○弟子屈町地熱資源の保護及び活用に関する条例
平成30年1月23日弟子屈町条例第12号
弟子屈町地熱資源の保護及び活用に関する条例
(目的)
第1条 この条例は、弟子屈町(以下「町」という。)の地熱資源が公共性の高いものであることに鑑み、町内における地熱発電の導入等に関し必要な事項を定め、地熱発電と自然環境及び生活環境との調和並びに町民との共生を図ることにより、地域の地熱資源の持続可能な利活用及び地域の振興に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 地熱発電 地熱資源を利用して行う発電をいう。
(2) 地熱発電設備 地熱発電のための設備(電気事業法(昭和39年法律第170号)第38条第3項に規定する事業用電気工作物に限る。)及びその附帯設備をいう。
(3) 地熱発電の導入 地熱発電設備を設置することをいう。
(4) 導入事業者 地熱発電の導入をしようとする者及び現に地熱発電の導入をしている者をいう。
(5) 源泉 地熱発電に用いる蒸気及び熱水の湧出口をいう。
(6) 近隣区域 地熱発電設備を設置する場所から、規則で定める距離内の区域をいう。
(7) 近隣関係者 近隣区域に居住する者並びに近隣区域内の土地又は建物の所有者、管理者及び占有者をいう。
(8) 近隣温泉関係者 地熱発電の導入において、源泉から、規則で定める距離内の温泉(温泉法(昭和23年法律第125号)第2条第1項に規定する温泉をいう。以下同じ。)に係る権利を有する者をいう。
(9) 水利関係者 地熱発電の導入において、地熱発電のための取水又は排水が行われる流域における水利権を有する者をいう。
(町の責務)
第3条 町は、第1条に規定する目的を達成するため、次に掲げる責務を負う。
(1) 導入事業者に対し、関係法令(条例、規則その他の規程を含む。以下同じ。)を遵守するよう指導、助言、勧告その他の必要な措置を講ずること。
(2) 導入事業者又は町民に対し、地熱発電の導入に関する必要な情報の収集及び提供を行うこと。
(3) 地熱発電の導入に関し、国、北海道等と緊密な連携を図るよう努めること。
(導入事業者の責務)
第4条 導入事業者は、第1条に規定する目的を達成するため、次に掲げる責務を負う。
(1) 地熱発電設備並びに地熱発電に用いる蒸気及び熱水に関する情報を、町、近隣関係者、近隣温泉関係者及び水利関係者に示すとともに、当該関係者等の理解を得るために必要な説明等を積極的に行うこと。
(2) 地熱発電の導入並びに地熱発電設備並びに地熱発電に用いる蒸気及び熱水の管理において、関係法令を遵守し、並びに自然環境及び生活環境の保全に配慮すること。
(3) 地熱発電の導入並びに地熱発電設備並びに地熱発電に用いる蒸気及び熱水の管理を適正に行うとともに、事故、災害、公害等の防止に努めること。
(4) 事故、災害、公害等が発生したときは、適切に対応し、再発防止の措置を講ずるとともに、当該措置の内容を町長に報告すること。
(調査前説明)
第5条 導入事業者は、町内に存在する地熱資源の量を把握するために、蒸気及び熱水の湧出を伴わない調査(以下「地熱資源量調査」という。)を行う場合は、当該調査を開始する前に、次条から第10条に定めるところにより、当該調査に関する計画を町民に説明(以下「調査前説明」という。)しなければならない。
(調査前説明の申出)
第6条 導入事業者は、調査前説明を行おうとするときは、規則で定めるところにより、町長に申し出なければならない。
2 町長は、前項の規定による申出があったときは、地熱資源量調査に関する手続その他必要な事項を導入事業者に通知するものとする。
3 町長は、第1項の規定による申出をした導入事業者(以下「調査前説明申出事業者」という。)が暴力団関係者(暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員をいう。)、暴力団(同条第2号に規定する暴力団をいう。)若しくは暴力団員と交わりを持つ者又は暴力団若しくは暴力団員が経営を支配し、若しくは利用していると認められる企業若しくは団体をいう。以下同じ。)であると判明したときは、前項の規定による通知を行わないものとする。この場合において、町長は、当該暴力団関係者を排除するよう調査前説明申出事業者に求めるものとする。
4 町長は、前項後段の規定による求めを行った場合において、調査前説明申出事業者が当該暴力団関係者を排除したと認めたときは、第2項の規定による通知を行うものとする。
(町が通知する調査前説明に関する手続の実施)
第7条 調査前説明申出事業者は、前条第2項の規定により通知された事項に従い、調査前説明に関する手続を行わなければならない。
(近隣関係者等への調査前説明)
第8条 調査前説明申出事業者は、自ら、近隣関係者、近隣温泉関係者及び水利関係者(以下この条、第14条及び第20条において「近隣関係者等」という。)に対し地熱資源量調査に関する説明を行い、当該近隣関係者等の意見を把握するとともに、その意見に真摯に対応しなければならない。
2 前項の説明は、規則で定めるところにより、地元説明会を必要な回数開催する方法その他の方法で行うものとする。
(調査前説明の完了)
第9条 調査前説明申出事業者は、前条に規定する説明を実施したときは、規則で定めるところにより、町長に報告しなければならない。
2 町長は、前項の規定による報告を受けた場合は、その内容を審査し、適当と認めたときは、調査前説明の完了を承認する。
3 調査前説明申出事業者は、前項に規定する調査前説明の完了の承認後に、地熱資源量調査を開始するものとする。
(調査開始及び終了の届出)
第10条 導入事業者は、地熱資源量調査を開始したとき及び当該調査を完了したときは、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
(掘削前説明)
第11条 導入事業者は、温泉法第3条又は第11条の規定による申請を行う前に、次条から第16条に定めるところにより、地熱発電の導入のための蒸気及び熱水の掘削に関する計画を町民に説明(以下「掘削前説明」という。)するよう、努めるものとする。
(掘削前説明の申出)
第12条 導入事業者は、掘削前説明を行おうとするときは、規則で定めるところにより、町長に申し出るものとする。
2 町長は、前項の規定による申出があったときは、地熱発電の導入のための蒸気及び熱水の掘削に関する手続その他必要な事項を導入事業者に通知するものとする。
3 町長は、第1項の規定による申出をした導入事業者(以下「掘削前説明申出事業者」という。)が暴力団関係者であると判明したときは、前項の規定による通知を行わないものとする。この場合において、町長は、当該暴力団関係者を排除するよう掘削前説明申出事業者に求めるものとする。
4 町長は、前項後段の規定による求めを行った場合において、掘削前説明申出事業者が当該暴力団関係者を排除したと認めたときは、第2項の規定による通知を行うものとする。
(町が通知する掘削前説明に関する手続の実施)
第13条 掘削前説明申出事業者は、前条第2項の規定により通知された事項に従い、掘削前説明に関する手続を行うものとする。
(近隣関係者等への掘削前説明)
第14条 掘削前説明申出事業者は、自ら、近隣関係者等に対し地熱発電の導入のための蒸気及び熱水の掘削に関する説明を行い、当該近隣関係者等の意見を把握するとともに、その意見に真摯に対応するものとする。
2 前項の説明は、規則で定めるところにより、地元説明会を必要な回数開催する方法その他の方法で行うものとする。
(掘削前説明の完了)
第15条 掘削前説明申出事業者は、前条に規定する説明を実施したときは、規則で定めるところにより、町長に報告するものとする。
2 町長は、前項の規定による報告を受けた場合は、その内容を審査し、適当と認めたときは、掘削前説明の完了を承認する。
3 掘削前説明申出事業者は、前項に規定する掘削前説明の完了の承認後に、温泉法第3条又は第11条の規定による申請を行うよう、努めるものとする。
(掘削に係る手続に関する届出)
第16条 導入事業者は、次に掲げるときは、規則で定めるところにより、町長に届け出るものとする。
(1) 温泉法第3条又は第11条の規定による申請が完了したとき。
(2) 温泉法第3条又は第11条の規定による北海道知事の許可を取得したとき。
(設置前同意)
第17条 導入事業者は、地熱発電設備の設置のための必要な工事を開始する前に、地熱発電設備の設置に関し、町長の同意(以下「設置前同意」という。)を得なければならない。
(設置前同意の申請)
第18条 導入事業者は、設置前同意を得ようとするときは、規則で定めるところにより、町長に申請しなければならない。
2 町長は、前項の規定による申請があったときは、地熱発電設備の設置に関する手続その他必要な事項を導入事業者に通知するものとする。
3 町長は、第1項の規定による申請をした導入事業者(以下「設置前同意申請事業者」という。)が暴力団関係者であると判明したときは、前項の規定による通知を行わないものとする。この場合において、町長は、当該暴力団関係者を排除するよう設置前同意申請事業者に求めるものとする。
4 町長は、前項後段の規定による求めを行った場合において、設置前同意申請事業者が当該暴力団関係者を排除したと認めたときは、第2項の規定による通知を行うものとする。
(町が通知する設置前同意に関する手続の実施)
第19条 設置前同意申請事業者は、前条第2項の規定により通知された事項に従い、設置前同意に関す手続を行わなければならない。
(近隣関係者等への地熱発電設備の設置に関する説明)
第20条 設置前同意申請事業者は、自ら、近隣関係者等に対し地熱発電設備の設置に関する説明を行い、当該近隣関係者等の意見を把握するとともに、その意見に真摯に対応しなければならない。
2 前項の説明は、規則で定めるところにより、地元説明会を必要な回数開催する方法その他の方法で行うものとする。
(地熱発電設備の設置に関する協議)
第21条 設置前同意申請事業者は、前条に規定する手続を実施したときは、規則で定めるところにより、町長に報告しなければならない。
2 町長は、前項の規定による報告を受けた場合は、第24条から第29条に定めるところにより設置する弟子屈町地熱資源活用協議会(以下、「協議会」という。)に意見を求めるものとする。
3 町長は、協議会の意見を参考に、第1項の報告の内容を審査し、適当と認めたときは、地熱発電設備の設置に関する同意を行う。その際、同意の決定に際し、条件を付すことができる。
4 設置前同意申請事業者は、前項に規定する条件に対応しなければならない。
5 設置前同意申請事業者は、第3項に規定する同意が得られた後に、地熱発電設備の設置のための必要な工事を開始するものとする。
(設置前同意の基準)
第22条 前条第3項の規定による同意は、次の各号のいずれかに該当するときは行わない。
(1) 導入事業者が暴力団関係者であるとき。
(2) 近隣区域の自然環境及び生活環境に及ぼす影響に対し適切な措置を講じた上で行われるものでないとき。
(3) 近隣区域の土地の利用及び景観との調和に配慮した上で行われるものでないとき。
(4) その他公益を害するおそれがあるとき。
(工事の開始及び完了の届出)
第23条 導入事業者は、地熱発電設備の設置のための必要な工事を開始したとき及び当該工事を完了したときは、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
(協議会の設置)
第24条 町は、地熱発電設備の設置の内容等に関し、審議、調査等を行うため、協議会を置く。
(協議会の組織)
第25条 協議会は、町長が委嘱する委員15名以内をもって組織する。
2 委員は、次に掲げる者のうちから町長が委嘱する。
(1) 学識経験を有する者
(2) 町内の地域住民
(3) 町内の温泉に係る権利を有する者
(4) 前3号に掲げる者のほか、地熱エネルギーを利用する関係者
(5) その他町長が必要と認める者
3 会長は、前項第1号に掲げる者のうちから委員の互選によりこれを定める。
4 会長は、協議会を代表し、会務を総理する。
5 会長に事故があるとき、又は欠けたときは、あらかじめ会長の指名する委員が、その職務を代理する。
(委員の任期)
第26条 委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(会議)
第27条 協議会の会議(以下「会議」という。)は、会長が町長の諮問に基づいて招集し、その議長となる。
2 会議は、委員の過半数が出席しなければ開くことができない。
3 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
4 会議は非公開とする。ただし、町長が特に必要があると認める場合は、この限りでない。
5 会議を開いたときは、議事録及び議事要旨を作成し、議事要旨については公開するものとする。なお、議事録には、会議の日時、場所、出席者の氏名、議事又は会議の概要及び決議事項を記載する。
(関係者の出席等)
第28条 協議会において、町長が必要と認めたときは、導入事業者その他関係者の出席を求め、意見の聴取及び資料の提出を求めることができる。
2 協議会において、第三者の技術的助言を受けるため、町長が必要と認めた場合は、前項において聴取した意見及び提出された資料を、規則で定めるところにより、第三者に提供することができる。
(協議会の庶務)
第29条 協議会の庶務は、観光商工課において処理する。
(定期報告)
第30条 導入事業者は、地熱発電設備の設置後、当該設備の稼働状況等について、規則で定めるところにより、定期的に、町長に報告しなければならない。
(導入事業者の変更等の届出)
第31条 導入事業者は、次に掲げる変更があったときは、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
(1) 導入事業者の変更
(2) 地熱発電の導入のための請負、委任又は委託の契約の相手方の変更
2 地熱発電の導入の途中又は地熱発電の導入後に、地熱発電設備又は地熱発電に用いる蒸気及び熱水に係る権利を導入事業者から譲渡された者は、当該導入事業者が行ったこの条例に定める手続及びその結果を引き継ぎ、地熱発電の導入又は地熱発電設備の管理をしなければならない。
(地熱発電設備の変更等の届出)
第32条 導入事業者は、地熱発電設備の設置後、次に掲げる変更をしようとするときは、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
(1) 地熱発電設備の変更
(2) 地熱発電のための取水又は排水に関する変更
(3) 地熱発電設備を設置する位置の変更
(4) 地熱発電設備の敷地の面積、利用方法等の変更
2 前項の規定による届出があったときは、当該届出を第18条第1項の規定による申請とみなして、同条から第29条までの規定を適用する。この場合において、町長は、当該届出の内容に応じ、導入事業者が行う第18条から第29条までの規定による手続の全部又は一部を省略させることができる。
(事故時の措置等)
第33条 導入事業者は、次に掲げるときは、直ちに必要な措置を講じ、規則で定めるところにより、その旨を町長に報告しなければならない。
(1) 地熱発電設備並びに地熱発電に用いる蒸気及び熱水に関する事故若しくは災害が発生し、又は発生するおそれが生じたとき。
(2) 地熱発電設備並びに地熱発電に用いる蒸気及び熱水から、公害の原因となる物質が発生し、又は発生するおそれが生じたとき。
2 前項の規定による報告をした導入事業者は、その事故等の拡大及び再発の防止のために必要な措置に関する計画を作成し、町長に提出しなければならない。
(地熱発電設備の廃止)
第34条 導入事業者は、地熱発電設備を廃止するときは、規則で定めるところにより、町長に届け出なければならない。
2 導入事業者は、地熱発電設備を撤去又は廃棄するときは、近隣区域の自然環境及び生活環境に配慮して行うものとする。
(補助金等の申請等に関する同意)
第35条 導入事業者は、地熱発電の導入において補助金等の申請又は関係法令の規定による手続等に伴い町の同意を必要とするときは、規則で定めるところにより、町長に申請しなければならない。導入事業者の役員の変更その他の軽易な変更を除き、同意を受けた地熱発電の導入を変更するときも同様とする。
2 町長は、前項の規定による申請があった場合は、その内容を審査し、適当と認めたときは、同意するものとする。
(補助金等の申請等に関する同意の基準)
第36条 前条第2項の規定による同意は、次の各号のいずれかに該当するときは行わない。
(1) 導入事業者が暴力団関係者であるとき。
(2) 近隣区域の自然環境及び生活環境に及ぼす影響に対し適切な措置を講じた上で行われるものでないとき。
(3) 近隣区域の土地の利用及び景観との調和に配慮した上で行われるものでないとき。
(4) その他公益を害するおそれがあるとき。
(立入調査)
第37条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、町の職員に地熱発電設備の敷地その他必要な場所に立ち入らせ、調査させることができる。
2 前項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(改善勧告)
第38条 町長は、導入事業者が次の各号のいずれかに該当する場合は、当該導入事業者から意見を聴取した上で、改善策を講ずるよう勧告を行うことができる。
(1) この条例の規定に違反したとき。
(2) 第21条第3項又は第35条第2項の規定によって同意した内容と異なる地熱発電の導入をしたとき。
(3) この条例に定める手続において、虚偽又は不正があったと認められたとき。
(改善勧告を受けた導入事業者に対する措置)
第39条 町長は、前条の規定による勧告を受けた導入事業者が当該勧告に従わないときは、当該事実についてインターネットその他の方法により公表し、必要に応じ、その旨を関係機関に通知するものとする。
2 町長は、前条の規定による勧告を受けた導入事業者が当該勧告に従わないときは、当該導入事業者に対する新たな第21条第3項又は第35条第2項の規定による同意は行わない。
3 町長は、導入事業者に対する第21条第3項又は第35条第2項の規定による同意後、当該導入事業者が、当該同意に係る前条の規定による勧告に従わないときは、当該同意を取り消すものとする。
(情報の収集及び公開)
第40条 町長は、第1条に規定する目的を達成するため、導入事業者に地熱発電の導入に関する報告又は資料の提出を求めるものとする。
2 町長は、第1条に規定する目的を達成するため、導入事業者から提供を受けた地熱発電の導入に関する情報について公開に努めるものとする。
(委任)
第41条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、規則で定める。
附 則
この条例は、平成30年4月1日から施行する。