○森町監査基準
平成25年4月1日
監査委員告示第1号
目次
第1章 総則
第1節 一般基準(第1条―第5条)
第2節 実施基準(第6条―第10条の2)
第3節 報告基準(第11条―第13条)
第2章 監査等の実施基準
第1節 監査等の種類(第14条―第17条)
第2節 監査等の事前手続(第18条―第22条)
第3節 監査等の実施手続(第23条―第25条)
第3章 監査等の結果(第26条―第32条)
附則
第1章 総則
第1節 一般基準
(目的)
第1条 この基準は、地方自治法(平成22年法律第67号。以下「法」という。)、地方公営企業法(昭和27年法律第292号。以下「公企法」という。)及び地方公共団体の財政の健全化に関する法律(平成19年法律第94号。以下「健全化法」という。)の規定に基づいて監査委員が行う監査、検査、審査その他の行為(以下「監査等」という。)の実施に関し必要な事項を定めるとともに、議会及び町長若しくは関係する行政委員会等(以下「町長等」という。)との関係を明確にすることを目的とする。
(基本方針)
第2条 監査委員は、公正で合理的かつ能率的な町の行政運営確保のため、違法、不当の指摘にとどまらず、指導に重点を置いて監査等を実施し、もって、町行財政の適法性、効率性、有用性の増進に努めるものとする。
(監査委員の使命)
第3条 監査委員は、法令により定められた権限に基づいて、町の財務に関する事務の執行及び町の経営に係る事業の管理又は町の事務若しくは法定受託事務(地方自治法施行令第140条の5に定める事務を除く。)の執行(以下「事務事業の執行」という。)について監査等を実施し、その結果に関する報告を決定し、これを議会及び町長等に提出し、公表することなどにより、民主的かつ効率的な行財政の執行に資し、もって住民の福祉の増進と地方自治の本旨の実現に寄与しなければならない。
(監査委員の責務)
第4条 監査委員は、町の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し優れた識見を有することが求められ、その職務を遂行するため、自ら専門能力の向上と知識の蓄積を図り、その専門性を維持及び確保するため研鑽に努めるものとする。
2 監査委員は、その職務を遂行するに当たっては、常に独立的かつ客観的な立場で公正不遍の態度を保持し、正当な注意を払って監査等を実施しなければならない。
3 監査委員は、職務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
4 監査委員は、本基準に則って、その職務を遂行するに当たり求められる質を確保するため、監査委員の事務を補助する職員(以下「事務補助職員」という。)を指導監督しなければならない。
5 監査委員は、議会又は町長からあらかじめ意見を聴かれたり、協議を求められた場合には、信義誠実な態度で応じなければならない。
6 監査委員は、高潔な人格を維持し、誠実に、かつ、本基準に則ってその職務を遂行するものとする。
7 監査委員は、監査計画、監査等の内容、判断の過程、証拠及び結果その他の監査委員が必要と認める事項を監査調書として作成し、保存するものとする。
(事務補助職員心得)
第5条 事務補助職員は、職務の遂行に当たっては、特に、次の各号に掲げる事項に留意しなければならない。
(1) 職務の重大性にかんがみ、常に研修に心がけ、法令、条例、規則等(以下「法令等」という。)に精通するとともに、絶えず町政の現状に関心を持ち、監査等の参考となるような資料の収集に努めること。
(2) 監査委員の職務が本基準に則って遂行されるよう、町の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関して、自らの専門能力の向上と知識の蓄積を図るよう研鑽に努めること。
(3) 監査等の実施に当たっては、常に公平謙虚な心構えを持ち、能率的に実施すること。また、職務上知り得た秘密を他に漏らさないこと。その職を退いた後も同様とする。
(4) 監査等の進捗状況を、絶えず上司に報告し、重要事項その他疑義のある事項については、その都度指示を受けること。
(5) 監査等の終了後は、速やかに復命書を作成し、監査委員に復命すること。
(6) 復命書は、事実の記載を主とし、自己の主観的判断を避け、正確かつ具体的に記述すること。
第2節 実施基準
(実施の基本方針)
第6条 監査等の実施に当たっては、事務事業の執行が予算及び議決並びに法令等に基づいて行われているかに留意し、積極的かつ指導的に実施しなければならない。
2 監査等の実施に当たっては、監査等の対象のリスク(組織目的の達成を阻害する要因をいう。以下同じ。)を識別し、そのリスクの内容及び程度を検討するものとする。この場合において、リスクの内容及び程度の検討にあたっては、内部統制の整備状況及び運用状況について情報を集め、判断するものとする。
3 監査等の実施に当たっては、監査等の種類に応じ、内部統制に依拠する程度を勘案し、適切に監査等を行うものとする。
(計画的な監査等の実施)
第7条 監査等を効率的かつ効果的に実施するため、リスクの内容及び程度、過去の監査結果、監査結果の措置状況、監査資源等を総合的に勘案し、年間監査計画を策定するとともに、適切な実施計画を作成し、これに基づいて秩序整然と、適時に実施しなければならない。
2 前項の監査計画の前提として把握した事象若しくは状況が変化した場合又は監査等の実施過程で新たな事実を発見した場合には、必要に応じて適宜、当該監査計画を修正するものとする。
(監査等の調整)
第8条 監査等の計画の策定及び実施に当たっては、個々の監査等に有機的な関連を持たせ、総合して成果が上がるように調整運用しなければならない。
(監査等の実施手続の適用基準)
第9条 監査等の実施手続の適用は、監査等の種類、対象、目的、管理点検体制及び内部監査の信頼性の程度を勘案して、試査又は精査による。試査による場合はその範囲を合理的に決定しなければならない。
2 試査は、監査等の対象となっている事項について、その一部を抽出して調査し、その結果によって、全体の正否又は適否を推定するものとする。
3 精査は、監査等の対象となっている事項について、全部にわたり精密に調査し、その正否又は適否を明らかにする。
(合理的証拠確保の基準)
第10条 監査委員は、監査項目の重要性、相対的危険性その他の諸要素を十分考慮して、合理的な証拠を入手するまで監査を実施しなければならない。
2 監査委員は、監査等の証拠を評価した結果、想定していなかった事象若しくは状況が生じた場合又は新たな事実を発見した場合には、適宜監査等の手続を追加して必要な監査等の証拠を入手するものとする。
3 監査委員は、必要な監査等の証拠を効率的かつ効果的に入手するため、監査計画に基づき、実施すべき監査等の手続を選択し、実施するものとする。
(監査専門委員、外部監査人等との連携)
第10条の2 監査委員は、必要に応じて監査専門委員を選任し、必要な事項を調査させることができる。
2 監査委員は、監査等の実施に当たり、効率的かつ効果的に実施することができるよう、監査専門委員、外部監査人等との連携を図るものとする。
第3節 報告基準
(報告・意見書の提出)
第11条 監査委員は、監査等を終了したときは、自ら入手した証拠に基づき意見等を形成し報告書、意見書(以下「報告書等」という。)を決定し、速やかに提出及び公表の手続きをとらなければならない。
(報告書等の作成)
第12条 報告書等には、監査委員の責任の範囲を明確にするために必要な項目を記載する。
2 監査等の結果は、簡潔明瞭かつ平易な文書で記述し、誤解を招く表現のないように留意しなければならない。
3 監査等の結果、指摘を行う場合は、合理的な基礎に基づかなければならない。
(報告書等の提出以前の周知の禁止)
第13条 監査等の結果は、原則として、報告書等の提出以前に、議会及び町長等の関係者以外の者に知らせてはならない。
第2章 監査等の実施基準
第1節 監査等の種類
(監査)
第14条 監査の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 財務監査(法第199条第1項の規定による監査) 財務に関する事務の執行及び経営に係る事業の管理が法令に適合し、正確で、最少の経費で最大の効果を挙げるようにし、その組織及び運営の合理化に努めているかについて、主に次に掲げる監査として実施するもの
ア 定期監査(法第199条第4項の規定による監査) 毎会計年度少なくとも1回以上期日を定めて、次の事項について行うもの
(ア) 町の財務に関する事務の執行が、適性かつ効率的に行われているかどうか主眼として実施するもの
(イ) 町の経営に関わる事業の管理が、合理的かつ効率的に行われているかどうかを主眼として実施するもの
(ウ) 必要に応じ、町の事務事業の執行に係る工事について、当該工事の設計、施工等が適正に行われているかどうか、また、建物等の維持管理が良好であるかどうかを主眼として実施するもの
イ 随時監査(法第199条第5項の規定による監査) 必要があると認めるとき、定期監査に準じて実施するもの
ウ 公金の収納又は支払事務に関する監査(法第235条の2第2項又は公企法第27条の2第1項の規定による監査) 指定金融機関等に対し、必要があると認めるとき又は町長が若しくは企業管理者の要求に基づき、公金の収納又は支払いの事務が、法令等の規定及び指定契約の約定のとおり行われているかどうかを主眼として実施するもの
エ 住民監査請求に基づく監査(法第242条の規定による監査) 請求の内容について実施するもの
オ 町長又は公営企業管理者の要求に基づく職員の賠償責任に関する監査(法第243条の2第3項又は公企法第34条の規定による監査) 要求に係る事実の有無等について実施するもの
(2) 行政監査(法第199条第2項の規定による監査) 必要があると認めるとき又は次に掲げる監査の請求若しくは要求があったときに、町の事務の又は法定受託事務(地方自治法施行令第140条の5に定める事務を除く。)の執行が、合理的かつ効率的に行われているか、法令等の定めるところに従って適正に行われているかどうかを主眼として適時に実施するもの
ア 住民の直接請求に基づく監査(法第75条の規定による監査) 請求に係る事務の執行について実施するもの
イ 議会の要求に基づく監査(法第98条第2項の規定による監査) 要求に係る事務について実施するもの
ウ 町長の要求に基づく監査(法第199条第6項の規定による監査) 要求に係る事務の執行について実施をするもの
(3) 財政援助団体等に関する監査(法第199条第7項の規定による監査)
財政援助を与えている団体、出資・支払保証団体、信託の受託者及び公の施設の管理受託者に対し、必要があると認めるとき、又は町長の要求に基づき、当該財政的援助等に係る出納その他の事務の執行が適正かつ効率的に行われているかどうかを主眼として実施するもの
(検査)
第15条 検査は、例月現金出納検査(法第235条の2第1項の規定による検査)とし、会計管理者及び企業管理者の保管する現金(歳計現金、歳入歳出外現金、一時借入金、基金に属する現金及び預り金を含む。以下同じ。)の在高及び出納関係諸表等の係数の正確性を検証するとともに、現金の出納事務が適正に行われているかどうかを主眼として実施するもの
(審査)
第16条 審査の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 決算審査(法第233条第2項又は公企法第30条第2項の規定による審査)
決算その他関係諸表等の計数の正確性を検証するとともに、予算の執行又は事業の経営が、適性かつ効率的に行われているかどうかを主眼として実施するもの
(2) 基金の運用状況審査(法第241条第5項の規定による審査)
基金の運用状況を示す書類の計数の正確性を検証するとともに、基金の運用が、適切かつ効率的に行われているどうかを主眼として実施するもの
(3) 健全化判断比率等審査(健全化法第3条第1項、第22条第1項の規定による審査)
健全化判断比率及び資金不足比率並びにそれらの算定の基礎となる事項を記載した書類の計数が正確に計上され、適性に作成されているかどうかを主眼として実施するもの
(その他の行為)
第16条の2 前3条に掲げるもののほか、法令の規定により監査委員が行うこととされている行為については、当該法令の規定に基づき、かつ、本基準の趣旨に鑑み、実施するものとする。
(報告の徴取)
第17条 監査委員は、地方自治法施行令第168条の4第3項又は地方公営企業法施行令第22条の5第3項の規定により、指定金融機関等に対する検査の結果について、会計管理者又は公営企業管理者に対して報告を求めるものとする。
第2節 監査等の事前手続
(監査計画の作成)
第18条 年間監査計画は、次の各号に掲げる事項について定める。
(1) 年間における実施予定の監査等の種類及び対象
(2) 監査等の対象別実施予定時期及び監査等の実施担当課等名(財政援助団体名)
(3) その他監査等の実施に関し必要と認める事項
2 実施計画は、監査等の種類別に次の各号に掲げる事項について定める。
(1) 監査等の種類
(2) 監査等の対象事務等
(3) 監査等の対象期間
(4) 監査等の担当者及び事務分担
(5) 監査等の基本方針
(6) 監査等の実施場所及び日程
(7) 監査等の項目及び着眼点
(8) 監査等の実施手続の選択
(9) その他監査等の実施上必要と認める事項
(事前通知)
第19条 監査等を実施するに当たっては、特別の場合を除き、町長等に対し、監査等の種類、期日、場所等をあらかじめ通知する。
(資料要求等)
第20条 監査等を実施するに当たっては、あらかじめ項目及び様式を定めて監査等に必要な資料を提出させ、必要に応じて事務事業の概況について説明を求める。
(事前研究)
第21条 監査等を実施するに当たっては、対象となる事務等についてあらかじめ関連法令等の調査研究を行い、基礎知識をかん養する。
2 前条の規定に基づき提出された資料について検討し、その問題点を把握する。
3 前回までの監査等における指摘内容及び問題点等を把握する。
(監査等の着眼点)
第22条 第18条第2項の規定に基づく実施計画において定める監査等の着眼点は、全国町村監査委員協議会の定める標準町村監査基準の別項に定める監査等の着眼点のうちから適宜選択するものとする。ただし、監査等の対象により、必要に応じて、その都度着眼点を追加して定めるものとする。
第3節 監査等の実施手続
(1) 通常実施すべき監査等の実施手続
ア 照合 証慿突合、帳簿突合及び計算突合等のように関係諸記録を相互に突き合わせ、その記録又は計算の正否を確かめること。
イ 実査 事実の存否について、実地に現物検証、現場検証等によって直接検証すること。
ウ 立会 主として物品等の在庫高調査又は実地棚卸を行う際に、現場に立ち会い、その実施状況を視察して正否を確かめること。
エ 確認 事実の存否について、写真その他の証拠書類又は第三者の証言等をもって確認すること。
オ 質問 事実の存否又は問題点について、監査等対象課の職員などに質問して、回答又は説明を求めること。
カ 分析 事実の性質、内容を究明し、これを構成要素別、時間別、比率別、問題別等に分析して異常の有無を確かめること。
キ 比較 年度別、時間別、関係要素別等による複数の数値を対照させて観察し、その異同を通じて問題点の有無を確かめること。
(2) その他の監査等の実施手続
ア 通査 帳簿等関係諸記録を一通り検討して、異常事項や例外事項を発見し、問題点を明らかにすること。
イ 比率吟味 財務分析上の比率法を応用して、記録の正否又は適否を大局的に判断すること。
ウ 調整 源泉を等しくし、相互に関連のある計数が別々に整理されている場合、それら2組の計数の過不足を追及し両者が事実上一致するかどうかを確かめること。
エ 総合 諸種の事実を総合して、総括的な観点から事実を判断すること。
(監査等の講評)
第25条 監査等に基づく監査対象課等の長に対する講評は、原則として、監査等の結果に関する報告の決定の前に行い、これに対する弁明又は見解を聴取するものとする。
第3章 監査等の結果
(監査等の結果に関する報告等の作成及び提出)
第26条 監査委員は、財務監査、行政監査及び財政援助団体等監査に係る監査の結果に関する報告を作成し、議会、長及び関係のある委員会又は委員に提出するものとする。
2 監査委員は、前項の監査の結果に関する報告については、当該報告に添えてその意見を提出することができるとともに、当該報告のうち特に措置を講ずる必要があると認める事項については勧告することができる。
3 監査委員は、例月出納検査の結果に関する報告を作成し、議会及び長に提出するものとする。
4 監査委員は、決算審査、基金運用審査及び健全化判断比率等審査を終了したときは、意見を長に提出するものとする。
第27条・第28条 削除
(合議)
第29条 監査等のうち、次に掲げる事項については、監査委員の合議によるものとする。
(1) 監査の結果に関する報告(財務監査、行政監査及び財政援助団体等監査に係るものに限る。以下同じ。)の決定
(2) 監査の結果に関する報告に添える意見の決定
(3) 監査の結果に関する報告に係る勧告の決定
(4) 決算審査に係る意見の決定
(5) 基金運用審査に係る意見の決定
(6) 健全化判断比率等審査に係る意見の決定
2 監査委員は、監査の結果に関する報告の決定について、各監査委員の意見が一致しないことにより、前項の合議により決定することができない事項がある場合には、その旨及び当該事項についての各監査委員の意見を議会、長及び関係のある委員会又は委員に提出するとともに公表するものとする。
(公表)
第30条 監査委員は、次に掲げる事項を監査委員全員の連名で公表するものとする。
(1) 監査の結果に関する報告の内容
(2) 監査の結果に関する報告に添える意見の内容
(3) 監査の結果に関する報告に係る勧告の内容
(監査等の結果に関する報告等への記載事項)
第31条 監査等の結果に関する報告等には、原則として次に掲げる事項その他監査委員が必要と認める事項を記載するものとする。
(1) 本基準に準拠している旨
(2) 監査等の種類
(3) 監査等の対象
(4) 監査等の着眼点(評価項目)
(5) 監査等の実施内容
(6) 監査等の結果
(7) 健全化判断比率等審査 健全化判断比率及び資金不足比率並びにそれらの算定の基礎となる事項を記載した書類が法令に適合し、かつ正確であること
4 監査委員は、是正又は改善が必要である事項が認められる場合、その内容を監査等の結果に記載するとともに、必要に応じて、監査等の実施過程で明らかとなった当該事項の原因等を記載するよう努めるものとする。
(措置状況の公表等)
第32条 監査委員は、監査の結果に関する報告を提出した者及び監査の結果に関する報告に係る勧告をした者から、措置の内容の通知を受けた場合は当該措置の内容を公表するものとする。
2 監査委員は、監査の結果に関する報告を提出した者及び監査の結果に関する報告に係る勧告をした者に、適時、措置状況の報告を求めるよう努めるものとする。
附則
この訓令は、平成25年4月1日から施行する。
附則(令和2年監査委告示第1号)
この告示は、令和2年4月1日から施行する。