○厚真町再生可能エネルギー発電事業と地域との共生に関する条例
令和8年3月4日
条例第4号
厚真町太陽光発電施設の設置に関する条例(令和2年条例第23号)の全部を次のように改正する。
(目的)
第1条 この条例は、再生可能エネルギー発電設備の設置及び管理に関し、必要な事項を定めることにより、再生可能エネルギー発電事業と地域との共生を図り、もって町民の安全で安心な生活環境の確保、良好な自然環境の保全及び災害の防止を図ることを目的とする。
(1) 再生可能エネルギー発電設備 太陽光又は風力を電気に変換する設備及びこれらの設備と一体となって使用される蓄電池その他の附属設備(これらの附属設備のみを設置するものを除く。)をいう。
(2) 再生可能エネルギー発電事業 再生可能エネルギー発電設備を設置し、これを利用して発電、蓄電又は放電を行う事業をいう。
(3) 事業区域 再生可能エネルギー発電事業を行う区域をいう。
(4) 事業者 再生可能エネルギー発電事業を行う者をいう。
(5) 地域住民等 次に掲げる者をいう。
ア 事業区域の周辺に居住している者
イ 事業区域の周辺の土地又は建築物の所有者、占有者若しくは管理者
ウ 事業区域の属する又は周辺の自治会
エ その他町長が特に認めた者
(適用事業)
第3条 この条例の規定は、再生可能エネルギー発電設備の出力の合計が10キロワット以上の再生可能エネルギー発電事業に適用する。ただし、建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物の屋根、屋上又は壁面に再生可能エネルギー発電設備を設置するものについては適用しない。
(町の責務)
第4条 町は、この条例の適正かつ円滑な運用が図られるよう必要な措置を行うものとする。
2 町は、事業者が、この条例の趣旨を尊重し、自然環境等の保全に努め、及び地域住民等の理解を得るように努めることができるよう必要な支援を行うものとする。
3 町(町が事業者の構成員となる場合を含む。)が行う再生可能エネルギー発電事業については、この条例の制定趣旨を尊重し、安全で安心な生活環境及び良好な自然環境の保全に努め、地域住民等の理解を求める努力を怠ってはならない。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、再生可能エネルギー発電事業の実施にあたり、関係法令等及びこの条例を遵守し、災害を防止し、生活環境、景観その他自然環境に十分配慮するとともに、地域住民等の意見を尊重し、地域住民等と良好な関係を保つよう努めなければならない。
2 事業者は、災害により、事業区域及びその周辺区域において被害が発生し、又は発生するおそれがあると認められるときは、町その他関係機関と協議の上、速やかに対処するとともに、地域住民等に周知しなければならない。
3 事業者は、再生可能エネルギー発電事業の実施に起因して苦情が寄せられたとき又は紛争が生じたときは、直ちに必要な措置を講じるとともに、誠意をもってその解決に当たらなければならない。
4 事業者は、地域との共生に支障を生じさせないよう、再生可能エネルギー発電事業を実施する間、再生可能エネルギー発電設備及び事業区域内を常時安全かつ良好な状態に維持管理しなければならない。
(禁止区域)
第6条 町長は、災害の防止、良好な自然環境、住環境等の保全のため、特に必要と認められる区域を禁止区域として指定することができる。
2 事業者は、前項の規定により指定した区域を事業区域に含めてはならない。ただし、再生可能エネルギー発電事業の内容が関係法令等の定めに適合しているものである場合は、この限りではない。
3 町長は、必要があると認めるときは、禁止区域の指定を変更し、又は解除することができる。
4 町長は、前3項により、禁止区域を指定、変更又は解除したときは、その旨を告示するものとする。
(区域の指定)
第7条 前条に規定する禁止区域は、次のとおりとする。
(1) 地すべり等防止法(昭和33年法律第30号)第3条第1項の地すべり防止区域
(2) 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)第3条第1項の急傾斜地崩壊危険区域
(3) 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号)第9条第1項の土砂災害特別警戒区域
(4) 砂防法(明治30年法律第29号)第2条の砂防指定地
(5) 文化財保護法(昭和25年法律第214号)第92条第1項の埋蔵文化財を包蔵する土地
(6) 森林法(昭和26年法律第249号)第25条の規定により指定された保安林の区域
(7) 北海道自然環境等保全条例(昭和48年北海道条例第64号)第22条第1項の規定により指定された環境緑地保護地区、自然景観保護地区及び学術自然保護地区
(8) 自然環境及び住環境が良好な地区のうち、その地区における自然環境及び住環境を保全することが特に必要と認められるものとして、規則で定める区域
(配慮事項)
第8条 町長は、事業者が再生可能エネルギー発電事業を実施する上で様々な影響があると想定される次に掲げるものについては、配慮が必要な事項(以下「配慮事項」という。)として、事業者に特段の配慮を求めることができる。
(1) 自然環境、景観、生活環境等の保全に関すること。
(2) 健康被害の予防に関すること。
(3) 防災及び安全対策に関すること。
(4) 地域住民等への対応に関すること。
(5) 発電設備設置後の維持管理に関すること。
(6) 前各号に掲げるもののほか、町長が必要と認める事項。
(事前協議)
第9条 事業者は、第11条第1項の規定による届出をしようとするときは、あらかじめ、再生可能エネルギー発電事業に関する計画(以下「事業計画」という。)について町長と協議しなければならない。
2 町長は、前項の規定による協議があったときは、事業者に対し、必要な指導又は助言をすることができる。
3 町長は、前項の指導又は助言を行うに当たり、当該事業が地域の自然環境、生活環境又は防災上の観点から専門的な判断を要すると認めるときは、学識経験者その他の専門的知見を有する者の意見を聴くことができる。
(地域住民等への説明)
第10条 事業者は、次条第1項の届出をしようとするときは、地域住民等に対し、あらかじめ説明会等を開催するなど当該事業計画に関する周知について必要な措置を講じなければならない。
2 前項の周知を行うにあたっては、事業者は、事業計画の内容について地域住民等の理解が得られるよう努めなければならない。
3 事業者は、地域住民等から出された質問、意見及び要望に対しては、丁寧かつ誠意をもって対応するものとし、地域住民等から求められた場合は再度説明会を開催するなどの必要な措置を講じるよう努めなければならない。
4 事業者は、第1項の措置を行ったときは、規則で定めるところにより、その結果を町長に報告しなければならない。
(届出)
第11条 事業者は、再生可能エネルギー発電事業を行おうとするときは、当該設置工事に着手する日の60日前までに、地域住民等への周知状況を記録した書類を添えて、事業計画を規則で定めるところにより、町長へ届け出なければならない。
2 事業計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 事業者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、その名称及び代表者の氏名並びに主たる事務所の所在地。以下同じ。)
(2) 設置工事の着手予定日及び完了予定日
(3) 事業区域の所在地、面積及び土地の形状
(4) 再生可能エネルギー発電設備を設置する位置、構造及び発電出力
(5) 再生可能エネルギー発電設備の維持管理計画(再生可能エネルギー発電事業の廃止後において行う措置を含む。)
(6) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項及び町長が必要と認める事項
3 第1項の規定による届出をした者は、当該届出に係る事業計画を変更しようとするときは、あらかじめ変更後の事業計画を町長に届け出なければならない。ただし、規則で定める軽微な変更を除く。
4 町長は、届出を受けた事業計画が他の市町村の区域の生活環境等に影響を及ぼすおそれがあると認めるときは、関係する市町村長及び行政機関の長に対し、その旨を通知し、意見を求めることができる。
(工事完了の届出)
第12条 前条の規定による届出をした者は、当該届出に係る設置工事が完了したときは、速やかに規則で定めるところにより、その旨を町長に届け出なければならない。当該工事を中止したときも、同様とする。
(再生可能エネルギー発電事業の承継)
第13条 事業者から再生可能エネルギー発電事業の譲渡、相続、売買、合併又は分割によりその地位を承継した者は、承継した日から起算して14日以内に町長にその旨を届け出なければならない。
(廃止の届出)
第14条 事業者は、再生可能エネルギー発電事業を廃止しようとするときは、廃止しようとする日の30日前までに規則で定めるところにより、その旨を町長に届け出なければならない。
2 事業者は、前項で届け出た再生可能エネルギー発電事業を廃止するときは、再生可能エネルギー発電設備の解体、撤去、廃棄その他必要な措置を速やかに講じなければならない。
3 事業者は、前項の措置が完了したときは、その完了した日から起算して30日以内に規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
(維持管理)
第15条 事業者は、災害又は生活環境等の保全上に支障が生じないよう、再生可能エネルギー発電設備及び事業区域内を常時安全かつ良好な状態を保つよう維持管理しなければならない。
(報告の徴収)
第16条 町長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、事業者に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。
(立入調査等)
第17条 町長は、この条例の施行に関し必要な限度において、町長が指定する町の職員に事業者の事務所、事業所又は事業区域に立ち入り、必要な調査をさせ、又は関係者に質問させることができる。
2 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査等の権限は、これを犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(指導、助言及び勧告)
第18条 町長は、必要があると認められるときは、事業者に対して、必要な措置を講ずるよう指導又は助言を行うことができる。
2 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、事業者に対して、期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。
(1) 事業者が第5条の責務を怠り、事業区域外に被害を与えたとき又は被害を与えるおそれがあるとき。
(2) この条例の規定による協議、説明、報告若しくは届出(以下「届出等」という。)を行わず、又は虚偽の届出等をしたとき。
(3) 事業者が正当な理由なく第11条第1項の規定による届出をする前に設置工事に着手したとき。
(4) 第15条に規定する維持管理を怠り、事業区域外に被害を与えたとき若しくは被害を与えるおそれがあるとき。
(5) 第14条第2項の規定による再生可能エネルギー発電設備の解体、撤去、廃棄その他必要な措置を講じないとき。
(6) 事業者が前条第1項の立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき、又は質問に答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。
(7) 事業者が前項の指導又は助言に正当な理由なく従わなかったとき。
3 事業者は、前2項の規定による指導、助言又は勧告を受けたときは、当該指導、助言又は勧告により講じた措置等その対応の状況について、速やかに町長に報告しなければならない。
(命令)
第19条 町長は、前条第2項の規定による勧告に正当な理由なく従わないときは、当該事業者に対して期限を定めて必要な措置を講じるよう命令することができる。
2 事業者は、前項の規定による命令を受けたときは、当該命令により講じた措置等その対応の状況について、速やかに町長に報告しなければならない。
(公表)
第20条 町長は、前条の命令をしたときは、当該事業者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、その名称及び代表者の氏名並びに主たる事務所の所在地)並びに当該命令の内容を公表することができる。
2 町長は、前項の公表を行う場合は、あらかじめ事業者に対してその理由を通知し意見を述べる機会を与えなければならない。
(国等の特例)
第21条 国又は他の地方公共団体が行う再生可能エネルギー発電事業は、この条例を適用しない。
(委任)
第22条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、令和8年4月1日から施行する。ただし、附則第5項の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の規定は、この条例の施行の日以後にその設置工事に着手する再生可能エネルギー発電事業について適用し、同日までに改正前の条例による届出をしたものについては、なお従前の例による。