○羽幌町再生可能エネルギー発電設備の設置及び運用の基準に関する条例
令和3年6月23日条例第22号
羽幌町再生可能エネルギー発電設備の設置及び運用の基準に関する条例
(目的)
第1条 この条例は、羽幌町における再生可能エネルギー発電設備の設置及び運用に関し必要な基準を定めることにより、地域の環境保全を図り、もって住民の安全で安心な生活環境を確保することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 発電設備 再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号。以下「法」という。)第2条第3項に規定する再生可能エネルギー源を電気に変換する設備及びその附属設備であって、太陽光発電設備、風力発電設備、水力発電設備、地熱発電設備、バイオマス発電設備又はその他の発電設備をいう。ただし、一般住宅等で自家消費を主な目的とする設備は除く。
(2) 太陽光パネル 出力の合計が10キロワット以上のもの(同一又は共同の関係にあると認められる事業者が、近接した場所に設置する太陽光パネルの合算した出力が10キロワット以上となる場合を含む。)をいう。
(3) 大形風力発電設備 風力発電設備であって、ロータの受風面積200平方メートル以上若しくは出力20キロワット以上のものをいう。
(4) 小形風力発電設備 風力発電設備であって、ロータの受風面積200平方メートル未満で、かつ、出力20キロワット未満のものをいう。
(5) マイクロ風力発電設備 小形風力発電設備のうち、ロータの受風面積が3平方メートル未満で、かつ、出力2キロワット未満のものをいう。
(6) 発電事業 発電設備を設置又は運用し、得た電力を、法第2条第4項に規定する電気事業者に供給することをいう。
(7) 事業者 法第9条第4項の認定を受けた者をいう。
(8) 事業区域 発電事業が行われ、又は行われようとする区域をいう。
(9) 住宅等 住宅、商用店舗、事業所(常時無人の倉庫等は除く。)並びに学校等の文教施設、保健医療施設、福祉施設及びその他公共施設をいう。
(10) 近隣住民等
ア 発電設備による、騒音、低周波音、悪臭、ばい煙、水質汚濁、電波障害、日照、光害及び災害等に影響のある区域に居住する者及び住宅等の管理者並びに利用者をいう。
イ 風力発電設備は、風車を支持する工作物の中心から、大形風力発電設備は300メートル、小形風力発電設備は200メートル、マイクロ風力発電設備は100メートル以内の区域に居住する者及び住宅等の管理者並びに利用者をいう。
ウ バイオマス発電設備は、発電設備から300メートル以内の区域に居住する者及び住宅等の管理者並びに利用者をいう。
(11) 道路 道路法(昭和27年法律第180号)第2条第1項に規定する道路をいう。
(町の責務)
第3条 町は、第1条の目的を達成するため、この条例の適正かつ円滑な運用に努め、そのために必要な措置を講じなければならない。
(事業者の責務)
第4条 事業者は、発電事業を町内において実施しようとするときは、関係法令並びに国及び北海道が策定するガイドラインに準拠し、近隣住民等との密接な連携のもと、良好な関係を保たなければならない。
(設置場所)
第5条 事業者が設置する発電設備は、設置及び運用により近隣住民等及び猛きん類に影響が無く、倒壊した場合においても他に被害が及ばない場所に設置しなければならない。
2 住宅等からの距離は、それぞれ次に掲げる基準を満たさなければならない。
(1) 大形風力発電設備及びバイオマス発電設備 住宅等から300メートル以上離れた場所に設置すること。ただし、住宅等から200メートル以上離れている場合で、近隣住民等(利用者を除く。)から書面による同意を得たときは、この限りでない。
(2) 小形風力発電設備 住宅等から200メートル以上離れた場所に設置すること。ただし、住宅等から100メートル以上離れている場合で、近隣住民等(利用者を除く。)から書面による同意を得たときは、この限りでない。
(3) マイクロ風力発電設備 住宅等から100メートル以上離れた場所に設置すること。ただし、近隣住民等(利用者を除く。)から書面による同意を得たときは、この限りでない。
3 全高13メートル以上の風力発電設備は、海岸から300メートル以上離れて設置しなければならない。
4 道路からの距離は、発電設備の地上からの高さの等倍以上空けなければならない。
5 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)に規定する土砂災害特別警戒区域並びに土石流危険渓流の想定氾濫区域及び流域には発電設備を設置してはならない。
6 海上は、景観、漁業及び船舶の航行等に支障を及ぼさないものとする。ただし、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律(平成30年法律第89号)に基づく海洋再生可能エネルギー発電設備促進区域の指定を受けたときは、この限りでない。
(対象地域)
第6条 前条で定める設置場所の対象地域は、羽幌町全域とする。
(騒音)
第7条 発電設備によって発生する騒音の基準は、発電設備に最も近い住宅等において次の表に掲げるとおりとする。

昼間(午前6時から午後10時)

夜間(午後10時から翌日の午前6時)

55デシベル以下

45デシベル以下

2 前項の規定にかかわらず、一過性の特定できる騒音を除いた騒音が30デシベルを下回る区域においては、発電設備による騒音が35デシベル以下とする。
3 騒音の測定方法その他これらの規定の適用に関し必要な事項は、町長が別に定める。
(低周波音)
第8条 発電設備によって発生する低周波音の基準は、発電設備に最も近い住宅等において、次の各号に掲げる値以下とする。
(1) 物的苦情に関する参照値

1/3オクターブバンド

中心周波数(Hz)

6.3

10

12.5

16

20

25

31.5

40

50

1/3オクターブバンド

音圧レベル(dB)

70

71

72

73

75

77

80

83

87

93

99

(2) 心身に係る苦情に関する参照値は下表及びG特性音圧レベルLG=92(dB)

1/3オクターブバンド

中心周波数(Hz)

10

12.5

16

20

25

31.5

40

50

63

80

1/3オクターブバンド

音圧レベル(dB)

92

88

83

76

70

64

57

52

47

41

2 低周波音の測定方法その他これらの規定の適用に関し必要な事項は、町長が別に定める。
(悪臭及びばい煙)
第9条 事業者は、発電設備から生じる悪臭及びばい煙について、近隣住民等の生活環境及び自然環境に影響を与えないよう適切な措置を講じるものとする。
(水質汚濁)
第10条 事業者は、発電設備から生じる水質汚濁について、近隣住民等の生活環境及び自然環境に影響を与えないよう適切な措置を講じるものとする。
(電磁波及び電波障害)
第11条 事業者は、発電設備から発する電磁波及び電波によって、人体への障害又はテレビ電波等に影響を与えないよう適切な措置を講じるものとする。
(日照)
第12条 事業者は、発電設備によって近隣住民等及び動植物が日照不足による影響を受けないよう配慮するものとする。
(光害)
第13条 事業者は、発電設備及び周辺に照明器具等を設置するときは、近隣住民等の生活環境及び自然環境に影響を与えないよう配慮するものとする。
2 事業者は、太陽光パネルを設置するときは、近隣住民等への障害や動植物に影響を生じさせないよう光の反射角度に配慮するものとする。
(災害)
第14条 事業者は、発電設備の設置及び運用により、土砂災害を誘発させることのないよう配慮するものとする。
2 事業者は、発電設備の設置に当たっては、強風などにより発電設備の全部又は一部が飛散するなど、近隣住民等への被害及び周辺環境に影響を与えないよう配慮するものとする。
(文化財及び景観等)
第15条 事業者は、発電設備の設置に当たっては、地域の自然、歴史的文化財等に配慮し、配置、デザイン及び色彩等、周囲の景観と調和したものとする。
(発電事業の計画)
第16条 事業者は、法第9条に基づく発電事業の実施に関する計画又は法第10条に基づく事業計画の変更のうち発電設備の設置場所、出力、設備の区分等及び主要なものの変更等を計画したときは、近隣住民等、関係団体及び関係公的機関に対して事業の説明会を開催しなければならない。
2 事業者は、前項の説明会の開催に当たっては、その発電設備に係る計画の内容について近隣住民等、関係団体及び関係公的機関の理解が得られるよう努めなければならない。
(届出)
第17条 事業者は、次に掲げる事項について、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
(1) 法第9条又は第10条に基づく計画の内容
(2) 説明会等の記録
(3) 発電事業の中止、事業者の変更
(4) 第1号の計画に基づく工事の完了
(5) 発電事業の終了及び発電設備の撤去計画
(保守点検等の実施)
第18条 事業者は、発電設備の安全な運用を確保するために必要な保守点検を実施しなければならない。
2 前項の保守点検は、日常点検、定期点検及び随時点検とし、日常点検は騒音、低周波音、悪臭、ばい煙及び水質汚濁等の外観の異常を日常的に確認するとともに、事業区域内の草刈り等、衛生的環境を保持するものとし、定期点検は製造業者及び事業者による総合的な点検を3年以内ごとに実施するものとし、随時点検は日常点検及び定期点検の他、安全な運用を確保するために点検が必要な場合は、随時に実施しなければならない。
3 保守点検の結果、異常を確認した場合においては速やかに適切な措置を講じるとともに、町長にその内容を報告しなければならない。
(発電事業の終了)
第19条 事業者は、発電事業を終了した際、発電設備の撤去に関する計画を町長に報告するとともに関係法令を遵守し、発電設備を速やかに撤去しなければならない。
2 事業者は、発電事業終了から発電設備の撤去が完了するまでの期間、建築基準法(昭和25年法律第201号)の規定に適合するよう適切に維持管理するとともに、第三者がみだりに発電設備に近づかないよう、適切な措置を講じなければならない。
(情報提供)
第20条 住民は、発電設備の設置及び運用に関し、条例及び関係法令に違反している状態又は安全性に欠ける状態(以下「不適切な状態」という。)にあると認めるときは、町長にその情報を速やかに提供するものとする。
(苦情等への措置)
第21条 事業者は、不適切な状態にあるとき又は近隣住民等から苦情を受けたとき若しくは近隣住民等に障害が生じたときは、直ちに町長に報告しなければならない。
(実態調査)
第22条 町長は、不適切な状態について情報を得たとき、又は不適切な状態になるおそれがあると認めるときのほか、この条例を施行するために必要なときは、実態調査を行うことができる。
2 前項の規定による実態調査は、原則として発電設備の外観調査並びに発電設備から最も近い住宅等における騒音及び低周波音の測定により行うもののほか、事業者に対し、発電設備の設置、管理及び運用に関し必要な報告を求め、又は事業区域内で立入検査をし、若しくは関係者に質問することができる。
3 前項の規定により立入検査又は関係者へ質問をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
(助言又は指導)
第23条 町長は、前条の規定による実態調査を実施し、発電設備が不適切な状態にあると認めるときは、当該発電設備の事業者及び土地を所有又は管理する者に対し、必要な措置について助言又は指導を行うことができる。
(勧告)
第24条 町長は、前条の規定による助言又は指導を行った場合において、なお当該発電設備が不適切な状態にあると認めるときは、当該発電設備の事業者に対し、不適切な状態を是正するために必要な措置をとることを勧告することができる。
2 町長は、前項の規定による勧告を行った場合において、必要な改善が行われたと認めるときは、その旨を当該勧告を受けた者に通知するものとする。
(命令)
第25条 町長は、前条第1項の規定による勧告を受けた者が、正当な理由なくその勧告に係る措置をとらなかったときは、その者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
2 町長は、前項の規定にかかわらず、発電設備の不適切な状態が、近隣住民等の安全の確保上、緊急に是正することが必要と認めるときは、当該発電設備の事業者に対し、期限を定めて、不適切な状態を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
3 前条第2項の規定は、前各項の規定による命令について準用する。
(公表)
第26条 町長は、前条第1項又は第2項の規定による命令を行った場合において、その命令を受けた者が、正当な理由なくこれに従わないときは、次に掲げる事項を公表することができる。
(1) 命令に従わない事業者の名称及び所在地
(2) 命令に係る発電設備の所在地
(3) 命令の内容
(4) 前各号に掲げるもののほか、町長が必要と認める事項
2 町長は、前項の規定により公表するときは、当該命令に従わない者に、事前に意見を述べる機会を与えなければならない。
(関係機関との連携)
第27条 町長は、事業者を発電設備の適切な管理及び運用に導くために必要があると認めるときは、資源エネルギー庁及びその他の関係機関等に必要な措置を講ずるよう要請するなどの連携を図ることができる。
(自家消費を主な目的とする設備)
第28条 事業者以外に、一般住宅等で自家消費を主な目的とする設備については、この条例に準拠した取扱いに努めるよう配慮するものとする。
(委任)
第29条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行日前に法第9条第4項の認定を受けた発電設備は、第5条の規定は適用しない。
3 この条例の施行日前に第16条第1項の計画に基づく工事に着手された発電設備は、同条及び第17条の規定は適用しない。
附 則(令和4年12月19日条例第20号)
この条例は、公布の日から施行し、改正後の羽幌町再生可能エネルギー発電設備の設置及び運用の基準に関する条例の規定は、令和4年4月1日から適用する。