○むかわ町木づかい木くばり木そだて条例

令和7年3月11日

条例第2号

森林は、木材の生産はもとより自然環境や国土の保全、水源の涵養、公衆の保健、地球温暖化の防止などの多面的機能を有し、地域経済の発展と住民生活の維持向上に必要不可欠である。

また、近年、自然災害が激甚化や多発化し、国際的には持続可能な社会の実現に向けたSDGsの取り組みが広がりを見せており、防災や循環型社会の形成に向けた人々の意識や行動が大きく変わりつつある中で、森林は、今後ますます重要なものとなってくる。

本町の森林は、その面積が町全体の約8割を占めており、林業・木材産業の基盤となっていると同時に、災害防止や水資源確保、生活環境や農地、河口沿岸の漁場保全などに重要な役割を果たしている。

森林を守りながら将来に引き継ぐ財産として形成していくためには、適切な森林整備を進め、そこから産出される森林資源を有効に活用していくことが必要である。

このことから、木材の重要性を改めて認識し、「伐って、使って、植えて、育てる」という森林の循環利用を行いながら、森林のもたらす多くの恩恵を後世に継承し、本町の林業及び木材産業の持続的かつ健全な発展による本町経済の活性化並びに森林の有する多面的機能の持続的な発揮の促進を図るため、町、森林所有者、森林組合、林業事業者、木材産業事業者及び建築関係事業者が相互に連携し、町民の協力の下、むかわ町内又は北海道内の森林から産出され、むかわ町内又は道内で加工された木材(以下「地域材」という。)の利用の促進に取り組む必要があることから、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、地域材の利用の促進(以下「利用促進」という。)に関し、基本理念を定め、及び町の責務等を明らかにするとともに、利用促進に関する基本的な施策を定めることにより、利用促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって林業及び木材産業の持続的かつ健全な発展による本町経済の活性化並びに森林の有する多面的機能の持続的な発揮に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 森林の有する多面的機能 森林の有する自然環境及び国土の保全、水源の涵養、公衆の保健、地球温暖化の防止、林産物の供給等の多面にわたる機能をいう。

(2) 森林所有者 森林法(昭和26年法律第249号)第2条第2項に規定する森林所有者をいう。

(3) 林業事業者 森林施業(造林、保育、伐採その他の森林における施業をいう。)の事業を行う者をいう。

(4) 木材産業事業者 原木の製材若しくは流通又は木材製品の製造若しくは流通の事業を行う者をいう。

(5) 建築関係事業者 建築物の設計又は施工の事業を行う者をいう。

(基本理念)

第3条 利用促進は、町、森林所有者、森林組合、林業事業者、木材産業事業者及び建築関係事業者の適切な役割分担並びに相互の連携並びに町民及び事業者(林業事業者、木材産業事業者及び建築関係事業者を除く。第9条において同じ。)の理解及び協力の下に行うものとする。

2 利用促進は、本町の豊かな森林資源が次の世代に継承され、及び森林の有する多面的機能が持続的に発揮されるように行うものとする。

(町の責務)

第4条 町は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、利用促進に関する施策を総合的に策定し、及び実施するものとする。

2 町は、前項の施策を策定し、及び実施するに当たっては、国及び北海道と連携を図るよう努めるものとする。

(森林所有者の役割)

第5条 森林所有者は、基本理念にのっとり、その所有する森林の整備及び保全が図られるよう努めるものとする。

(森林組合及び林業事業者の役割)

第6条 森林組合及び林業事業者は、基本理念にのっとり、地域材の積極的な利用、委託を受けて行う森林の整備及び保全、人材の育成並びに地域材の安定的な供給が図られるよう努めるものとする。

(木材産業事業者の役割)

第7条 木材産業事業者は、基本理念にのっとり、地域材の積極的な利用及び流通の推進、人材の育成及び地域材の新たな用途の開発が図られるよう努めるものとする。

(建築関係事業者の役割)

第8条 建築関係事業者は、基本理念にのっとり、地域材の積極的な利用、木造建築技術の継承及び一層の向上並びに人材の育成が図られるよう努めるものとする。

(町民及び事業者の協力)

第9条 町民及び事業者は、基本理念にのっとり、森林の有する多面的機能について理解を深めるとともに、地域材の積極的な利用に協力するよう務めるものする。

第2章 地域材の利用の促進に関する基本的施策

(地域材の利用促進に関する方針)

第10条 町は、利用促進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、むかわ町地域材利用推進方針(以下この条例において「方針」という。)を定めるものとする。

2 方針には、次に掲げる事項を定めるものとする。

(1) 利用促進の意義及び基本的方向

(2) 利用促進のための施策に関する基本的事項

(3) 地域材の利用の推進(以下「推進」という。)に関する事項

(4) 利用促進や推進を実行するにあたり、前3号に掲げるもののほか、町長が必要とされる事項

3 町長は、方針を定めたときは、延滞なく、これを公表しなければならない。

(町の建築物等における地域材の率先利用)

第11条 町は、利用促進を図るため、自ら整備する建築物等において、率先して地域材の利用に努めるものとする。

(人材の確保及び育成)

第12条 町は、林業又は木材産業を担う人材を確保し、及び育成するため、必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

2 町は、木材を活用した建築物を建築するために必要な知識又は技術を有する者の確保及び育成に努めるものとする。

(普及啓発)

第13条 町は、町民の間に広く木についての関心と理解を深めるとともに、木材を利用する意義を学ぶ機会の確保、地域材に関する情報の発信その他の利用促進に関する普及啓発に必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

2 町は、乳幼児や児童及び生徒等が木や森林に親しむ機会及び触れ合う機会を確保するとともに、森林の有する多面的機能について理解を深めるために必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

(推進体制の整備)

第14条 町長は、利用促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、町、森林所有者、森林組合、林業事業者、木材産業事業者及び建築関係事業者が相互に連携することができる体制の整備に努めるものとする。

第3章 雑則

(財政上の措置)

第15条 町は、利用促進に関する施策を実施するために必要な財政上の措置に講ずるよう努めるものとする。

この条例は、令和7年4月1日から施行する。

むかわ町木づかい木くばり木そだて条例

令和7年3月11日 条例第2号

(令和7年4月1日施行)