○濁川防災ダム管理規程
平成23年3月11日
訓令第6号
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、濁川防災ダム(以下「ダム」という。)の管理方法の他、ダム及び濁川貯水池(以下「貯水池」という。)の管理に関し、必要な事項を定めるものとする。
(総括責任者)
第2条 森町農林課に日常の管理、洪水警戒体制及び地震時体制の責任者として総括責任者を置くものとする。
2 前項の総括責任者は農林課長が務めるものとする。
(ダム、貯水池の諸元等)
第3条 ダム、貯水池の諸元、その他これに類するダム及び貯水池の管理上参考となるべき事項は、次のとおりとする。
1 ダム
(1) 高さ 42.00m
(2) 堤頂の標高 196.50m
(3) 越流頂の標高 191.20m
(4) 緊急放流ゲート
① ゲートの規模及び数
(主) 内径900mmのもの1門
(副) 内径900mmのもの2門
② 開閉に係る開度変化量 1分間につき0.10m
(5) 洪水吐設計洪水量 303m3/s
2 貯水池
(1) 直接集水地域の面積 14.2km2
(2) 湛水区域の面積 0.10km2
(3) 最大背水距離 850m
(4) 設計洪水位(標高) 193.12m(水位計による表示)
(5) 最低水位(常時水位標高) 182.00m(水位計による表示)
(6) 有効貯水量 409千m3
(1) 融雪期(3月16日から5月15日)において札幌管区気象台が発表する森町における降り始めからの雨量が80mmに達したとき。
(2) 5月16日から12月15日の期間において札幌管区気象台が発表する森町における降り始めからの雨量が120mmに達したとき。
2 この規程において「洪水時」とは、洪水が発生しているときをいう。
(洪水警戒時)
第5条 この規程において「洪水警戒時」とは、札幌管区気象台から森町を対象として、降雨に関する警報が発せられ、かつ、洪水が発生するおそれが大きいと認められるに至った時から、この警報が解除され、又は切り替えられ、かつ、洪水の発生するおそれがなくなったと判断されるまでの間で、洪水時を除く間をいう。
(貯水位の算定方法)
第7条 貯水池の水位(以下「貯水位」という。)は、ダムの直上流に設けた貯水位低下放流設備(以下「放流設備」という。)に取り付けられた水位計(水位標)の読みに基づいて算定するものとする。
(流入量の算定方法)
第8条 流入量は、これを算定すべきときを含む一定期間における貯水池の貯水量の増分と当該一定の時間における貯水池からの延べ放流量との合算量を当該一定の時間で除して算定するものとする。
第2章 ダム等の管理の原則
第1節 流水の貯留及び放流の方法
(洪水の貯留の範囲)
第9条 洪水に達しない流入水及び下流河川の洪水氾濫防止に対応する洪水調節は、標高182.00mから標高191.20mまでの貯水容量の範囲を利用して行うものとする。
(ダムから放流することができる場合)
第10条 ダムの洪水調節孔及び洪水吐からの放流は、常時及び洪水時とも自然放流によるものとする。
2 放流設備からの放流は、第13条の規定により行うことができるものとする。
(放流の開始及び放流時の増減の方法)
第11条 貯水池からの放流は、下流の水位の急激な変動を生じないよう、別図第2の定めるところにより行わなければならない。この場合において、下流の水位の急激な変動とは、澄川第2頭首工上流100m地点において、30分につき30cm程度の水位変化を基準として定めるものとする。
(ゲート等の操作)
第12条 放流設備に設置されたゲートは、次の各号に該当する場合に限り操作を行うことができる。
(1) ダム又は貯水池内の施設若しくは工作物の点検又は整備のため必要があるとき。
(2) その他やむを得ない理由が発生したとき。
第2節 放流の際にとるべき措置等
(放流の際の関係機関に対する通知)
第13条 放流の際に行う関係機関に対する通知は、ダム洪水吐からの越流、洪水調節孔又は放流設備からの放流(以下「ダム放流」という。)により下流の水位が急激に上昇するおそれがある場合には、ダム放流開始(ダム放流の中途におけるダム放流量の著しい増加を含む。)の少なくとも1時間前に別表第1の定めるところにより行うものとする。
2 前項の通報を行うときは、ダム放流日時のほか、放流量及び放流により上昇する下流の水位の見込みを示して行うものとする。
(放流の際の一般に周知するための措置)
第14条 放流開始を一般住民等に周知させるため行う必要な措置は、ダム地点から澄川と濁川が合流する地点までの必要な区間について行うものとする。
(1) 操作の理由
(2) 開閉操作したゲートの名称、その各回の開閉操作を始めた時刻及びこれを終えた時刻並びに操作を行った時におけるゲート開閉度
(3) ゲートの各回の開閉を始めた時及びこれを終えた時における貯水位、流入量、放流量及び洪水吐からの越流量
(4) ダム放流に係る最大放流量が生じた時刻及びその最大放流量
2 洪水吐から越流している場合においては、次の各号に掲げる事項を記録しておかなければならない。
(1) 毎正時の貯水位及び越流量
(2) 最大越流量が生じた時刻及び最大越流量
(3) 前項第5号に定める事項
(観測及び測定等)
第16条 ダムの管理及び操作に必要となる事項については、別表第4に定めるところにより、観測又は測定を行わなければならない。
3 前2項の規定による観測及び測定の結果は記録しておかなければならない。
(点検及び整備等)
第17条 ダム、貯水池並びにこれらの管理上必要な機械器具及び資材は、別表第5に定めるところにより、定期及び適宜に点検又は整備を行い、常に良好な状態を維持しなければならない。
2 洪水、暴風雨、地震その他これらに類する異常な現象で、その影響がダム又は貯水池に及ぶことが発生した場合は、発生後、速やかにダム及び貯水池の点検(貯水池付近の土地の形状変化の観測及びダムに関わる地山から発生する水の量と貯水位との関係の検討を含む。)を行い、ダム又は貯水池に関する異常な状態が早期に発見できるようにしなければならない。
4 漏水観測室への通路を確保するため草刈り等を行い、緊急時に備えなければならない。
(異常かつ重大な状態に関する報告)
第19条 ダム及び貯水池に関する異常かつ重大な状態が発見されたときは、直ちに別表第1の相手方に通知しなければならない。
第3章 洪水における措置に関する特則
(予備警戒時における措置)
第20条 予備警戒時においては、次の各号に掲げる措置及び準備を行わなければならない。
(1) 洪水時において、ダム及び貯水池を適切に管理することができる要員を確保すること。
(2) 気象官署が行う気象観測の成果を的確かつ迅速に収集すること。
(洪水警戒時における措置)
第21条 洪水警戒時においては、次の各号に掲げる措置及び準備を行わなければならない。
(1) 洪水時において、ダム及び貯水池を適切に管理することができる要員を確保すること。
(2) 気象官署が行う気象観測の成果を的確かつ迅速に収集すること。
(6) その他、ダム及び貯水池の管理を行ううえで必要な措置をとること。
第4章 その他
附則
この訓令は、平成23年4月1日から施行する。
別表第1(第13条第1項、第18条、第19条、第21条、第22条関係)
| 通知の相手方 | 通知又は通知方法 | 摘要 | |
名称 | 担当機関の名称 | |||
(一) | 森町長 | 建設課管理係 | 加入電話及び携帯電話 | 【TEL01374―2―2181 Fax01374―2―3244】 |
森町防災消防対策室 | 【TEL01374―2―2181 Fax01374―2―3244】 | |||
農林課土地改良係 | 【TEL01374―2―1626 Fax01374―2―5977】 | |||
森警察署長 | 森警察署地域課 | 【TEL・Fax01374―2―0110】 | ||
森町消防長 | 森町消防本部 | 【TEL01374―2―2125 Fax01374―2―5743】 | ||
(二) | 北海道知事 | 渡島総合振興局産業振興部農村振興課 | 【TEL0138―47―9000 Fax0138―47―9201】 | |
別表第2(第14条、第21条関係)
名称 | 位置 | 摘要 |
警報器及び警報車両 | 濁川ダム管理棟及び森町農林課常備 |
|
別表第3(第14条関係)
濁川ダムにおける放流時の下流住民に対する周知内容
◎ 洪水警戒体制時 | |
① 第1段階 調節孔からの越流開始により、ダム下流の河川水位が急激に上昇すると予想される30分前 | ○ 放送内容 「こちらは濁川ダムです。現在、ダムの水位が上昇しており、ただ今から30分後には澄川の水位が急激に上昇するおそれがありますので、厳重な警戒をして下さい。 付近の方は、澄川に近づかないようお願いします。(川の中にいる方は直ちに避難して下さい) 濁川ダムから澄川の水位上昇に関するお知らせです。」 |
② 第2段階 ダム貯水位が、洪水吐の越流頂を超えると予測される1時間前 | ○ 放送内容 「こちらは濁川ダムです。現在、ダムの水位が上昇しており、ただ今から1時間後にはダムからの放流が始まり、澄川の水位が急激に上昇しますので、付近の方は、澄川に近づかないようお願いします。(川の中にいる方は直ちに避難して下さい) 濁川ダムから澄川の水位上昇に関するお知らせです。」 |
③ 第3段階 洪水吐越流頂(部)からの放流開始直前又は、放流中においては、警報車両の拡声器及び警報器の吹鳴放送により行い、併せて河川管理者との連絡を密にするものとする。 | ○ 放送内容 「こちらは濁川ダムです。現在、ダムからの放流が行われています。澄川に近づかないようお願いします。 付近の方は、厳重な警戒をして下さい。濁川ダムから澄川の水位上昇に関するお知らせです。」 |
④ 第4段階 ダム貯水位の低下により、洪水吐越流頂からの放流が終了したとき。 | ○ 放送内容 「こちらは濁川ダムです。現在、ダムの水位が下がり始めましたが、ダムからの放流は続いていますので、引き続き十分な警戒をして下さい。 濁川ダムから澄川の水位に関するお知らせです。」 |
⑤ 第5段階 第2段階又は第4段階の警報後において、貯水位が低下し始め又は低下中で、気象情報・状況等から貯水位の上昇が無いと認められたとき。 | ○ 放送内容 「こちらは濁川ダムです。現在、ダムの水位が下がり始め、ダムからの放流は減少していますが、引き続き十分な警戒をして下さい。 濁川ダムから澄川の水位に関するお知らせです。」 |
⑥ 第6段階(最終) 第1・第2段階又は第4段階の警報後において、貯水位が更に低下し始め又は低下中で、気象情報・状況等から貯水位の上昇が無いと認められたとき。 | ○ 放送内容 「こちらは濁川ダムです。ダムの水位が低下しましたので、警戒体制を解除します。 濁川ダムから澄川の警戒体制解除に関するお知らせです。」 |
◎ その他の放流時 | |
① 第1段階 ダムからの放流を開始する30分前 | ○ 放送内容 「こちらは濁川ダムです。ダムの点検作業(試験)のため、ただ今から30分後にダムから放流を行います。このため、澄川の水位が○cm程度上昇しますので、付近の方は、澄川に近づかないようお願いします。(川の中にいる方は直ちに避難して下さい) 濁川ダムから澄川の水位上昇に関するお知らせです。」 |
別表第4(第16条、第21条関係)
観測又は測定すべき事項 | 観測又は測定回数 | 観測施設 | 摘要 | |||
名称 | 位置 | 構造又は能力 |
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貯水位 | 必要に応じて | 水位計 | 緊急放流設備タワー | 水位計 水位標 |
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気象 | 雨量 | 雨量計 | 管理棟屋上 | 自記雨量計 |
| |
水象 | 流入量 | 水位計 | 洪水吐工 | 有線自記水位計 | 流入量は第8条の規定に基づき算定 | |
放流量 | 〃 | 〃 | 有線自記水位計 |
| ||
ダムの状況 | 変形 | 年1回 その他必要に応じて | 固定及び移動標的 | 堤体及び地山 |
| 雨期(7・8月)後とする。 |
間隙水圧 | 必要に応じて | 水圧計 | 堤体 | 大気圧補正型水圧計 |
| |
浸潤線 | 水位計 | 堤体 | 有線自記水位計 |
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漏水量 | 年3回 その他必要に応じて | 三角堰 | 漏水観測室 | 手動・目視 | 4・7・10月とする。 | |
貯水池内及びその末端付近の堆砂の状況 | 必要に応じて | 地形測量(深浅測量) | ダム湖及び周辺 |
|
| |
別表第5(第17条関係)
濁川ダム点検・整備基準
区分 | 点検及び整備の基準 |
1 ダム本体・貯水池 | ダムの本体及び貯水池の維持管理は、堤体の挙動観測、又は洪水・地震時の点検基準によるが、外観の異常を常に監視すると共に、その結果を記録しなければならない。 |
2 ゲート・操作盤 | 1) 開閉装置、減速機等からの油脂類の漏れ等の点検を行うこと。 2) ゲート水密部からの漏水の点検を行うこと。 3) 塗装状態、ひび割れ、発錆等の有・無を確認すること。 4) 電圧・電流・スイッチ・表示ランプの異常の有・無を点検すること。 5) 必要に応じ、精密点検(定期に拘らない)を行うこと。 |
3 発電機・電源盤 | 電気保安協会による点検を少なくとも年1回受検すること。 |
4 通信・計測設備 | 1) 機器が正常に作動しているか、送受信部の指示の読みが一致しているか点検すること。(少なくとも年1回以上の点検を実施) 2) ダム雨雪量計は、降雪期の積雪に十分注意し、必要に応じて機器周辺の除雪等を行うこと。 3) ダム水位計は、量水標の読み取りにより計測値との比較を行い、計測機器の信頼度を確認しなくてはならない。 |
5 作業船 | 1) 常時はダム管理棟内の格納庫に保管し、融雪期及び洪水期前に点検を行い、付属設備等の完備状況、試運転の実施による機関の異常を確認すること。 2) 試運転及び運行後は、機関・船体内の水抜きを行うこと。 3) 船体の清掃を行うこと。 |
6 警報設備 | 1) 警報車両は、始業時点検を行い異常の有・無を確認すること。 2) 警報車両の燃料は、常時できるだけ満タン状態とし、休日等の前日に燃料を確保しておくこと。 3)警報機器は、スイッチ・表示ランプの異常の有・無を点検すること。 |
7 調査用測定機器 | 1) 調査測定機器は、常に点検・整備をしておくこと。 2) 使用後は、所定の保管場所に戻し、補給品の補充を行うこと。 |
【ダム貯水池巡視基準】
定期巡視 | 巡視基準 |
緊急時等臨時点検・巡視 | 1) 地震発生後(震度階4以上)の1次並びに2次点検の実施 2) 大雨・洪水警報発令基準以上の降雨発生及び終了後 3) 洪水期及び融雪期の前後 |
別表第6(第18条関係)
地震後のダム臨時点検
地震発生後のダム臨時点検は、下記によるものとする。
◎一次点検
一次点検は、地震発生直後に実施し、目視による外観点検を主として行い、点検結果は地震発生後3時間以内に河川管理者に対し、電話等により報告する。
◎二次点検
二次点検は、一次点検に引き続いて行い、詳細な外観点検と計測による点検を行い、点検結果は地震発生後24時間以内に河川管理者に対し、電話等により報告する。
1 地震発生直後……一次点検
(a) 地震発生時間と地震計により観測された地震動の最大加速度又は、気象庁発表震度階
(b) 目視によるダムの外観点検及び状況
2 一次点検終了後
(a) ダム堤体(本体)
イ) ダム本体の変位量
ロ) 漏水の有無及び漏水量の変化(量・濁り等)
ハ) リップラップの変化
ニ) ダム天端のひび割れ
ホ) その他
(b) 周辺地山取付部及び貯水池周辺地山
イ) 漏水の有無及び湧水
ロ) 亀裂
ハ) 崩落
ニ) 地すべり
※ 詳細については、『ダムの管理例規集』の地震発生後のダム臨時点検要領を参考に行うものとする。
別表第7(第21条関係)
濁川ダム洪水警戒体制時の関係機関への通知


別図第1(第8条関係)
貯水容量等曲線図【H―V・H―A曲線】

別図第2(第11条関係)
濁川ダム放流限度曲線図





