○釧路町地域クラブ設置要綱
令和8年7月8日
教育委員会教育長訓令第2号
(趣旨)
第1条 この訓令は、釧路町教育委員会が、地域や家庭と協働し、中学校と連携して設置する釧路町地域クラブ(以下、「クラブ」という。)について、必要な事項を定める。
(クラブの目的)
第2条 クラブは、釧路町立中学校に属する生徒が、希望によって誰もがスポーツ活動及び文化活動に参加できる環境づくりを整備し、中学生の心身の健全な育成を図ることを目的とする。
(クラブの運営及び活動)
第3条 クラブには、スポーツ活動及び文化活動を行う単位クラブを編成し、クラブに入会した生徒(以下「クラブ員」という。)は、単位クラブに参加して活動を行う。
2 単位クラブの編成及び運営に関し、必要な事項をまとめた釧路町地域クラブ運営規約(以下「クラブ規約」という。)を別に定める。
3 クラブの事務局は、社会教育課に置く。
(運営委員会)
第4条 クラブ運営に必要な事項を協議するため、運営委員会を設置する。
2 運営委員会は、地域クラブを安定的かつ公正に運営するために次に掲げる事項を審議し決定する。
(1) クラブ規約に関すること。
(2) 運営体制の整備に関すること。
(3) 会計の承認に関すること。
(4) 指導体制(指導者の配置、役割、謝金等)に関すること。
(5) クラブ費(金額、徴収方法等)に関すること。
(6) 活動環境の調整に関すること。
(7) 事故・トラブル発生時の対応方針に関すること。
(8) 保護者や地域との連携に関すること。
(9) その他、クラブ運営に必要と認められる事項に関すること
3 運営委員会は、委員20名以内をもって組織し、委員は、次に掲げる者のうちから教育委員会が委嘱又は任命する。
(1) 運営団体代表者(釧路町教育委員会教育長)
(2) 事務局(釧路町教育委員会社会教育課)
(3) 町内中学校教員
(4) 地域クラブ指導者
(5) クラブ員の保護者
(6) その他、必要と認められる者
4 運営委員会に委員長及び副委員長を置き、委員長は委員の互選により定め、副委員長は委員長が指名する。
5 委員長は、委員会を代表し、会務を総理する。
6 副委員長は、委員長を補佐し、委員長が欠けたとき、又は委員長に事故があるときは、その職務を代理する。
7 運営委員会の会議は、委員長がこれを招集する。ただし、委員長が選任されるまでの間に開催される運営委員会については、釧路町教育委員会が招集する。
8 運営委員会の会議は、委員2分の1以上の出席をもって成立する。
9 運営委員会は、年2回開催することとし、必要に応じて臨時で開催することができる。
10 運営委員会の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。
11 委員に欠員が生じた場合の補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(報償の額及び費用弁償)
第5条 運営委員会の報償の額は、1回あたり2,500円とし、実績において支給する。
2 費用弁償の額は、釧路町職員等旅費支給条例(平成10年釧路町条例第14号)第10条に定める旅費に相当する額を支給する。
(指導体制)
第6条 単位クラブの指導者は、次の区分に基づき釧路町教育委員会が年度ごとに委嘱する。
(1) 主任指導者
(2) 一般指導者
(3) 補助業務者
2 主任指導者及び一般指導者は補助業務者を兼ねることができる。
3 指導者は、別に定める釧路町地域クラブ指導者の手引に基づき、単位クラブの指導に当たらなければならない。
(指導者謝金)
第7条 指導者への謝金は次のとおりとする。
指導者区分 | 謝金 |
主任指導者 一般指導者 | 1時間あたり 1,600円(ただし、大会出場や大会運営に携わる場合は、1日8時間を上限とし、実績において支給する。また、指導に従事した時間数を1月ごとに集約した時間数によって計算するものとし、この場合に、1時間未満の端数が生じた場合は、これを切上げ1時間とする。) |
補助業務者 | 月額 2,160円(実績において支給) |
2 主任指導者及び一般指導者が補助業務者を兼ねる場合は、実績において補助業務者の謝金を支給するものとする。
(入会と退会)
第8条 クラブに入会しようとする生徒は、「入会申請書(別記様式第1号)」を、退会しようとする者は、「退会届(別記様式第2号)」を在籍する中学校を通じて事務局に提出する。
2 入会の登録有効期間は、入会申請を受けた日からその年度末日までとし、毎年度更新をする。更新の方法は、前項に定めるところによる。
(活動場所)
第9条 活動場所は、各学校やスポーツ施設、コミュニティ施設を活用して、各単位クラブの活動に適した場所を確保する。
2 学校施設を活用して活動する場合は、当該学校の学校長と協議の上、教育課程上支障がない範囲で活動を行うものとする。
3 スポーツ施設、コミュニティ施設を活用して活動する場合は、当該施設の申請方法により、利用申請を行う。
(活動時間)
第10条 活動時間については、平日2時間程度、休日3時間程度で、平日と休日にそれぞれ1日以上の休養日を設ける。ただし、大会等でやむを得ず活動する場合は、別途、休養日を設ける。
(移動支援)
第11条 学校課業日の放課後に活動場所までの移動において、支援が必要と考えられるクラブ員に対しては、移動支援を講じるものとする。
(負担区分)
第12条 クラブにおける経費の負担区分は、別表1「支出負担区分整理表」により定める。
2 負担区分整理表の改正は、運営委員会の承認をもって行う。
(受益者負担)
第13条 前条第1項により負担区分が受益者負担として定められた費用については、クラブ員の保護者がクラブ費として当該費用を実費負担するものとする。ただし、経済的な理由によって、実費負担が困難と認められる場合は、クラブ費の全額または一部を減免することができるものとする。
2 クラブ費は、単位クラブを通じて年2回(第3学年の場合は年1回)に分けて、納入するものとする。
(保険の加入)
第14条 クラブの活動に携わる全ての者に対し、次の補償内容の保険に加入する。
(1) 傷害保険
(2) 賠償責任保険
(3) 突然死葬祭費用保険
(事故の補償)
第15条 クラブ員は、単位クラブの活動に際しては、諸規定を遵守し、指導者の指示に従い、自己の責任において活動する。指導が適切に行われているなかで発生した傷害等の事故が起こった場合は、加入する保険の賠償の範囲内で対応するものとし、指導者に対し損害賠償を請求できないものとする。
(会計年度)
第16条 クラブの会計年度は、毎年4月1日から翌年3月末日までとする。
(その他)
第17条 この規定に定めのない事項については、運営委員会で協議の上、決定することとする。
附則
この訓令は、令和8年4月1日から施行する。
別表1
負担分類整理票
公費として整理するもの
負担分類 | 分類の特性 |
公費 | 「地域全体の子どもたちが公平に活動に参加できる制度や環境づくりの費用」や「活動の基盤となるもの」=公共性が強いもの |
項目 | 理由 |
指導者謝金 | 公平性の確保 ・すべての子どもに等しく質の高い指導をするため ・公費で統一的にカバーすることで、すべての子どもが平等に質の担保された指導を受けられる環境が確保される ・地方や小規模校では、受益者負担金が過大になると参加断念につながるため、「参加機会の平等」を守るうえでは必要不可欠 |
人材確保と持続性 ・地域指導者の安定的な活動を保障するため ・謝金が安定して公費から支払われることで、地域の指導者が持続的に活動に関われる機会を確保 ・地域クラブの持続可能性を確保するもの | |
指導者講習費(その資格がなければ大会参加や指導ができない必須の講習) | クラブ存続に不可欠 ・絶対に必要な資格がなければクラブ存続や大会参加に出られないため ≪具体例≫ ・公認スポーツ指導者資格取得講習 (例:日本スポーツ協会(JSPO)公認コーチ、競技団体公認指導者) ・大会参加に必要な資格講習 (例:中体連の大会で必要とされる安全管理・指導者認定講習) ・安全・事故防止に関する必須講習 (例:スポ―ツ安全指導員、安全対策研修、救命講習<AED・心肺蘇生>) |
公平性の確保 ・特定のクラブ員や家庭だけに負担をかけず、地域や行政が支える性質があるため | |
指導者確保の困難性 ・指導者の負担が減り、指導者確保が安定する | |
大会遠征費(指導者) | クラブ存続に不可欠 ・指導者がいなければ大会出場ができなく、活動の基盤が保てなくなるため |
移動支援(「送」の支援) | 社会教育機会の保障 ・学校教育から社会教育へ移行してもすべての子どもの教育を平等に確保するための移動手段の格差を解消するため ・移動手段がない子どもでも、参加できる機会が確保される ・公費での移動支援(「送」の支援)はすべての子どもに平等な参加機会を保障するための施策 |
少子化での活動維持 ・移動支援なしでは地域クラブが成立しない ・少子化により、スポーツ活動や文化活動を単独校で活動することが困難となっているため、移動支援がなければクラブそのものが成立しない ・公費で移動支援を担うことは、子どもたちへのスポーツ活動・文化活動の機会を存続させるための基盤となるもの | |
保険の加入 | 安全の基盤 ・地域クラブに参加するすべての子どもが等しく安全に活動できる基盤 ・保険は「活動に参加するための最低限の安全網」であり、任意にすると加入の有無でリスク差が生じるため ・全員が等しく安全に活動できる条件が保障できる ・保険は活動の基盤であり「誰もが安心して地域クラブに参加できる」環境づくりの整備には必要不可欠=公的責任 |
トラブル防止 ・責任の所在を明確化し、リスク回避が可能 ・保険未加入の子どもがいると「自己責任」や「クラブ責任」の線引きが曖昧になり、運営リスクが拡大するため ・責任の所在を明確化し、トラブルを未然に防げる | |
困窮世帯への支援 | 教育機会均等の保障 ・経済格差による参加制限を防ぐため ・日本国憲法第26条や教育基本法で定められている「教育を受ける権利」は、経済状況によって制限されてはならないため ・困窮世帯への支援は、子どもが家庭の経済格差に左右されず活動へ参加できるための保障となるもの |
活動の持続と安定性 ・参加層を広げ地域クラブの存続に寄与するため ・支援がなければ困窮世帯の子どもは活動から排除され、クラブ運営の縮小や消滅につながってしまうため ・公費で支援することにより、地域クラブ全体の参加層を広げ、持続可能な活動が望める | |
公平性の確保 ・すべての子どもに等しく質の高い指導をするため ・地域クラブに参加する全員が同じ受益者負担金を支払うと、困窮世帯には過大な負担となるため ・公費により支援することで、社会とのつながりが保てる | |
用具・消耗品等の購入・修繕(共用備品) | 活動の基盤として必要不可欠 ・共用備品は個人ではなく、クラブ全体の活動を成り立たせる基礎となるもの ・共用備品は一定の規格・品質が求められ安全性にも直結するため ≪具体例≫ ネット、ゴール、支柱、楽器、救急セット、共用ユニフォーム(貸与) |
クラブ費(受益者負担)として整理するもの
負担分類 | 分類の特性 |
クラブ費 | 「クラブ員全員が平等に参加できる活動にかかる費用」や「クラブ員が共通で支えるもの」=学校部活動の「部費」に近い位置づけ |
項目 | 理由 |
大会参加料・コンクール参加料(中学校体育連盟が主催する大会やローカル大会、文化活動はそれに準ずるコンクールで単位クラブとして出場するもの) | クラブ員で支える活動費 ・単位クラブとして出場する活動費のため |
公費との線引きの明確化 ・公費=公共性の強いもの ・公費は「全員に共通する基盤の整備」として整理するため | |
協会登録料(個人登録・チーム登録・指導者登録) | クラブ員で支える活動費 ・チーム全体の指導・運営体制に必要不可欠 ・クラブ運営に必須の基盤になるため |
指導者講習費(その資格がなくても大会参加や指導ができる講習) | 指導のスキルアップ ・指導力の向上をクラブ員全員が享受 ・指導者の知識や資格は、チーム全員が安全で質の高い指導を受けることにつながるため ・受益者は指導者本人ではなく、クラブの子どもたち ≪具体例≫ ・専門的なスキルアップ研修 (例:トレーニング法の研修) ・メンタル指導・栄養指導の講習 (例:心理サポート研修、スポーツ栄養学セミナー) ・外部団体主催のシンポジウムや研究会 (競技連盟主催の研究大会、民間スクールの講習) |
用具・消耗品等の購入 | 競技の活動に直結 ・特定のクラブ活動の「利用者全員の便益」のため ≪具体例≫ ボール、シャトル、運営消耗品、貸切バス代 |
自己負担として整理するもの
負担分類 | 分類の特性 |
自己負担 | 「個人の選択・私物性が強いもの」=個人選択 |
項目 | 理由 |
大会参加料・コンクール参加料(中学校体育連盟が主催する大会やローカル大会、文化活動はそれに準ずるコンクールで単位クラブからの選抜として出場するもの) | チーム・個人の選択 ・単位クラブとして参加するものではなく、選抜された個人・団体にて大会に参加するため ・競技力向上や経験を積むための選択的な大会のため |
用具・消耗品等の購入(選手個人) | 個人専用に限定 ・本人しか使用しないもの ・クラブ全体で共有ができないため、私物性が強い ≪具体例≫ ラケット、シューズ、スパイク、個人ユニフォーム、ジャージ、バッグ |
使用頻度・消耗の個人差が大きい ・消耗度や必要なサイズが個人によって異なるため | |
大会遠征費(選手個人)※一部助成あり | 個人の受益 ・大会やコンクールに参加する選手・個人の受益となるため |


