○森町子どものいじめ防止条例
平成27年9月3日
条例第32号
(目的)
第1条 この条例は、子どもへのいじめ防止に関する基本理念及び町、学校、保護者、地域住民等の責務や役割を定め、いじめの防止及び解決を図るための基本的な事項を定めることにより、子どもが安心して生活し、学ぶことができる環境をつくることを目的とする。
(1) いじめ 子どもが、他の子どもから、心理的又は物理的な攻撃を受けたことにより、心身の苦痛を感じているものをいう。
(2) 子ども 町内の小学生及び中学生をいう。
(3) 学校 町内の小学校及び中学校をいう。
(4) 保護者 親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう。
(5) 地域住民 町内に居住する者又は町内に勤務する者、町内の自治組織及び団体並びに町内で事業を営んでいる個人及び法人をいう。
(6) 関係機関等 児童相談所、警察署など、子どものいじめの問題の対応に関わる外部機関をいう。
(基本理念)
第3条 町、学校、保護者、地域住民及び関係機関等は、子どもが安心して生活し、学ぶことができる環境をつくるため、学校を中心にそれぞれが役割等に基づき、主体的にかつ協働して、いじめの未然防止及び解決に取り組まなければならない。
(いじめの禁止・子どもの役割)
第4条 子どもは、互いに思いやり、共に支え合い、いかなる理由があってもいじめを行ってはいけない。
2 子どもは、いじめを受けた場合には、一人で悩むことなく、保護者、学校、町又は関係機関等に相談すること。
3 子どもは、いじめを発見した場合又は他の子どもからいじめの相談を受けた場合は、保護者、学校、町又は関係機関等に相談すること。
4 子どもは、情報機器の使用に関し、保護者との約束を交わし、それを守ること。
(町の責務)
第5条 町は、子どものいじめの防止及びいじめの問題に迅速かつ適切に対応できるように必要な体制を整備しなければならない。
2 町は、子どもをいじめから守るため、学校、保護者、地域住民が一体となった施策を策定し、実施しなければならない。
3 町は、子どもをいじめから守るため、関係機関等と連携を図り、学校を支える体制を整備しなければならない。
(学校の責務)
第6条 学校は、いじめ防止のため、社会性や規範意識、思いやりなどの豊かな人間性を育む教育活動を推進しなければならない。
2 学校は、いじめの未然防止に取り組むとともに、いじめの早期発見、早期対応及び継続した経過観察の取組みに努めなければならない。
3 学校は、いじめを認知した場合は速やかに事態を把握し対応にあたるとともに、事実関係を町に報告し、町及び保護者、必要に応じて関係機関等との連携により解決にあたらなければならない。
4 学校は、保護者及び地域住民に対して、個人情報の取扱いに十分に配慮し、必要に応じて、いじめの現状及び対策に関する情報を提供しなければならない。
(保護者の責務)
第7条 保護者は、子どもとの対話を大切にするとともに、子どもに対して、いじめは絶対に許されない行為であることを十分に理解させるよう努めるものとする。
2 保護者は、子どもの様子及び行動の変化に配意し、いじめを察知したときは、速やかに、学校又は町に連絡、相談するよう努めるものとする。
3 保護者は、いじめが発覚した場合には、学校と相互に連携して、解決に努めるものとする。
(地域住民の役割)
第8条 地域住民は、子どもに対する見守り、声かけ等を行うほか、それぞれの活動及び行事を通じて、子どもの健全育成に努めるものとする。
2 地域住民は、いじめを発見したときには、速やかに、学校又は町に情報を提供するように努めるものとする。
(財政上の措置等)
第9条 町は、いじめ防止及び解決のための施策を推進するために必要な財政上の措置その他必要な措置を講じなければならない。
(道との連携等)
第10条 町は、北海道と連携し、いじめの防止等のための対策の推進を図るとともに、いじめの防止等のための対策に関して必要があると認めるときは、国及び北海道に対して必要な措置を講ずるよう要請するものとする。
(いじめ防止基本方針)
第11条 町は、いじめの防止などの対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針(以下「いじめ防止基本方針」という。)を策定するとともに、その方針を公表するものとする。
2 町は、いじめ防止基本方針を定めるにあたり、町民の意見を反映することができるよう必要な措置を講ずるものとする。
3 町は、より実効性のある取組みを実施するため、いじめ防止基本方針を定期的に点検及び評価し、必要に応じて見直しを行うものとする。
(学校いじめ防止基本方針)
第12条 学校は、いじめの防止等の対策に関する基本方針(以下「学校いじめ防止基本方針」という。)を策定するとともに、その方針を公表するものとする。
2 学校は、より実効性のある取組みを実施するため、学校いじめ防止基本方針を定期的に評価し、必要に応じて見直しを行うものとする。
(いじめ問題対策連絡協議会)
第13条 町は、いじめの防止等に関係する機関及び団体の連携を図るため、森町いじめ問題対策連絡協議会(以下「連絡協議会」という。)を置く。
2 連絡協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、教育委員会規則で定める。
(いじめ対策委員会)
第14条 町は、いじめ防止基本方針に基づき、いじめの防止等の対策を実効的に行うようにするため、教育委員会の附属機関として、森町いじめ対策委員会(以下「対策委員会」という。)を置く。
2 対策委員会は、教育委員会の諮問に応じ、いじめの防止等のための対策の推進に関する重要事項を調査審議する。
3 対策委員会は、いじめの防止等のための対策の推進に関し、教育委員会に意見を述べることができる。
4 対策委員会は、委員5人以内で組織する。
5 委員は、識見を有する者のうちから、教育委員会が委嘱する。
6 委員の任期は3年とし、委員が欠けた場合の補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任することができる。
7 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
8 前各項に定めるもののほか対策委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、教育委員会規則で定める。
(学校におけるいじめの防止)
第15条 学校は、子どもの豊かな情操と道徳心を培い、コミュニケーション能力の素地や基礎を養い、いじめが生まれにくい環境をつくるため、教育活動全体を通じて道徳教育及び体験活動の充実を推進しなければならない。
2 学校は、保護者や地域住民及び関係機関等と連携を図りながら、子どもの人間関係に関わる問題を解決する能力の向上に資する教育活動の推進、いじめの防止に関する子どもの自主的な企画及び運営による活動に対する支援、その他必要な措置を講ずるものとする。
(いじめの早期発見のための措置)
第16条 町又は学校は、いじめの実態を適切に把握し、いじめの早期発見、早期解消につなげるため、子どもへのいじめアンケートや学校における取組状況調査等を行うものとする。
2 町は、いじめに関する通報及び相談を受けるための体制を整備しなければならない。
3 学校は、定期的に教育相談を行い、子どもが相談できる機会を増やすよう努めなければならない。
(学校評価等における留意事項)
第17条 教育委員会は、いじめの事実が隠ぺいされることなく、いじめの実態の把握及びいじめに対する措置が適切に行われるよう、学校評価において、いじめ防止等の取組みに関わる評価が適正に行われるようにするために必要な措置を講ずるものとする。
(啓発及び教育)
第18条 町は、いじめ防止に関する町民の理解と協力を得るため、いじめに関する必要な啓発活動を行うものとする。
2 学校は、子どもがいじめをなくすために主体的な行動をとるように、子どもに対して、人権に関する教育を行うよう努めなければならない。
(学校におけるいじめ防止等の対策のための組織)
第19条 学校は、いじめの防止等に関する措置を実効的に行うため、複数の教職員、心理や福祉等の専門的知識を有する者、その他の関係者により構成されるいじめの防止等の対策のための組織を置くものとする。
(いじめに対する措置)
第20条 学校は、いじめの通報や相談があった場合、事実の有無を確認し、教育委員会に報告するものとする。
2 学校は、いじめがあったことが確認された場合、いじめをやめさせ、その再発を防ぐため、いじめを受けた子どもに対する支援、その保護者に対する情報の提供及び支援を行うように努めなければならない。
3 学校は、いじめを行った子どもに対する指導及びその保護者に対する助言を継続的に行うものとする。
4 学校は、いじめを受けた子どもが安心して教育を受けられるようにするための必要な措置を講ずるものとする。
5 学校は、いじめの事案の円滑な解決を目指して、いじめに係る情報を保護者と共有するための措置その他必要な措置を講ずるものとする。
6 学校は、いじめが犯罪行為や子どもの生命等に重大な被害が生じる恐れがある場合は、直ちに警察署に通報し適切な援助を求めなければならない。
(報告を受けた教育委員会による措置)
第21条 教育委員会は、学校からのいじめの報告に対し、必要な支援や措置を指示し、自ら調査を行うものとする。
(懲戒及び出席停止)
第22条 校長及び教員は、いじめの事実が確認され、教育上必要があると認める場合は、学校教育法(昭和22年法律第26号。以下「法」という。)第11条の規定に基づき適切な懲戒を加えるものとする。
2 教育委員会は、子どもをいじめから守る必要があると判断したときは、いじめを行った子ども及びその保護者に対して、法第35条第1項(同法第49条において準用する場合を含む。)の規定に基づき出席停止の措置を講ずるものとする。
(学校による対処)
第23条 学校は、いじめにより子どもが生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いが認められるときや、いじめが原因により学校を長期間欠席する事態(以下「重大事態」という。)が発生したときは、教育委員会を通じて町長に報告しなければならない。
(教育委員会による対処)
第24条 教育委員会は、前条の報告があった場合又は、子どもやその保護者から重大事態が発生した若しくは発生した疑いがあるとの申立てがあったときは、教育委員会が主体となる調査を実施しなければならない。
2 教育委員会は、前項の報告又は申立てが重大事態のときは、対策委員会を活用し、公平、中立性を確保した調査を実施し、その際、対策委員会によるいじめを受けた子ども及びその保護者の意見聴取の機会を確保しなければならない。
4 教育委員会は、第2項の調査が終了したときは、いじめを受けた子ども及びその保護者へ調査の結果を情報提供するものとする。
(町長による対処)
第25条 町長は、前条第3項の調査結果について、必要があると認めるときは、附属機関を設けて調査を行う等の方法により再調査を行うことができる。
2 町長は、前項の再調査が終了したときは、いじめを受けた子ども及びその保護者へ調査の結果を情報提供するものとする。
3 町長は、第1項の再調査結果を議会に報告しなければならない。
附則
この条例は、平成27年10月1日から施行する。