条文目次 このページを閉じる


○古平町における障がいを理由とする差別の解消の推進に関する対応要領
平成28年3月29日訓令第13号
古平町における障がいを理由とする差別の解消の推進に関する対応要領
(目的)
第1条 この対応要領は、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号。以下「法」という。)第10条第1項の規定に基づき、また、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針(平成27年2月24日閣議決定。以下「基本方針」という。)に即して、法第7条に規定する事項に関し、古平町職員(非常勤の者を含む。以下「職員」という。)が適切に対応するために必要な事項を定めるものとする。
(不当な差別的取扱いの禁止)
第2条 職員は、法第7条第1項の規定のとおり、その事務又は事業を行うに当たり、障がい(身体障がい、知的障がい、精神障がい(発達障がいを含む。)その他の心身の機能の障がいをいう。以下同じ。)を理由として、障がい者(障がい及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの。以下同じ。)でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障がい者の権利利益を侵害してはならない。これに当たり、職員は、別紙に定める留意事項に留意するものとする。
(合理的配慮の提供)
第3条 職員は、法第7条第2項の規定のとおり、その事務又は事業を行うに当たり、障がい者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障がい者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障がい者の性別、年齢及び障がいの状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮(以下「合理的配慮」という。)をしなければならない。これに当たり、職員は、別紙に定める留意事項に留意するものとする。
(監督者の責務)
第4条 職員のうち、課長相当職以上の地位にある者(以下「監督者」という。)は、前2条に掲げる事項に関し、障がいを理由とする差別の解消を推進するため、次の各号に掲げる事項を実施しなければならない。
(1) 日常の執務を通じた指導等により、障がいを理由とする差別の解消に関し、監督する職員の注意を喚起し、障がいを理由とする差別の解消に関する認識を深めさせること。
(2) 障がい者等から不当な差別的取扱い、合理的配慮の不提供に対する相談、苦情の申し出等があった場合には、迅速に状況を確認すること。
(3) 合理的配慮の必要性が確認された場合、監督する職員に対して、合理的配慮の提供を適切に行うよう指導すること。
2 監督者は、障がい者差別に関する問題が生じた場合には、迅速かつ適切に対処しなければならない。
(懲戒処分等)
第5条 職員が、障がい者に対し不当な差別的取扱いをし、若しくは、過重な負担がないにも関わらず合理的配慮の不提供をした場合、その態様等によっては、職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合等に該当し、懲戒処分等に付されることがある。
(相談体制の整備)
第6条 古平町に、その職員から障がいを理由とする差別を受けた障がい者及びその家族その他関係者(以下「相談者」という。)からの相談等に的確に対応するための相談窓口を設置する。
2 前項に定める相談窓口は、保健福祉課障害者支援係、総務課職員係、教育委員会管理係とする。
3 相談等を受ける場合は、性別、年齢及び状態等に配慮するとともに、対面のほか、電話、ファックス、電子メールに加え、障がい者が他人とコミュニケーションを図る際に必要となる多様な手段を可能な範囲で用意して対応するものとする。
4 相談窓口は、相談者から相談の内容となる事実の詳細その他必要な情報を聴取し、事実確認をしたうえで、相談対象事案があると認めるときは、速やかに是正措置及び再発防止策等を探るものとする。
5 第1項の相談窓口に寄せられた相談等は、総務課に集約し、相談者のプライバシーに配慮しつつ関係者間で情報共有を図り、以後の相談等において活用することとする。
6 第1項の相談窓口は、必要に応じ、充実を図るよう努めるものとする。
(研修・啓発)
第7条 障がい者を理由とする差別の解消の推進を図るため、職員に対し必要な研修・啓発を行うものとする。
附 則
この訓令は、平成28年4月1日から施行する。
別紙
古平町における障がいを理由とする差別の解消の推進に関する対応要領に係る留意事項
第1 不当な差別的取扱いの基本的な考え方
法は、障がい者に対して、正当な理由なく、障がいを理由として、財・サービスや各種機会の提供を拒否する又は提供に当たって場所・時間帯等を制限する、障がい者でない者に対しては付さない条件を付けること等により、障がい者の権利権益を侵害することを禁止している。
ただし、障がい者の事実上の平等を促進し、又は達成するために必要な特別な措置は、不当な差別的取扱いではない。したがって、障がい者を障がい者でない者と比べて優遇する取扱い(いわゆる積極的改善措置)、法に規定された障がい者に対する合理的配慮の提供による障がい者でない者との異なる取扱いや、合理的配慮を提供等するために必要な範囲で、プライバシーに配慮しつつ障がい者に障がいの状況等を確認することは、不当な差別的取扱いには当たらない。
このように、不当な差別的取扱いとは、正当な理由なく、障がい者を、問題となる事務又は事業について本質的に関係する諸事情が同じ障がい者でない者より不利に取り扱うことである点に留意する必要がある。
第2 正当な理由の判断の視点
正当な理由に相当するのは、障がい者に対して、障がいを理由として、財・サービスや各種機会の提供を拒否する等の取扱いが客観的に見て正当な目的の下に行われたものであり、その目的に照らしてやむを得ないと言える場合である。
古平町においては、正当な理由に相当するか否かについて、個別の事案ごとに、障がい者、第三者の権利利益(例:安全の確保、財産の保全、損害発生の防止等)及び古平町の事務又は事業の目的・内容・機能の維持等の観点に鑑み、具体的場面や状況に応じて総合的・客観的に判断することが必要である。
職員は、正当な理由があると判断した場合には、障がい者にその理由を説明し、理解を得るよう努めることが望ましい。
第3 不当な差別的取扱いの具体例
不当な差別的取扱いに当たり得る具体例は以下のとおりである。なお、第2で示したとおり、不当な差別的取扱いに相当するか否かについては、個別の事案ごとに判断されることとなる。また、以下に記載されている具体例については、正当な理由が存在しないことを前提としていること、更に、それらはあくまでも例示であり、記載されている具体例だけに限られるものではないことに留意する必要がある。
(不当な差別的取扱いに当たり得る具体例)
○ 障がいがあることを理由に窓口対応を拒否する。
○ 障がいがあることを理由に対応の順序を後回しにする。
○ 障がいがあることを理由に書面の交付、資料の送付、パンフレットの提供等を拒む。
○ 障がいがあることを理由に説明会、シンポジウム等への出席を拒む。
○ 事務・事業の遂行上、特に必要ではないにもかかわらず、障がいがあることを理由に、来庁の際に付き添い者の同行を求めるなどの条件を付けたり、特に支障がないにもかかわらず、付添い者の同行を拒んだりする。
第4 合理的配慮の基本的な考え方
1 障害者の権利に関する条約(以下「権利条約」という。)第2条において、「合理的配慮」は、「障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないもの」と定義されている。
法は、権利条約における合理的配慮の定義を踏まえ、行政機関等に対し、その事務・事業を行うに当たり、個々の場面において、障がい者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障がい者の権利利益を侵害することとならないよう、社会的障壁の除去の実施について、合理的配慮を行うことを求めている。
合理的配慮は、障がい者の受ける制限は、障がいのみに起因するものではなく、社会における様々な障壁と相対することによって生ずるものとのいわゆる「社会モデル」の考え方を踏まえたものであり、障がい者の権利利益を侵害することとならないよう、障がい者が個々の場面において必要としている社会的障壁を除去するための必要かつ合理的な取組であり、その実施に伴う負担が過重でないものである。
合理的配慮は、古平町の事務又は事業の目的・内容・機能に照らし、必要とされる範囲で本来の業務に付随するものに限られること、障がい者でない者との比較において同等の機会の提供を受けるためのものであること、古平町の事務又は事業の目的・内容・機能の本質的な変更には及ばないことに留意する必要がある。
2 合理的配慮は、障がいの特性や社会的障壁の除去が求められる具体的場面や状況に応じて異なり、多様かつ個別性の高いものであり、当該障がい者が現に置かれている状況を踏まえ、社会的障壁の除去のための手段及び方法について、「第5 過重な負担の基本的な考え方」に揚げる要素を考慮し、代替措置の選択を含め、双方の建設的対話による相互理解を通じて、必要かつ合理的な範囲で柔軟に対応がなされるものである。更に、合理的配慮の内容は、技術の進展、社会情勢の変化等に応じて変わり得るものである。合理的配慮の提供に当たっては、障がい者の性別、年齢、状態等に配慮するものとする。
なお、合理的配慮を必要とする障がい者が多数見込まれる場合、障がい者との関係性が長期にわたる場合等には、その都度の合理的配慮の提供とは別に、後述する環境の整備を考慮に入れることにより、中・長期的なコストの削減・効率化につながる点は重要である。
3 意思の表明に当たっては、具体的場面において、社会的障壁の除去に関する配慮を必要としている状況にあることを言語(手話を含む。)のほか、点字、拡大文字、筆談、実物の提示や身振りサイン等による合図、触覚による意思表示等、障がい者が他人とコミュニケーションを図る際に必要な手段(通訳を介するものを含む。)により伝えられる。
また、障がい者からの意思表明のみではなく、知的障がいや精神障がい(発達障がいを含む。)等により本人の意思表明が困難な場合には、障がい者の家族、支援者・介助者、法定代理人等、コミュニケーションを支援する者が本人を補佐して行う意思の表明を含む。
なお、意思の表明が困難な障がい者が、家族、支援者・介助者、法定代理人等を伴っていない場合等、意思の表明がない場合であっても、当該障がい者が社会的障壁の除去を必要としていることが明白である場合には、法の趣旨に鑑みれば、当該障がい者に対して適切と思われる配慮を提案するために建設的対話を働きかける等、自主的な取組に努めることが望ましい。
4 合理的配慮は、障がい者等の利用を想定して事前に行われる建築物のバリアフリー化、介助者等の人的支援、情報アクセシビリティの向上等の環境の整備を基礎として、個々の障がい者に対して、その状況に応じて個別に実施される措置である。したがって、各場面における環境の整備の状況により、合理的配慮の内容は異なることとなる。また、障がいの状況等が変化することもあるため、特に、障がい者との関係性が長期にわたる場合等には、提供する合理的配慮について、適宜、見直しを行うことが重要である。
5 古平町が、事務又は事業の全部又は一部を委託等する場合は、提供される合理的配慮の内容に大きな差異が生ずることにより障がい者が不利益を受けることのないよう、委託等の条件に、対応要領を踏まえた合理的配慮の提供について盛り込むよう努めることが望ましい。
第5 過重な負担の基本的な考え方
過重な負担については、個別の事案ごとに、以下の要素等を考慮し、具体的場面や状況に応じて総合的・客観的に判断することが必要である。
職員は、過重な負担に当たると判断した場合は、障がい者にその理由を説明するものとし、理解を得るよう努めることが望ましい。
○ 事務又は事業への影響の程度(事務又は事業の目的、内容、機能を損なうか否か)
○ 実現可能性の程度(物理的・技術的制約、人的・体制上の制約)
○ 費用負担の程度
第6 合理的配慮の具体例
第4で示したとおり、合理的配慮は、具体的場面や状況に応じて異なり、多様かつ個別性の高いものであるが、具体例としては、次のようなものがある。
なお、記載した具体例については、第5で示した過重な負担が存在しないことを前提としていること、また、それらはあくまでも例示であり、記載されている具体例だけに限られるものではないことに留意する必要がある。
(合理的配慮に当たり得る物質的環境への配慮の具体例)
○ 段差がある場合に、車椅子利用者にキャスター上げ等の補助をする、携帯スロープを渡す等する。
○ 目的の場所までの案内の際に、障がい者の歩行速度に合わせた速度で歩いたり、左右・前後・距離の位置取りについて、障がい者の希望を聞いたりする。
○ 障がいの特性により、頻繁に離席の必要がある場合に、座席位置を扉付近にする。
○ 障がい者が安心して歩けるように通路には物を置かないようにする。
(合理的配慮に当たり得る意思疎通の配慮の具体例)
○ 筆談、読み上げ、手話等のコミュニケーション手段を用いる。
○ 書類記入の依頼時に、記入方法等を本人の前で示したり、わかりやすい記述で伝達したりする。
○ 障がい者本人から申出があった際に、ゆっくり、丁寧に、繰り返し説明し、内容が理解されたことを確認して応対する。また、なじみのない外来語は避ける、漢数字は用いない、時間は24時間表記ではなく午前・午後で表記する等の配慮を念頭に置いたメモを必要に応じて適時に渡す。
(ルール・慣行の柔軟な変更の具体例)
○ 順番を待つことが苦手な障がい者に対し、周囲の者の理解を得た上で、手続順を入れ替える。
○ 立って列に並んで順番を待っている場合に、周囲の者の理解を得た上で、当該障がい者の順番が来るまで別室や席を用意する。
○ スクリーンや板書等がよく見えるように、スクリーン等に近い席を確保する。
○ 他人との接触、多人数の中にいることによる緊張により、発作等がある場合、当該障がい者に説明の上、周囲に人が少なく静かな場所へ誘導する等、本人が安心できる環境を準備する。



このページの先頭へ 条文目次 このページを閉じる