○松前町職員不祥事防止行動指針

令和元年12月16日

はじめに

今般、職員が不適切な事務処理を行う不祥事が発生し、町民の皆様などの信頼を失墜させてしまつたことは否めません。

町では、職員の不祥事を二度と起こさないとの決意のもと、全職員が全体の奉仕者として公共の利益のために、倫理保持及び公正な職務の執行を図ることを目的として、職員に求められる姿勢や心構え等を明記した「松前町職員不祥事防止行動指針(以下「行動指針」という。)を策定しました。

地方公務員としての自覚を持ち、このたびの不祥事を教訓に法令遵守、服務規律の徹底等を図り、職員一丸となつて再発防止に全力で取り組むことで、町民の皆様などの信頼回復に努めなければなりません。

1 行動指針の基本的な考え方

(1) 不祥事を防止するための視点

不祥事を防止するためには、すべての職員一人ひとりが不祥事を他人ごとではなく、自分のこととして捉えて再発防止に向けて主体的に取り組むとともに、その取り組みの機運を組織として高めていける組織風土の構築が必要となります。また、この取組みを一過性のものとせず、改善しながら継続していくことも必要となります。

このため、今後、不祥事の防止に向け、次の視点をもつて取り組んで行くこととします。

①「自分のこととして考える」

不祥事を許さず高い意識で業務を遂行するためには、一人ひとりが不祥事を他人ごとではなく自分のこととして向き合い、不祥事再発防止に向けた様々な取組みの当事者・担い手であるとの意識を持つことが大切です。

また、不祥事防止のためには、各職場だけではなく、役場全体が組織として取組む必要がありますが、監視、管理監督等を強化するだけでは職員が萎縮してしまい、良い仕事も良好な人間関係を構築することも難しくなり、組織全体としての改善の機運の高まりは望めないばかりか、不祥事につながる小さな「芽」を摘み取ることも難しくなります。

職員が当事者意識を持つて主体的に取り組み、職員一人ひとりの思いを職場がしつかりと受け止め、組織としても「自分たちのこと」として不祥事防止に取組むため、職員間のコミュニケーションを密にすることが大切となります。

②「原点に帰る」

私たち職員にとつての成果とは、町民のためによりよい行政サービスを提供することです。私たちの仕事はたいへん誇らしくやりがいがあるものですが、町民からの信頼なくして仕事は成り立たず、その信頼が失われれば、不祥事を起こした職場のみならず、役場全体が誇りを持つことができなくなります。

また、よりよい仕事をするには家族、友人、上司、同僚などの支えが欠かせませんが、不祥事を起こせば、支えてくれた大切な人々を傷つけることになります。

このため、一人ひとりが職員であることに誇りを持つて町民のために職務を遂行し、充実した日々を送るために、そして大切な人を守るためにも、職員みずからが職員としての原点に帰り、また、定期的に振り返ることが大切です。

③「取り組み続ける」

どのような素晴らしい取組みも、継続していかなければ意味がありません。何かを始める時と同様に、続けていくことにもエネルギーはいりますが、一歩一歩取り組み続けていくことが良い結果を生み出すこととなります。

また、その一方で、漫然と同じことを繰り返すだけでは、慣れが生じ形骸化してしまいます。中には、取り組むこと自体が目的となつてしまい、そもそも何のために取り組んでいるのかという本来の目的が曖昧になつてしまうことも少なくありません。このため、現状維持で満足せず、それまでの取り組みについて見直しを行い、必要に応じて修正を加えることにより、常により良いものを目指して学習を続け、職員と役場を持続的に発展させていくことが大切です。

2 不祥事防止のための心構え

(1) 職員としての心構え

不祥事を防止するためには、職員一人ひとりが、そのための心構えをしつかりと持つ必要があります。

心が変わることで行動が変わり、行動が変わることで組織が変わつていきます。心構えを正し、自分自身を律することが、不祥事を起こさず、不祥事を起こさせない職場をつくる第一歩になります。

(職員としての心構え)

①全体の奉仕者であることを忘れない。

②地方公務員の服務規律を常に意識する。

③不正や誤りを見逃さないように、日常的に問題意識を持つ。

④町民目線での応対を心がける。

⑤問題解決のために自ら考え、主体的に行動する。

(2) 管理監督者の心構え

事務処理ミス等の発生を未然に防止するためには、個々の職員と管理監督者とが相互に点検し合い、日頃から所属内の業務環境を整えていくことが必要です。

管理監督者は、いつ事務処理ミス等が発生してもおかしくないという当事者意識を持つことによつて、不祥事の兆候に気づくことができるようになります。

自らの職場で想定される不祥事について、防止するための対策を講じ、形骸化しないように継続していくことが、不祥事の防止につながります。

(管理監督者の心構え)

①不祥事に対する危機感を日常的に持つ。

②不祥事の前触れとなる小さな兆候を見逃さない。

③日頃から考えられる不祥事を想定し、対策を講じる。

④他の地方自治体等の不祥事を教訓とする。

⑤業務における慣行等について、根拠等を確認する。

⑥業務の点検や進行管理に十分に留意し、決裁や報告が上がつてくる前の段階についてもしつかりと目を配る。

⑦トラブルが予見される業務については、必ず複数の職員が関わるような体制で実施する。

⑧風通しの良い職場をつくるよう心掛ける。

⑨上司の意識が部下の意識を左右することを忘れず、率先垂範に努める。

⑩あいさつや積極的な声掛けなど、部下職員が相談しやすい雰囲気をつくる。

⑪職員一人ひとりとの会話の機会を大切にする。

⑫職員の勤務態度や言動などの変化に気を配る。

(3) 不祥事の兆候への対応

不祥事が発生するまでには、様々な兆候、多くの兆候があるといわれています。

これらの兆候は、単体ではあまり目立たず、気づかなかつたり、あるいは気付いていても「まさか不祥事はないだろう」と楽観視したりすることも多いのが事実です。

しかし、こうした小さな兆候が積み重なつて、大事を招くこととなります。

職場、同僚・部下・上司の行動や言動の変化に気を配り、不祥事の前に発生している小さな兆候に対応することが、不祥事の防止につながることとなります。

(不祥事の兆候となる個人の言動・行動等の一般的な例)

①あいさつをしない

②欠勤、遅刻

③名札の未着用、身だしなみの乱れ

④電話の応対で名乗らない

⑤書類等が乱雑に放置されている

⑥不機嫌な応対、乱暴な言葉づかい

⑦居眠り、無断離席

⑧仕事に影響するほどの飲酒

⑨遊興・浪費による借金等

(不祥事が生じやすい職場環境等の一般的な例)

①管理監督者の怠慢

②同僚の無関心(相互牽制機能の不全)

③コミュニケーションや情報共有の不足

④緊張感、危機感の欠如、士気の低下

⑤個人が現金や通帳等を自由にできる体制

⑥チェックが働く体制や手順の欠如

⑦チェック体制やマニュアルの形骸化

⑧一人の職員への役割の集中

3 服務規律の遵守と自己点検

(1) 服務規律

地方公務員法では、公務員として遵守しなければならない事項が規定されています。常日頃から服務規律に留意し、職場内外を問わず、言動等には十分に注意しなければなりません。

(2) 自己点検

不祥事を防止するために、また、自分が不祥事の当事者とならないために、自分の意識や行動を日常的に点検することが大切です。

4 不祥事防止のための重点行動

不祥事防止のため、次のことについて、職場全体で重点的に取り組むべき行動として、各職場において積極的に実施することが大切です。

(1) 職場内研修の実施

総務課が主体となり、所属長を中心とした不祥事防止のための職場内研修・啓発等を、定期的に実施することによつて、職場内の問題を点検すると共に、不祥事に対する危機意識の共有に努める。

(2) コミュニケーションの推進

職場での声掛けによる職場の孤立を防止することや定期的な課内会議等を行うことで問題点の発見に努める。

5 不祥事発生時の対応マニュアル

不祥事が発生した場合には、つぎのような対応を基本とし、誤解や不信を招かぬよう適切な対応を心掛けることが必要となります。

(1) 初期対応

①第一報

不祥事を発見した職員→第一報(上司・所属長)

②情報の継続収集、応急処置等

状況の把握、事実確認→情報整理→継続して報告

※ 第一報後も情報を収集し、その都度続報として報告すること。

(2) 第一報を受けての対応

① 町長への報告(例)

所属長→総務課長→副町長→町長

まずは迅速に電話や口頭で把握していることを報告し、その後も収集した情報の事実関係等を確認しながら、随時報告する。

※ 報告すべき事項

・何が起こつたか(不祥事の概要)

・いつ、どこで起こつたか(発生日時と場所)

・誰が関係しているか(当事者、関係者)

・どうなつたか(被害状況)

・これまで、どう対応したか(応急対応の状況)

・今後、どうなりそうか(事態の進展、被害の拡大予測)

(3) 原因究明、再発防止策の検討・実施

できるだけ早く原因や事実関係を調査し、原因が明らかになつた時点で、再発防止のための対策を検討し、実施する。

6 相談、通報

不祥事を発見した場合には、不祥事発生時の対応マニュアルにより上司へ報告することとなりますが、不祥事に上司が関係するなど、上司への報告が不適当である場合には、内部通報や外部の労働者からの公益相談窓口に通報する必要があります。

◇ 窓口・受付者・・・総務課長

◇ 通報の方法・・・口頭、書面等により通報

※できる限り具体的な事実を伝えてください。

※通報者の保護を図るため、通報者及び調査協力者の氏名等の個人情報については公開しません。

◇松前町職員の公益通報に関する規程(平成20年松前町訓令第10号)を参照

おわりに

この行動指針は、不祥事の未然防止や再発防止を徹底し、町民の皆様などからの信頼を回復するため、全庁的な取組みとして作成しました。

しかし、行動指針に掲げた内容を行なえば不祥事が根絶されるというものではありません。不祥事の防止は、行動指針に掲げた内容にとどまらず、不祥事再発防止に向けた様々な取組みについて、職員一人ひとりと職場全体が不祥事を許さず高い意識で業務に取組んでいくかにかかつています。

町民の皆様などからの期待に応え、信頼される職場となるために、職員として求められる服務規律等を守り、役場として期待される役割をしつかりと果たしていかなければなりません。

松前町職員不祥事防止行動指針

令和元年12月16日 種別なし

(令和元年12月16日施行)

体系情報
第4類 事/第3章 分限・懲戒
沿革情報
令和元年12月16日 種別なし