○月形町ハラスメント防止条例
令和6年12月9日
条例第26号
月形町議会及び月形町は、地域社会の健全な発展と町民福祉の向上を目的とする自治体組織であり、議員、町長等及び職員が、緊張関係を保ちつつも協力して働いている職場である。特に議員と町長は、二元代表制の下町民から負託を受けており、その役割の重さを自覚し、品位を守り倫理観を高く持つよう努めて、本町の発展のために尽力しなければならない。
ハラスメントは、それを行う者の自覚の有無にかかわらず、相手方の基本的人権を損ない、尊厳を傷つけ、心身に被害を与える「人権侵害」である。また、被害者の能力発揮を制限するだけでなく、当事者相互の信頼関係を壊し、時には人材の喪失を招くなど、自治体組織全体の円滑な業務遂行を阻害して、行政サービスを低下させ町民への不利益をもたらすことになり、町全体が受ける損害は計り知れない。
月形町議会及び月形町として、そのことを明確に自覚した上で、このような問題を未然に防ぐためには、社会規範に従い、ハラスメントに関する知識を深め、自治体組織全体で協力してハラスメントの防止を実践するべきである。
いずれも全体の奉仕者である議員、町長等及び職員は、その職場において、身分、職位及び職責にかかわらず、全ての者が互いに人格を尊重し、相互に信頼し合うことで、安心して働ける職場環境を確立し、地方自治の本旨に基づく互いの役割を十分に発揮できるよう、ハラスメントの未然防止に努めることを決意し、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、職場におけるハラスメント防止のための措置及びハラスメントに起因する問題への被害者に配慮した適切な対応を行うことにより、町長等、職員及び議員が身分、職位及び職責にかかわらず、互いに信頼し、人権を尊重することをもってそれぞれの能力を発揮することができる良好な職場環境を確立することを目的とする。
(1) 町長等 町長、副町長及び教育長をいう。
(2) 職員 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職に属する職員(同法第22条の2第1項に規定する会計年度任用職員、同法第22条の3第4項の規定により臨時的任用をされた職員及び地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律(平成14年法律第48号)の規定に基づき任期を定めて採用された職員を含む。)で、本町に勤務するものをいう。
(3) 監督者 地方公務員法第28条の2に規定する管理監督職にある職員をいう。
(4) 議員 町議会議員をいう。
ア パワー・ハラスメント 職務に関して優越的な関係を背景として行われる言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、相手方に対して精神的若しくは身体的な苦痛を与え、相手方の人格若しくは尊厳を害し、又は相手方の職場環境を害する行為
イ セクシュアル・ハラスメント 異性、同性を問わず、他の者を不快にさせる性的な言動及び性別に基づく侮辱的又は威圧的な態度や発言により相手方の職場環境を害する行為
ウ マタニティ・ハラスメント 次に掲げる事由に関する言動により相手方の職場環境を害する行為
(ア) 妊娠したこと。
(イ) 出産したこと。
(ウ) 妊娠又は出産に起因する症状により勤務することができないこと若しくはできなかったこと又は能率が低下したこと。
(エ) 不妊治療を受けること。
(オ) 妊娠、出産又は育児に関する制度又は措置の利用に関すること。
(6) 職場 町長等、職員及び議員が、その職務を遂行する場所(出張先その他通常業務を遂行する場所以外で実質的に職場と同視すべき場所等を含む。)をいう。
(町長等の責務)
第3条 町長は、職員がその能力を十分に発揮できる職場環境を確保するため、職員に対しハラスメントの防止に関する研修等の周知啓発を行い、ハラスメントに対応する相談、調査、審議等に関する体制を整備するとともに、ハラスメントに起因して職員の職場環境が害され、又は職員若しくは議員に不利益が生じた場合は、必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならない。
2 町長は、議員が町長等又は職員からハラスメントを受けた疑いがある場合には、議長と協力して必要な措置を講じなければならない。
3 副町長は、町長を補佐して、前2項に規定する措置等を共に実施しなければならない。
4 教育長は、教育行政の運営において、この条例の目的を実現するよう、その職務を遂行しなければならない。
(監督者の責務)
第4条 監督者は、職員の育成及び能力開発が責務であることに留意するとともに、職場におけるハラスメントの防止に努めなければならない。
2 監督者は、ハラスメントに起因する問題が生じた場合においては、必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならない。
3 監督者は、苦情等の申出、調査への協力その他ハラスメントに対する当該職員の対応に起因して、当該職員が職場において不利益を受けることがないように配慮しなければならない。
(職員の責務)
第5条 職員は、他の職員に対し、職務遂行上の対等なパートナーとして互いの人権を尊重しなければならない。
2 職員は、職員又は議員に対しハラスメントに当たる言動を行っていると認められる事態に遭遇したときは、その状況について上司に報告しなければならない。
3 職員のうち、係長(同等職を含む。)の立場にある者は、職場におけるハラスメントの防止に努めるとともに、ハラスメントに起因する問題が生じた場合においては、監督者とともに必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならない。
(議長の責務)
第6条 議長は、議員がその能力を十分に発揮して活動できる環境を確保するため、議員に対するハラスメントの防止に努めるとともに、ハラスメントに起因して職場で活動できる環境を害され、又は不利益が生じた場合は、ハラスメントを受けた議員に配慮しつつ、措置を迅速かつ適切に講じなければならない。
2 議長は、職員又は町長等が議員からハラスメントを受けた疑いがある場合には、町長と協力して必要な措置を講じなければならない。
(議員の責務)
第7条 議員は、町民の代表者として町政に携わる権能及び責務を自覚するとともに、常に高い倫理観を持ち、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、人権侵害に当たること及び職員の労働意欲を低下させ、勤務能率の発揮を妨げるものであることを認識し、ハラスメントの防止に努めなければならない。
2 議員は、職員及び議員並びに議員同士が職務遂行上の対等な立場にあることを自覚し、職員及び議員の人格及び尊厳を尊重した活動をしなければならない。
3 議員は、当該議員によるハラスメントがあると疑われたときは、自ら誠実な態度を持って疑惑の解明に当たるとともに、説明責任を果たさなければならない。
4 議員は、職員又は議員に対しハラスメントに当たる言動を行っていると認められる事態に遭遇したときは、その状況について議長に報告しなければならない。
(ハラスメントの禁止)
第8条 町長等、職員及び議員は、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、人権侵害に当たることを理解し、他者に対しハラスメントを行ってはならない。
(職務代理)
第9条 この条例の規定による権限の行使は、申出に係る事案の当事者が町長とされている場合は、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第152条の規定に準じて副町長等がその職務を代理する。
2 この条例の規定による権限の行使は、申出に係る事案の当事者が議長とされている場合は法第106条の規定に準じて副議長が、申出に係る事案の当事者が議長及び副議長とされている場合は法第107条の規定に準じて年長の議員が、その職務を代理する。
(研修等)
第10条 町長は、ハラスメントの防止等を図るため、町長等及び職員(執行機関等の職員を含む。)に対し必要な研修等を実施しなければならない。
2 議長は、ハラスメントの防止等を図るため、議員に対し必要な研修等を実施しなければならない。
3 議員は、実施された研修等に対し積極的に参加しなければならない。
(プライバシーの保護等)
第11条 町長等、職員及び議員は、ハラスメントに係る当事者及び関係者のプライバシーの保護に十分配慮するとともに、当該ハラスメントに関し職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(委任)
第12条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、町長及び議長が協議して定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(検証)
2 議会は、この条例の効果について毎年検証し、この条例の規定について、この条例の目的等を勘案しつつ検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。