に親族が居住していない場合は、戸籍の調査による居住地の調査
(4) 前年分町道民税課税資料に基づく勤務先等に対する調査
3 滞納者が法人である場合、次の調査を行ってもその所在又は連絡先が判明しない者が所在不明に該当するものとする。
(1) 当該所在地が町内である場合の現地調査
(2) 法人町民税課税資料に基づき、所在地、代表者及び関与税理士に対する調査
(3) 当該法人の役員(商業登記簿により確認)に対する調査
(4) 国税及び道税に対する当該法人の納税状況等の調査
(即時消滅の判定基準)
第6条 法第15条の7第5項に基づく即時消滅は、無財産により処分停止した場合のみ適用する。
2 滞納者が個人であり無財産により処分停止をした場合において、概ね次のいずれかに該当する場合には、即時消滅の措置をするものとする。
(1) 相続人が限定承認をした場合において、その相続による財産の価値がなく無財産に該当するものと判断される場合
(2) 相続人が不存在の場合又はすべての相続人が相続を放棄した場合
(3) 相続人となるべき者が相続放棄をしていないが、処分停止の該当要件に合致すると認められる場合
(4) 当該滞納者が外国人であり、国外転出した場合
3 滞納者が法人である場合は、第3条第3項の規定によるものとする。
(債権の取扱い)
第7条 滞納者が給与所得者である場合は、処分停止をする際に勤務先に対する給与照会をすることを前提とする。
2 当該滞納者の前年度分給与収入額が月額4万5千円に生計を一にする親族数を乗じた金額に10万円を加えた金額(以下「給与の差押禁止額」という。)に12を乗じて得た金額以下となるときは、その給与収入は差押禁止財産となるものとみなし、前項の規定による給与照会を実施することなしに、当該収入は無財産に該当するものとして取扱うことができるものとする。
3 滞納者が年金所得者である場合は、当該滞納者の前年分年金収入額が給与の差押禁止額に12を乗じて得た金額以下となるときは、その年金収入は差押禁止財産となることから、当該収入は無財産に該当するものとして取扱うものとする。
4 その他の収入で、法令上差押禁止財産に該当するものは、すべて無財産に該当するものとして取扱うものとする。
5 処分停止の可否判断に際し、売掛金、不動産賃貸料等、法令上差押禁止財産に該当しない収入については、その全額が差押可能財産となることに留意するものとする。ただし、滞納者が個人であるときには、第4条第1項第5号の規定の適用の有無を判定するものとする。
6 預貯金の差押の可否の判断については、調査日現在の残高のみならず、直近2箇月程度の取引状況を把握した上で総合的に行い、差押が適当でないと判断されるものについては、当該預貯金については無財産に該当するものとして取り扱うものとする。
7 給与又は年金が口座に振り込まれる場合であっても、その金額(年金の場合はその金額を2で除した金額)が給与の差押禁止額以下である場合には、当該金額は差押禁止財産とみなし、無財産として取り扱うものとする。ただし、当該振込日における当該振込額を超える残高は、差押可能財産として取り扱うことができるものとする。
8 口座振込される遺族年金、障害年金等の差押禁止財産については、無財産として取り扱うものとする。ただし、当該振込日における当該振込額を超える残高は、差押可能財産として取り扱うことができるものとする。
9 住宅ローン等の借入金の返済口座がある場合、返済のために預け入れられたものと判断される金額であっても、法令上町税に優先する弁済ではないことから、この預貯金は差押可能財産であることに留意するものとする。ただし、預入日同日に当該金融機関に対する借入金の返済のための引落しがある場合は、事実上差押えが困難なものと判断されるため、この場合は当該預貯金は無財産に該当するものとする。
(担保設定のある不動産の取扱い)
第8条 滞納者の所有する不動産に、税に優先する私債権の担保設定があって、その私債権の現在額が当該年度の固定資産評価額を超える場合には、当該不動産は無財産に該当するものとする。
(処分停止後の対応)
第9条 処分停止後においても随時財産調査等を実施し、処分停止を継続することが妥当か否かを1年後から3年後まで調査書を付して報告し、決裁を受けるものとする。
(処分停止の取消し)
第10条 処分停止後、その停止に係る滞納者につき法第15条の7第1項各号のいずれにも該当する事実がないと認めるときに限り、処分停止の取消しを行うことができる。
2 所在不明及び無財産により処分停止をした後、所在判明の事実のみをもって処分停止の取消しはできないものとする。ただし、取消しすべき特別の理由がある場合はこの限りでない。
3 処分停止後、差押可能財産を発見し、その財産の差押えを執行しても生活困窮に該当しないと認められる場合については、速やかに処分停止の取消しを行い、その財産の差押を前提として、納税交渉にあたること。
(徴収権の消滅)
第11条 町税の滞納金について処分停止をしたときは、町税の徴収権の消滅時効と処分停止期間は、同時に進行し、いずれか先にその期間が満了した時点でその徴収権が消滅することから、不納欠損決議を遅滞なく行うものとする。
附則
この要領は、平成17年5月1日から施行する。