○古平町自然環境、景観等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例
令和2年3月13日条例第11号
古平町自然環境、景観等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例
(目的)
第1条 この条例は、美しい景観、豊かな自然環境及び町民の安心・安全な生活環境の保全並びに地球温暖化防止対策となる再生可能エネルギー発電事業推進との調和を図るために必要な事項を定めることにより、町民、事業者、土地所有者及び町が連携して、町民の安心・安全及び地域社会の発展に寄与することを目的とする。
(基本理念)
第2条 美しい景観、豊かな自然環境及び良好な環境は、これまで先人が大切に守り育ててきた町民全体の共通財産であり、この環境を将来の世代に引き継いでいくために、町民、事業者、土地所有者及び町が連携して、その保全及び活用が図られなければならない。
(定義)
第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号の定めるところによる。
(1) 再生可能エネルギー発電設備 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成23年法律第108号。以下「FIT法」という。)第2条第3項に規定する再生可能エネルギー発電設備のうち、同条第4項第1号に規定する太陽光、同項第2号に規定する風力を再生可能エネルギー源とする設備及びその附属設備(送電に係る電柱等を除く。)をいう。
(2) 事業者 再生可能エネルギー発電設備を設置し、発電を行う事業(樹木の伐採及び切土、盛土、埋土等の造成工事を含む。以下「再生可能エネルギー発電事業」という。)を計画し、これを実施する者をいう。
(3) 事業区域 再生可能エネルギー発電事業を行う一団の土地(継続的又は一体的に再生可能エネルギー発電事業を行う土地を含む。)をいう。
(4) 土地所有者等 事業区域に係る土地の所有者、占有者及び管理者をいう。
(5) 工事施工者 再生可能エネルギー発電事業に関する工事を請け負った者及び請負契約によらないで自ら工事を行う者をいう。
(6) 近隣関係者 次に掲げるものをいう。
ア 事業区域に隣接する土地について、所有権又は借地権(建築物の所有を目的とする地上権又は賃借権(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。)をいう。)を有する者
イ 事業区域に隣接する土地に存する建築物について、所有権、使用賃借による権利又は賃借権を有する者
ウ 前第1号の風力を再生可能エネルギー源とする設備及び附帯施設にあっては当該設備の風車を支持する工作物の中心から概ね200メートルの区域に居住する者及び事業所並びに学校、保育所、病院、社会福祉施設を利用する者
エ 地方自治法(昭和22年法律第67号)第260条の2に規定する地縁による団体その他これに類する団体であって、事業区域内又は事業区域に隣接する土地に所在する団体
オ その他これらのものと同程度の影響を受けると町長が認める者
(町の責務)
第4条 町は、第2条に規定する基本理念にのっとり、この条例の適正かつ円滑な運用を図るよう必要な措置を講ずるものとする。
(町民の責務)
第5条 町民は、第2条に規定する基本理念にのっとり、美しい景観及び豊かな自然環境を守るよう、保全に努めなければならない。
(土地所有者等の責務)
第6条 土地所有者等は、再生可能エネルギー発電事業により、自然環境若しくは景観を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が発生することがないよう、当該土地を適正に管理しなければならない。
(事業者の責務)
第7条 事業者は、関係法令及びこの条例を遵守し、自然環境若しくは景観を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が発生することがないよう十分配慮するとともに、近隣関係者との良好な関係を保たなければならない。
(適用事業)
第8条 この条例の規定は、発電出力が10キロワット以上のものに適用する。
2 前項の規定にかかわらず、建築物(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。)に設置するものは、適用しない。
(近隣関係者に対する説明)
第9条 事業者は、次条の規定による届出を行う前に、近隣関係者に対して、当該届出に係る再生可能エネルギー発電事業計画について説明会を開催しなければならない。
2 前項の規定による説明会の開催に当たっては、事業者は、再生可能エネルギー発電事業計画について近隣関係者の理解が得られるよう努めなければならない。
3 近隣関係者は、規則で定めるところにより、第1項の規定による説明会を開催した事業者に対し、再生可能エネルギー発電事業計画について意見を申し出ることができる。
4 前項の規定による意見の申出があったときは、当該事業者は、規則で定めるところにより、当該申出をした近隣関係者と協議しなければならない。
(届出)
第10条 事業者は、町内において再生可能エネルギー発電事業を実施しようとするときは、FIT法第9条第1項の規定による申請の前までに、前条の規定による近隣関係者に対する説明会の実施状況を記録した書類を添えて、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
2 前項の規定による届出をした事業者は、当該届出に係る事項の変更(規則に定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、FIT法第10条第1項の申請の前までに、規則で定めるところにより、当該変更に係る事項を町長に届け出なければならない。この場合において、事業者は、当該変更内容に係る説明会を開催しなければならない。
(同意)
第11条 事業者は、町内において再生可能エネルギー発電事業を実施しようとするときは、町長の同意を得なければならない。
2 前項の規定にかかわらず、規則で定める事業については同意しないものとする。ただし、町長が特に支障がないと認めるときは、この限りではない。
3 前2項の同意を得た事業を変更(規則に定める軽微な変更を除く。)しようとするときは、町長の同意を得なければならない。
(同意の基準)
第12条 町長は、前条の規定による同意をする場合において、当該届出に係る再生可能エネルギー発電事業計画が規則で定める基準に適合していると認めるときは、同意する。
2 町長は、前項の規定により同意をするときは、自然環境若しくは景観の維持又は災害若しくは生活環境への被害等の発生の防止のために必要な条件を付すことができる。
(関係書類の閲覧)
第13条 事業者は、規則で定めるところにより、当該再生可能エネルギー発電事業を行っている間は、近隣関係者の求めに応じ、町長に提出した書類の写しを閲覧させなければならない。
(着手等の届出)
第14条 事業者は、当該再生可能エネルギー発電事業の着手、中止、再開又は廃止をするときは、あらかじめ規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
(完了の届出等)
第15条 事業者は、当該再生可能エネルギー発電設備の設置工事が完了したときは、規則で定めるところにより、完了した日から起算して10日以内に、その旨を町長に届け出なければならない。当該設備を撤去したときも同様とする。
2 町長は、第11条の規定による同意を得た事業者から、前項の規定による届出があったときは、速やかに同意の基準及び付した条件等に適合していることを確認しなければならない。
(維持管理に関する報告等)
第16条 事業者は、保守点検等計画に基づき適切に管理を行うとともに、再生可能エネルギー発電設備の稼働状況について年1回町長に報告しなければならない。この場合において、異常が確認されたときは、速やかに必要な対策を講じなければならない。
2 事業者は、落雷、洪水、台風、積雪、地震その他の自然災害又は火災の人為的災害その他非常事態が発生した場合であって、土砂流出等事業区域周辺への被害が発生するおそれがあるとき、又は発生したときは、直ちに必要な対策を講ずるとともに、町長に報告しなければならない。
3 前2項に規定する場合のほか、近隣関係者のほか町民や地域の生活環境に影響を及ぼすおそれがあるときは、町長は、再生可能エネルギー発電設備の維持管理状況について、事業者に対し適宜報告を求めることができる。
(報告又は資料の提出)
第17条 町長は、必要な限度において、事業者、工事施工者、土地所有者等その他の関係者に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。
(立入調査)
第18条 町長は、必要な限度において、事業者若しくは工事施工者の事務所若しくは事業所又は事業区域に立ち入り、再生可能エネルギー発電事業の状況若しくは施設、帳簿、書類その他の物件を調査し、又は事業者、工事施工者、土地所有者等その他の関係者に質問することができる。
2 前項の規定により立入調査をする職員は、規則で定める証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
(指導、助言及び勧告)
第19条 町長は、必要があると認めるときは、事業者に対して、必要な措置を講ずるよう指導又は助言を行うことができる。
2 町長は、次の各号のいずれかに該当するときは、事業者に対し期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。
(1) 第10条、第14条若しくは第15条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
(2) 第11条の同意を得ずに再生可能エネルギー発電事業に着手したとき。
(3) 第17条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、又は前条第1項の規定による立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
(4) 前項の規定による指導又は助言に正当な理由なく従わなかったとき。
(公表)
第20条 町長は、前条第2項の規定による勧告を受けた事業者が、正当な理由がなく当該勧告に従わないときは、当該勧告に従わない事業者の氏名及び住所並びに当該勧告の内容を経済産業省に報告するとともに、公表することができる。
2 町長は、前項の規定により経済産業省への報告又は公表をしようとするときは、あらかじめ事業者に対して、その理由を通知し、意見を述べる機会を与えなければならない。
(委任)
第21条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の規定は、施行日以後にFIT法第9条第1項の規定による申請を行う事業について適用する。
3 前項の規定にかかわらず、施行日において、FIT法第9条第1項の規定による申請をしており、かつ、再生可能エネルギー発電設備の設置工事(樹木の伐採及び切土、盛土、埋土等の造成で調査・設計を除く)に着手していない場合は、この条例の規定を適用するものとし、第9条第1項中「開催しなければならない」とあるのは「開催するよう努めるものとする」とし、第10条第1項中「FIT法第9条第1項の規定による申請の前までに」とあるのは「速やかに」とする。この場合において、第11条、第12条、第15条第2項及び第19条第2項第2号の規定は適用しない。