○障がいを理由とする差別の解消の推進に関する福島町職員対応要領

平成28年7月29日

訓令第14号

(趣旨)

第1条 この要領は、障がいを理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号。以下「法」という。)第10条第1項の規定に基づき、法第7条に規定する事項に関し、本町の職員(再任用職員、非常勤職員及び臨時的任用職員を含む。以下「職員」という。)が適切に対応するために必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要領において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 障がい 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害

(2) 障がい者 障がいのある者であつて、障がい及び社会的障壁により継続的に生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。

(3) 社会的障壁 法第2条第2号に規定する社会的障壁をいう。

(職員の責務)

第3条 職員は、法第7条第1項に定めるところにより、その事務又は事業を行うに当たり、正当な理由なく、障がいを理由として、財、サービス若しくは各種機会の提供を拒否し、これらの提供に当たつて場所、時間帯等を制限し、又は障がい者でない者に対しては付さない条件を付けることなどにより、障がい者の権利又は利益を侵害してはならない。

2 職員は、法第7条第2項に定めるところにより、その事務又は事業を行うに当たり、個々の場面において、障がい者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があつた場合であつて、その実施に伴う負担が過重でないときは、障がい者の権利又は利益を侵害することのないよう、当該社会的障壁の除去のために必要、かつ、合理的な配慮(以下「合理的配慮」という。)を提供しなければならない。

3 前2項に規定する事項を実施するに当たり、職員は、別紙に定める留意事項に留意するものとする。

(監督者の責務)

第4条 職員のうち課長相当職以上の地位にあるもの(以下「監督者」という。)は、障がいを理由とする差別の解消を推進するため、次に掲げる事項を実施しなければならない。

(1) 日常の業務を通じた指導等により、障がいを理由とする差別の解消に関し、その監督する職員の注意を喚起し、当該差別の解消に関する認識を深めさせること。

(2) 障がい者及びその家族その他の関係者から、不当な差別的取扱い及び合理的配慮の不提供に対する相談又は苦情の申出等があつた場合には、迅速にその状況を確認すること。

(3) 合理的配慮の必要性が確認された場合には、その監督する職員に対し、合理的配慮の提供を適切に行うよう指導すること。

2 監督者は、障がいを理由とする差別に関する問題が生じた場合には、迅速、かつ、適切に対処しなければならない。

(相談体制の整備)

第5条 職員による障がいを理由とする差別に関する障がい者及びその家族その他の関係者からの相談等については、相談窓口を所管課に設置する。

2 前項の規定により寄せられた相談等は、相談者のプライバシーに配慮しつつ、必要に応じ、関係者間で情報共有を図り、以後の相談等において活用することとする。

(啓発等)

第6条 障がいを理由とする差別の解消の推進を図るため、職員に対し、必要な啓発及び周知を行うものとする。

2 職員は、法の趣旨に基づき、障がいへの理解を深め、意識の向上に努めるものとする。

この要領は、公布の日から施行する。

別紙 障がいを理由とする差別の解消の推進に関する福島町職員対応要領に係る留意事項

1 不当な差別的取扱いの禁止

職員は、法第7条第1項の規定に従い、その事務又は事業を行うに当たり、障がいを理由として、障がい者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障がい者の権利利益を侵害してはならない。なお、次に掲げる事項は不当な差別的取扱いには該当しない。

(1) 障がい者を障がい者でない者と比べて優遇すること(いわゆる積極的改善措置)。

(2) 障がい者に対して、合理的配慮の提供により障がい者でない者と異なる取扱いをすること。

(3) 合理的配慮の提供等をするために、必要な範囲でプライバシーに配慮しつつ、障がいの状況等を確認すること。

2 正当な理由の判断の視点

第3条第1項の正当な理由に該当するかの判断は、次に定めるところにより行い、具体的な検討をせずにこれを拡大解釈するなどして法の趣旨を損なうことのないよう留意すること。また、職員は正当な理由があると判断した場合には、障がい者にその理由を説明し、理解を得るよう努めることが望ましいこと。

(1) 障がいを理由として、財、サービス若しくは各種機会の提供を拒否する等の取扱いが、客観的に見て正当な目的の下に行われたものであり、その目的に照らしてやむを得ないと認められる場合であるかどうかにより判断すること。

(2) 個別の事案ごとに、障がい者、第三者の権利利益(安全の確保、財産の保全、事業の目的・内容・機能の維持、損害発生の防止等)及び事務・事業の目的・内容・機能の維持等の観点に鑑み、具体的場面や状況に応じて総合的・客観的に判断すること。

3 不当な差別的取扱いの具体例

不当な差別的取扱いに当たり得る具体例は、次に掲げるとおりである。なお、2で示したとおり、不当な差別的取扱いに該当するか否かについては、個別の事案ごとに判断されることとなる。また、以下に記載されている具体例については、正当な理由が存在しないことを前提としていること、さらに、あくまで例示であり、記載されている具体例だけに限られるものではないことに留意すること。

(1) 障がいを理由に窓口対応を拒否すること。

(2) 障がいを理由に対応の順序を後回しにすること。

(3) 障がいを理由に書面の交付、資料の送付、パンフレツトの提供等を拒むこと。

(4) 障がいを理由に説明会等への出席を拒むこと。

(5) 事務・事業の遂行上、特に必要ではないにもかかわらず、障がいを理由に、来庁の際に付き添い者の同行を求めるなどの条件を付け、又は特に支障がないにもかかわらず、付き添い者の同行を拒むこと。

4 合理的配慮の提供

職員は、法第7条第2項の規定に従い、障がい者の社会的障壁の除去の実施について合理的配慮をしなければならない。これに当たり、次に掲げる事項に留意すること。

(1) 事務・事業の目的・内容・機能に照らし、必要とされる範囲で本来の業務に付随するものに限られること、障がい者でない者との比較において同等の機会の提供を受けるためのものであること、事務・事業の目的・内容・機能の本質的な変更には及ばないこと。

(2) 障がい者の特性や社会的障壁の除去が求められる具体的場面・状況に応じて配慮の内容が異なり、多様かつ個別性が高いものであり、当該障がい者が現に置かれている状況を踏まえ、手段及び方法について、5に掲げる要素を考慮し、代替措置の選択も含め、双方の建設的対話による相互理解を通じて、必要かつ合理的な範囲で、柔軟に対応すること。

(3) 合理的配慮の内容は、技術の進展、社会情勢の変化等に応じて変わり得るものであること。

(4) 意思の表明に当たつては、具体的場面において、社会的障壁の除去に関する配慮を必要としている状況にあることを言語(手話を含む。)のほか、点字、拡大文字、筆談、実物の提示や身振りサイン等による合図、触覚による意思伝達など、障がい者が他人とコミュニケーションを図る際に必要な手段(通訳を介するものを含む。)により伝えられるものであること。また、障がい者からの意思表明のみでなく、知的障害や精神障害(発達障害を含む。)等により本人の意思の表明が困難な場合には、障がい者の家族、支援者・介助者、法定代理人等、コミュニケーションを支援する者が本人を補佐して行う意思の表明も含むこと。

(5) 意思の表明が困難な障がい者が家族、支援者・介助者、法定代理人等を伴つていない場合であつて、社会的障壁の除去を必要としていることが明白であるときは、適切な配慮を提案するために建設的対話を働きかけるなど、自主的な取組に努めること。

5 過重な負担の判断の視点

第3条第2項に規定する過重な負担については、個別の事案ごとに、次に掲げる事項の要素等を考慮し、具体的場面や状況に応じて総合的・客観的に判断するものとする。また、職員は過重な負担に当たると判断した場合には、障がい者にその理由を説明するものとし、理解を得るよう努めることが望ましいこと。

(1) 事務又は事業への影響の程度(事務又は事業の目的・内容・機能を損なうか否かの別)

(2) 実現可能性の程度(物理的・技術的・人的制約、体制上の制約)

(3) 費用・負担の程度

6 合理的配慮の具体例

合理的配慮は、4で示したとおり、具体的な場面や状況に応じて異なり、多様かつ個別性の高いものであるが、具体例として次に掲げる具体例がある。なお、ここに記載した具体例については、5で示した過重な負担が存在しないことを前提としていること、また、これらはあくまでも例示であり、記載されている具体例だけに限られるものではないことに留意すること。

(1) 合理的配慮に当たり得る物理的環境への配慮の具体例

ア 段差がある場合に、車いす・歩行器利用者のために段差越えを手助けすること。

イ 高い所に置かれたパンフレット等を取つて渡すこと。また、パンフレット等の位置を分かりやすく教えること。

ウ 目的の場所までの案内の際に、障がい者の歩行速度に合わせた速度で歩いたり、前後・左右・距離の位置取りについて、障がい者の希望を聞くこと。

エ 障がいの特性により、頻繁に離席の必要がある場合に、会場の座席位置を扉付近にすること。

オ 不随意運動等により書類等を押さえることが難しい障がい者に対し、職員が書類を押さえたり、バインダー等の固定器具を提供すること。

(2) 合理的配慮に当たり得る意思疎通の配慮の具体例

ア 筆談、読み上げ、手話等のコミュニケーション手段を用いること。

イ 書類記入の依頼時に、記入方法等を本人の目の前で示したり、分かりやすい記述で伝達したりすること。また、本人の依頼がある場合には、代読や代筆といつた配慮を行うこと。

ウ 比喩表現等が苦手な障がい者に対し、比喩や暗喩、二重否定表現などを用いずに具体的に説明すること。

エ 障がい者から申し出があつた際に、ゆつくり、丁寧に、繰り返し説明し、内容が理解されたことを確認しながら応対すること。また、なじみのない外来語は避ける、漢数字は用いない、時刻は24時間表記ではなく午前・午後で表記するなどの配慮を念頭に置いたメモを、必要に応じて適時に渡すこと。

オ 会議の進行に当たつては、障がいの特性に合つたサポートを行う等、可能な範囲での配慮を行うこと。

(3) ルール・慣行の柔軟な変更の具体例

ア 順番を待つことが苦手な障がい者に対し、周囲の者の理解を得た上で、手続順を入れ替えること。

イ 立つて列に並んで順番を待つている場合に、周囲の者の理解を得た上で、当該障がい者の順番が来るまで別室や席を用意すること。

ウ スクリーン、手話通訳者、板書等がよく見えるように、スクリーン等に近い席を確保すること。

エ 他人との接触、多人数の中にいることによる緊張等により、発作等がある障がい者の場合には、当該障がい者に説明の上、障害の特性や施設の状況に応じて別室を準備すること。

障がいを理由とする差別の解消の推進に関する福島町職員対応要領

平成28年7月29日 訓令第14号

(平成28年7月29日施行)