○福島町いじめ防止等に関する条例
平成29年9月15日
条例第15号
目次
第1章 総則(第1条―第9条)
第2章 いじめ防止基本方針(第10条・第11条)
第3章 いじめ防止等に関する基本的施策(第12条―第16条)
第4章 いじめ防止等に関する措置(第17条―第20条)
第5章 重大事態への対処(第21条―第23条)
第6章 福島町いじめ問題対策連絡協議会(第24条)
第7章 福島町いじめ防止等対策推進委員会(第25条―第33条)
第8章 福島町いじめ調査委員会(第34条―第41条)
第9章 雑則(第42条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、いじめが、児童等の教育を受ける権利を著しく侵害し、心身の健全な成長、人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、生命・心身に重大な危険を生じさせるおそれがあるものであることから、いじめの未然防止、早期発見、早期解消への対処(以下「いじめ防止等」という)のための対策に関し、基本理念を定め、町や学校の責務、保護者及び地域住民の役割を明らかにし、いじめ防止等に関する基本的な方針の策定及び防止等の対策の基本となる事項を定め、いじめ防止等の取組を総合的・効果的に推進し、児童等の尊厳を保持するとともに、互いの違いを認め合い、支え合いながら、健やかに成長できる環境の形成に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例で使われている用語の定義は、次のとおりとする。
「いじめ」とは、児童等に対して、一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じての行為も含む。)であり、対象となつた児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。
2 「学校」とは、町内に所在する学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する小学校や中学校をいう。
3 「児童等」とは、学校に在籍する児童・生徒をいう。
4 「保護者」とは、親権を行う者(いないときは、未成年後見人)をいう。
5 「重大事態」とは、次に掲げる事態をいう。
(1) いじめにより児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じていること。
(2) いじめにより児童等が相当の期間、学校を欠席することを余儀なくされていること。
(基本理念)
第3条 いじめ防止等の対策は、いじめが全ての児童等に関係する問題であることから、いじめの芽はどの児童等にも生じ得るという緊張感を持ち、児童等が安心して学習などの活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わずいじめが行われなくなるようにすることを旨として行わなければならない。
2 いじめ防止等の対策は、全ての児童等がいじめを行わず、他の児童等に対して行われるいじめを認識しながら放置することがないようにするため、いじめが児童等の心身に及ぼす影響などの問題に関する児童等の理解を深めることを旨として行わなければならない。
3 いじめ防止等の対策は、いじめを受けた児童等の生命・心身を保護することが最も重要であり、いじめを受けた児童等に非はないとの認識に立ち、学校、家庭、地域住民、行政など、関係者との連携協力の下、社会全体でいじめを克服することを目指して行わなければならない。
(いじめの禁止)
第4条 児童等は、いかなる理由があつてもいじめを行つてはならない。
(町の責務)
第5条 町は、第3条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのつとり、いじめ防止等の対策について、道、関係機関・団体との緊密な連携協力の下、福島町の状況に応じた施策を策定し、実施する責務を有する。
(学校、教職員の責務)
第6条 学校及び教職員は、基本理念にのつとり、児童等の保護者、地域住民その他の関係者との連携を図りつつ、学校全体でいじめの未然防止、早期発見に取組むとともに、児童等がいじめを受けていると思われるときは、徹底して守り、いじめの早期解消のため適切、かつ、迅速に対処する責務を有する。
2 学校及び教職員は、基本理念にのつとり、教職員の言動が児童等に大きな影響力を持つとの認識の下、児童等一人一人の個性についての理解を深めるとともに、信頼関係の構築に努めなければならない。
(保護者の責務)
第7条 保護者は、子の教育について第一義的責任を有することから、基本理念にのつとり、自らの言動が保護する児童等に大きな影響力を持つとの認識の下、当該児童等がいじめを行うことのないようにするため、規範意識(生命を大切にし、他人を思いやる心などの基本的な倫理観など)を養うための教育その他必要な教育を行うよう努めなければならない。
2 保護者は、基本理念にのつとり、保護する児童等がいじめを受けた場合には、適切にいじめから保護しなければならない。
3 保護者は、基本理念にのつとり、町や学校が講ずるいじめ防止等の対策に協力するよう努めるものとする。
(町民、事業者の役割)
第8条 町民及び事業者は、基本理念にのつとり、地域において児童等と触れ合う機会を大切にし、地域全体で見守るとともに、学校、保護者、町などの関係者と連携協力して、健やかに成長できる環境づくりに努めるものとする。
2 町民及び事業者は、基本理念にのつとり、いじめが行われている、又はその疑いがあると認めた場合、学校へ通報するなど、町、学校が講ずるいじめの防止等対策に協力するよう努めるものとする。
(道との連携等)
第9条 町は、道と連携して、いじめ防止等の対策の推進を図るとともに、必要があると認めるときは、道に対して措置を講ずるよう要請するものとする。
第2章 いじめ防止基本方針
(福島町いじめ防止基本方針)
第10条 町は、いじめ防止等の対策に関する基本方針(以下「いじめ防止基本方針」という。)を定めるものとする。
2 いじめ防止基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) いじめ防止等の対策の基本的な方向性に関する事項
(2) いじめ防止等の対策の内容に関する事項
(3) その他いじめ防止等の対策に関する重要事項
3 町は、いじめ防止基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4 町は、児童等を取り巻く社会情勢の変化等を勘案し、定期的にいじめ防止基本方針の見直しを行い、必要に応じてこれを変更するものとする。
(学校いじめ防止基本方針)
第11条 学校は、いじめ防止基本方針を参酌し、実情に応じ、いじめ防止等の対策に関する基本的な方針(以下「学校いじめ防止基本方針」という。)を定めるものとする。
2 学校は、学校いじめ防止基本方針を定めるに当たつては、保護者や地域住民の参画を得るとともに、児童等の意見を反映させるように努めるものとする。
3 学校は、学校いじめ防止基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4 学校は、学校いじめ防止基本方針について定期的に点検を行い、必要に応じてこれを変更するものとする。
第3章 いじめ防止等に関する基本的施策
(学校におけるいじめ防止)
第12条 福島町教育委員会(以下「教育委員会」という。)や学校は、児童等の豊かな情操と道徳心を培い、心の通う対人交流の能力の素地を養うことにより、いじめが生まれにくい環境をつくるため、全ての教育活動を通じた道徳教育や体験活動等の充実を図るとともに、いじめの未然防止に資する予防的な指導を推進しなければならない。
(いじめの早期発見のための措置)
第13条 教育委員会や学校は、いじめの実態を的確に把握し、早期発見、早期解消を図るため、児童等に対する定期的な調査など、必要な措置を講ずるものとする。
2 前項の児童等に対する定期的な調査を行うに当たつては、質問票の使用及び児童等への面談など、適切な方法により行うものとする。
3 第1項に定めるもののほか、教育委員会は、各学校におけるいじめ防止等の取組状況に関する定期的な調査など、必要な措置を講ずるものとする。
(学校評価等における留意事項)
第14条 教育委員会は、いじめの事実が隠蔽されず、いじめの実態の把握及びいじめに対する措置が適切に行われるよう、学校及び教職員の評価において、いじめ防止等の取組評価が適正に行われるようにするために必要な措置を講ずるものとする。
(インターネットを通じて行われるいじめに対する対策の推進)
第15条 教育委員会や学校は、児童等及び保護者が、インターネットにより発信される情報の高度の流通性、発信者の匿名性などの特性を踏まえて、インターネットを通じて行われるいじめを防止し、効果的に対処することができるよう、児童等に対する情報モラル教育(情報化社会の中で適正に行動するための基となる考え方や態度を養うことなどを目的とする教育)の充実に努めるとともに、保護者に対して、必要な啓発活動を行うものとする。
(啓発活動)
第16条 町は、いじめの実態、いじめが児童等の心身に及ぼす影響、いじめを防止することの重要性、いじめに係る相談等について必要な広報などの啓発活動を行うものとする。
第4章 いじめ防止等に関する措置
(学校におけるいじめ防止等対策のための組織)
第17条 学校は、いじめ防止等に関する措置を実効的に行うため、複数の教職員及び必要に応じて参加する心理、福祉等に関する専門的な知識を有する者等により構成されるいじめ防止等の対策のための組織を置くものとする。
(いじめに対する措置)
第18条 教職員、教育委員会の事務局職員、児童等の保護者は、いじめに係る相談を受け、その事実があると思われるときは、学校への通報などの適切な措置をとるものとする。
2 学校は、前項の通報を受けたときや児童等がいじめを受けていると思われるときは、速やかに、いじめの事実の有無の確認を行うための措置を講じ、結果を教育委員会に報告するものとする。
3 学校は、前項の規定によりいじめの事実が確認された場合、いじめを止めさせ及び再発を防止するため、複数の教職員によつて、心理、福祉等に関する専門的な知識を有する者などの関係者の協力を得つつ、いじめを受けた児童等に対する支援、保護者に対する情報の提供・支援、いじめを行つた児童等に対する指導、その保護者に対する助言を継続的に行うものとする。
4 学校は、前項の場合において必要があると認めるときは、いじめを行つた児童等について、いじめを受けた児童等が使用する教室以外の場所において学習を行わせる等いじめを受けた児童等やその他の児童等が安心して教育を受けることができるようにするために必要な措置を講ずるものとする。
5 学校は、教職員が第3項の規定による支援・指導・助言を行うに当たつては、いじめを受けた児童等の保護者といじめを行つた児童等の保護者との間で争いが起こることのないよう、いじめ事案の円滑な解決を目指して、保護者の理解と協力の下、いじめ事案に係る情報を共有するための必要な措置を講ずるものとする。
6 学校は、いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものであると認めるときは所轄警察署と連携してこれに対処するものとし、児童等の生命、心身、財産に重大な被害が生じるおそれがあるときは直ちに所轄警察署に通報し、適切な援助を求めなければならない。
(教育委員会による措置)
第19条 教育委員会は、前条第2項の規定による通報を受けたときは、必要に応じて、学校に対し支援を行い、若しくは必要な措置を講ずることを指示し、又は自ら調査を行うものとする。
(校長及び教員による懲戒)
第20条 校長や教員は、児童等がいじめを行つている場合で、教育上必要があると認めるときは、学校教育法第11条の規定に基づき、適切に、児童等に対して懲戒を加えるものとする。
第5章 重大事態への対処
(重大事態の発生に係る報告)
第21条 学校は、児童等に重大事態が発生した疑いがあると認める場合、教育委員会を通じて、町長に報告しなければならない。児童等及び保護者から重大事態の発生、又は発生した疑いがあるとの申立てがあつたときも、同様とする。
2 福島町いじめ防止等対策推進委員会は、重大事態に係る事実関係を明確にするため、質問票の使用などの適切な方法をとるものとする。
3 教育委員会は、前項の規定による調査が終了したときは、結果を町長に報告するものとする。なお、調査に係るいじめを受けた児童等及び保護者が意見の記載を希望するときは、その書面を添付するものとする。
4 教育委員会は、第1項の規定による調査を行つたときは、児童等及び保護者に対し、事実関係など必要な情報を適切かつ迅速に提供するものとする。
5 教育委員会は、第1項の規定による調査の結果を踏まえ、重大事態への対処及び同種の事態の発生防止のために必要な措置を講ずるものとする。
2 町長は、前項の再調査が終了したときなど必要があると認めるときは、児童等及び保護者に対し、再調査の結果など必要な情報を適切かつ迅速に提供するものとする。
3 町長は、第1項の規定による調査が終了したとき、その結果を議会に報告しなければならない。
4 町長や教育委員会は、第1項の規定による再調査の結果を踏まえ、自らの権限、責任において、重大事態への対処、同種の事態の発生防止のために必要な措置を講ずるものとする。
第6章 福島町いじめ問題対策連絡協議会
(設置)
第24条 町は、福島町におけるいじめ防止等に関する機関・団体の連携を図るため、いじめ防止対策推進法第14条第1項の規定により、町長又は教育委員会の事務部局、北海道警察、学校などの関係者により構成される福島町いじめ問題対策連絡協議会(以下「連絡協議会」という。)を置く。
2 前項に定めるもののほか、連絡協議会の組織・運営に関し必要な事項は、教育委員会規則で定める。
第7章 福島町いじめ防止等対策推進委員会
(設置)
第25条 福島町におけるいじめ防止等対策の推進を図るため、教育委員会の附属機関として、福島町いじめ防止等対策推進委員会(以下「推進委員会」という。)を置く。
(所掌事項)
第26条 推進委員会の所掌事項は、次のとおりとする。
(1) 教育委員会の諮問に応じて、福島町いじめ防止基本方針に基づくいじめ防止等のための調査研究等を行うとともに、いじめの防止等の有効な対策を審議すること。
(2) 学校からのいじめ事案の報告を受け、条例第19条に基づく調査を行うこと。
(3) 第23条第1項に規定する重大事態に係る調査を行うこと。
(4) 前各号に掲げるもののほか、教育委員会が必要と認めること。
2 推進委員会は、いじめ防止等対策の推進に関し、教育委員会に意見を述べることができる。
(組織)
第27条 推進委員会は、委員5人以内で組織する。
(委員)
第28条 委員は、次に掲げる者のうちから、教育委員会が任命する。
(1) 学識経験を有する者
(2) いじめ防止等に関する知見を有する者
(3) 前2号に掲げる者のほか、教育委員会が適当と認める者
2 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 委員は、再任されることができる。
(委員長、副委員長)
第29条 推進委員会に委員長及び副委員長を置く。
2 委員長や副委員長は委員が互選する。
3 委員長は、推進委員会を代表し、会務を総理する。
4 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき、その職務を代理する。
(会議)
第30条 推進委員会の会議は、委員長が招集する。
2 推進委員会は、委員の2分の1以上が出席しなければ、会議を開くことができない。
3 会議の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
(秘密の保持)
第32条 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(委員長への委任)
第33条 この章に定めるもののほか、推進委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が推進委員会に諮つて定める。
第8章 福島町いじめ調査委員会
(組織)
第35条 調査委員会は、委員5人以内で組織する。
(委員)
第36条 委員は、次に掲げる者のうちから、町長が任命する。
(1) 学識経験を有する者
(2) いじめ防止等に関する知見を有する者
(3) 前2号に掲げる者のほか、町長が適当と認める者
2 委員の任期は、当該再調査等の審議が終了したときまでとする。
3 委員は、推進委員会の委員と兼ねることはできない。
(委員長、副委員長)
第37条 調査委員会に委員長及び副委員長を置く。
2 委員長や副委員長は委員が互選する。
3 委員長は、調査委員会を代表し、会務を総理する。
4 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるときは、その職務を代理する。
(会議)
第38条 調査委員会の会議は、委員長が招集する。
2 調査委員会は、委員の2分の1以上が出席しなければ、会議を開くことができない。
3 会議の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
(関係者の排除)
第39条 調査委員会は、委員に調査審議の対象となる重大事態に係るいじめの事案の関係者と直接の人的関係、特別の利害関係を有する者がいるときは、その者を調査審議に参加させないことができる。
(秘密の保持)
第40条 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(委員長への委任)
第41条 この章に定めるもののほか、調査委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が調査委員会に諮つて定める。
第9章 雑則
附則
この条例は、平成29年10月1日から施行する。