○今金町自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例

令和6年6月14日

条例第20号

(目的)

第1条 この条例は、今金町の美しい自然環境、景観及び安全安心な生活環境(以下「自然環境等」という。)の保全及び形成と再生可能エネルギー発電事業との調和を図るために必要な事項を定めることにより、潤いのある豊かな地域社会の発展に貢献することを目的とする。

(基本理念)

第2条 再生可能エネルギー発電事業は、町、事業者、町民その他の地域の関係者の相互の密接な連携の下に、地域の活力の向上及び持続的発展に資することを旨として行われなければならない。

2 再生可能エネルギー発電事業は、自然環境等に配慮し、適正に行われなければならない。

(定義)

第3条 この条例について、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号の定めるところによる。

(1) 再生可能エネルギー発電設備 再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号)第2条第2項に規定する再生可能エネルギー発電設備及びその附属設備をいう。

(2) 事業 再生可能エネルギー発電設備の設置(当該設備を設置するために行われる土地の造成工事(立木の伐採、切土、盛土等)を含む。)及び当該設備により発電を行う事業をいう。

(3) 事業者 事業を計画し、これを実施する者又は実施しようとする者をいう。ただし、国及び地方公共団体を除く。

(4) 事業区域 事業の用に供する土地の区域をいう。

(5) 建築物 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。

(6) 住民等 再生可能エネルギー発電事業に伴つて生活環境等に一定の影響を受けると認められる者をいう。

(7) 土地所有者等 事業区域に係る土地の所有者、占有者及び管理者をいう。

(8) 廃棄物 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。

(町の責務)

第4条 町は、第2条に規定する基本理念に則り、第1条の目的を達成するために、この条例の適正かつ円滑な運用が図られるよう必要な措置を講ずるものとする。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、関係法令及びこの条例並びに国及び北海道が策定するガイドラインを遵守するとともに、住民等の健康、自然環境等に与える影響を回避するよう十分配慮し、住民等との良好な関係の保持並びに地域振興に寄与するよう努めなければならない。

2 事業者は、再生可能エネルギー発電設備及び事業区域の適正な管理をしなければならない。

3 事業者は、事業で発生する廃棄物を適正に処理するとともに、事業を廃止しようとするときは、速やかに再生可能エネルギー発電設備を撤去及び適正に処分し、事業区域に係る土地を原状に回復しなければならない。

(町民の責務)

第6条 町民は、第1条に定める目的及び第2条に定める基本理念に基づき、町の施策及びこの条例に定める手続の実施に協力するよう努めなければならない。

(土地所有者等の責務)

第7条 土地所有者等は、事業により、自然環境若しくは景観を損ない、又は災害若しくは生活環境への被害等が発生することのないよう、事業区域に係る土地を適正に管理しなければならない。

(適用を受ける事業)

第8条 この条例の規定は、発電電力10キロワット以上の事業に適用する。ただし、太陽光を再生可能エネルギーとして発電設備を設置する事業で、次に掲げる事業については、この限りではない。

(1) 建築物の屋根又は屋上に設置する事業

(2) 個人が自己の居住する土地(一体的に利用する隣接地を含む。)に設置する発電出力5キロワット未満の事業(次条第1項に規定する抑制区域を除く。)

2 既に設置された再生可能エネルギー発電設備を増設することにより、前項に規定する発電出力以上となる事業においても適用する。

(抑制区域)

第9条 町長は、次の各号のいずれかの事由により特に必要があると認めるときは、事業を抑制する区域(以下「抑制区域」という。)を指定することができる。

(1) 現にある良好な自然環境及び優れた景観を保全する必要があると認められる区域であること。

(2) 歴史的又は郷土的な特色を有している区域であること。

(3) 土砂災害その他自然災害による被害の危険性が高い区域であること。

(4) 前号までに掲げるもののほか、町長が特に必要と認める区域であること。

2 町長は、事業者に対し抑制区域を事業区域に含まないよう求めることができる。

(事前協議)

第10条 事業者は、本町において事業を実施しようとするときは、あらかじめ、規則に定めるところにより、当該事業に関する計画(以下「事業計画」という。)及び住民等への周知の実施計画について、町長と協議しなければならない。

2 事業者は、事業による自然環境等及び地域経済に及ぼす影響について、調査、予測及び評価を行い、環境配慮の取組や地域経済の発展のための措置を含めた事業計画としなければならない。

3 町長は、前項の協議があつたときは、事業者に対し、必要な指導又は助言をすることができる。

4 事業者は、第1項の規定により協議した事項を変更しようとするときは、速やかにその旨を町長に届け出て協議しなければならない。

(住民等への説明)

第11条 事業者は、次条第1項又は第2項の規定による届出を行う前に、住民等に対し、事業計画に関する周知について、説明会の開催その他必要な措置を講じ、住民等の理解を得るよう努めなければならない。

2 住民等は、事業者に対し、事業計画について意見を申し出ることができる。

3 事業者は、前項の規定による意見の申出があつたときは、当該申出をした住民等と協議しなければならない。

(事業計画の届出)

第12条 事業者は、当該事業の工事に着手する日の90日前までに、前条の住民等への説明の結果を記録した書類を添えて、規則で定めるところにより、事業計画を町長に届け出なければならない。

2 事業者は、前項の規定により届け出た事業計画を変更しようとするときは、規則で定めるところにより、速やかにその旨を町長に届け出なければならない。

(同意)

第13条 事業者は、本町において事業を実施しようとするとき、又は本町において実施している事業を変更しようとするときは、工事の着手前までに町長の同意を得なければならない。

2 町長は、事業計画について良好な自然環境等の保全上支障が生じるおそれがあると認められるときは、事業者に対し、その旨を通知するとともに、事業計画の変更を求めるものとする。

(同意の条件)

第14条 町長は、事業区域の全部又は一部が抑制区域に存する場合又は住民等の理解が得られない場合は、事業について同意しないものとする。

2 前項の規定にかかわらず、近隣住民等の理解が得られた事業で、当該事業区域の一部が抑制区域内に存するものについて、町長がこの条例の目的に照らして支障がないと認めるときは、この限りではない。

3 町長は、同意に際し、自然環境等の保全及び災害による被害の防止のために必要な条件を付することができる。

4 事業者は、前項に規定する条件について、必要な措置を講じ、その結果を町長に届け出なければならない。

(工事に係る着手等の届出)

第15条 事業者は、工事に着手し、又は工事を完了し、中止し、若しくは中止していた工事を再開するときは、速やかにその旨を町長に届け出なければならない。

(工事の確認)

第16条 町長は、前条の規定による届出があつたときは、速やかに当該事業区域を確認するものとする。

(稼働状況等に関する報告)

第17条 事業者は、再生可能エネルギー発電設備の運転を開始したときは、適切に管理を行うとともに、稼働状況並びに使用済設備の撤去及び処分に係る費用の積立状況について、規則で定めるところにより、町長に報告しなければならない。

(災害及び事故発生時の対応)

第18条 事業者は、事業区域内における災害又は当該災害に起因する自然環境等への被害が発生するおそれがあると認められるときは、速やかに現地を確認し、早急に必要な措置を講ずるとともに、住民等に周知し、町長に通報しなければならない。

2 町長は、事業者から前項に規定する通報を受けたとき、又は同項の被害が発生すると想定されるときは、当該事業者に対し、当該事態が生じることを防止するために必要な措置を講ずることを求めることができる。

(地位の承継)

第19条 事業者からの事業の譲渡、相続、売買、合併又は分割によりその地位を承継した者は、地位を承継した日から起算して14日以内に町長に届け出なければならない。

2 地位を承継した者は、当該承継に係る事業について付された一切の条件を遵守するものとする。

(事業廃止の届出)

第20条 事業者は、事業を廃止しようとするときは、廃止しようとする日の30日前までに規則で定めるところにより、その旨を町長に届け出なければならない。

2 事業者は、前項で届け出た再生可能エネルギー発電設備を廃止するときは、当該設備の解体、撤去、廃棄その他必要な措置を速やかに講じなければならない。

3 事業者は、前項に定める措置が完了したときは、完了した日から起算して30日以内に規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。

4 町長は、第1項の規定による届出があつたときは、当該事業区域の跡地の有効活用を推進するよう求めることができる。

(報告徴収及び立入検査)

第21条 町長は、この条例の施行に関し必要があると認めるときは、事業者に対し、事業に関する報告又は資料の提出を求めることができる。

2 町長は、この条例の施行に関し必要な限度において、町の職員に事業者の事務所、事業所若しくは事業区域に立ち入り、必要な調査をさせ、又は関係者に質問させることができる。

3 前項の規定による立入調査を行う町の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

4 第1項の規定による立入調査の権限は、これを犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(指導、助言又は勧告)

第22条 町長は、必要があると認めるときは、事業者に対して、必要な措置を講ずるよう指導又は助言を行うことができる。

2 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、事業者に対して、期限を定めて必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(1) 事業者が関係法令及び関係条例等の規定を遵守しなかつたとき。

(2) 事業者が第9条に規定する抑制区域内において事業を実施したとき。

(3) 事業者が第10条第1項又は第4項の規定による事前の協議をせず、又は虚偽の協議をしたとき。

(4) 事業者が第11条第1項の規定による住民等への説明をしなかつたとき。

(5) 事業者が第11条第3項の規定による意見の申出をした対象住民等との協議をしなかつたとき。

(6) 事業者が第13条第1項の同意を得ず、又は正当な理由なく届出をする前に工事に着手したとき。

(7) 事業者が第14条第3項の規定により付された条件、意見に従わないとき。

(8) 事業者が第12条各項の規定により届け出た事業計画に沿つて事業を実施していないと認められるとき。

(9) 事業者が適正な維持管理を怠り、事業区域外に被害を与えたとき、又は被害を与えるおそれがあるとき、又は第18条各項の規定による必要な措置を講じなかつたとき。

(10) 事業者が前条第1項の報告若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をし、又は立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。

(11) 事業者が前項の規定による指導又は助言に正当な理由なく従わなかつたとき。

(12) 事業者が第20条第2項の規定による措置を講じなかつたとき。

(13) 全各号に掲げるもののほか、町長が特に勧告する必要があると認めるとき。

(公表)

第23条 町長は、前条第2項の規定による勧告を受けた事業者が、正当な理由なく勧告に従わない場合は、当該事業者の氏名及び住所(法人その他の団体にあたつては、その名称及び代表者の氏名並びに主たる事務所の所在地)並びに当該勧告の内容を公表することができる。

2 町長は、前項の規定により公表を行う場合は、あらかじめ事業者に対してその理由を通知し意見を述べる機会を与えなければならない。

(委任)

第24条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の規定は、この条例の施行の日以後にその設置工事に着手する事業について適用する。

今金町自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例

令和6年6月14日 条例第20号

(令和6年6月14日施行)